製造認定取得に基づきHAI自らでHF120の生産を開始
本田技研工業(以下、ホンダ)の航空エンジン事業子会社であるホンダ エアロ インクは、米国東部時間2015年3月17日に同社の航空エンジン工場がFAAから製造認定を取得したことを発表した。
ホンダ エアロ インク(Honda Aero, Inc. 、以下HAI)は米国ノースカロライナ州バーリントンの自社工場が、米国連邦航空局(Federal Aviation Administration、以下FAA)による連邦航空規則のPart 21が定める製造認定(Production Certificate、PC)を取得した。
HAIは、ホンダとゼネラル・エレクトリック社(以下GE)の合弁会社であるGE Honda エアロ エンジンズ(GE Honda Aero Engines, LLC、以下GE Honda)が、2013年12月にFAA型式認定(Type Certificate、TC)を取得したターボファンエンジン「HF120」の生産を担当する。
FAAがジェットエンジンの製造認定を授与するのは23年ぶり
HF120は、初期の生産をマサチューセッツ州リンにあるGEの工場で開始し、2014年11月から、GE Hondaの型式認定に基づいて、HAIバーリントン工場においてFAAの監督下で生産を行ってきたが、今回の製造認定取得により、HAIバーリントン工場がエンジンを継続的に製造する能力を持つことが承認され、HAIの製造認定に基づきHF120の生産を行うようになる。FAAがジェットエンジン用に製造認定を授与するのは23年ぶりのことだという。
HAI社長の泉征彦氏は、「今回のFAA製造認定取得は、HF120におけるお客様のニーズにお応えするために、我々が取り組んできたことの大きな成果です。我々はこれからもGE Hondaをサポートし続け、お客様の満足を高めるために努力していきます」と語っている。
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<HF120について>
HF120は、同社の小型航空機「HondaJet」に採用されるエンジン。2013年12月13日に米国連邦航空局(FAA)より連邦航空規則のPart 33が定める型式認定を取得。
定格推力2095ポンドのターボファンエンジンで、最先端の耐熱材料を用いた高圧/低圧タービンや空力性能を向上させるカウンターローテティング2軸ファンなどの特徴を持つ。
クラストップの低燃費と耐久性、世界最高レベルの環境性を兼ね備え、新たなスタンダードとなるべく開発された定格推力2,095ポンドのエンジンで、以下の技術的特長を備えている。
・先進空力設計技術を盛り込んだ一体型ファンローターと、カーボンコンポジット製の軽量ガイドベーン
・世界最高レベルの効率・圧力比と、操作性を両立する耐熱チタン製の遠心圧縮機ローター
・コンパクトで低エミッションの燃焼器とシンプルな単段エアブラスト式燃料噴射ノズル
・最先端耐熱材料を使用した高圧・低圧タービンと空力性能を向上させるカウンターローテーティング2軸システム
【ホンダ エアロ インク(Honda Aero, Inc.)概要】
ホンダの全額出資で2004年に設立された航空エンジン事業子会社
社長:泉 征彦(いずみ まさひこ)
所在地:米国ノースカロライナ州バーリントン
業容:Hondaの航空エンジン事業に関わる開発以外のすべての統括。具体的には、部品調達やエンジン生産など
【GE Honda エアロ エンジンズ(GE Honda Aero Engines, LLC) 概要】
GEとHondaの共同出資で2004年に設立された航空エンジン合弁会社
社長:スティーブン・シャクナイティス(Steven Shaknaitis)
副社長:泉 征彦(いずみ まさひこ)
所在地:米国オハイオ州シンシナティ
業容:機体メーカーへの営業、カスタマーサポートなど
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