ニュルブルクリンク24時間レース、出走5メーカー戦績まとめ


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【アウディ】
アウディの新R8 LMS、2位との差わずか40秒で総合優勝

アウディは、ニュルブルクリンク24時間レースの10週間前に発表したばかりの新型Audi R8 LMSを投入し、初参戦で総合優勝を達成した。

レースは、最後の最後までタフなバトルが続き、アウディスポーツ チームWRTのクリストファー ミース選手(ドイツ) / ニコ ミューラー選手(スイス) / エドワード サンドストローム選手(スウェーデン) / ローレンス バンドール選手(ベルギー)組が総合優勝。

2位となったライバル、BMWチーム マルクVDSとの差は、わずか40秒という非常にスリリングなレースを制している。

24時間の間にトップの入れ替わりが延べ35回という、1970年にニュルブルクリンク24時間レースが始まって以来の最多記録となった同レース。

レースの中盤を過ぎる頃から、ピットストップの度にBMWとトップが猫の目のように入れ替わるデットヒートが続いた。

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アウディスポーツ カスタマーレーシング代表のロモロ リブチェン氏は、「この週末はスリリングであり、神経が張り詰め、とても気疲れさせられるものでした。

マイナートラブルやプレッシャーに見舞われたにも関わらず、決して冷静さを失わずに闘い抜いたチーム全員に、心からの祝辞を述べたいと思います」と述べた。

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一方、アウディスポーツ チームヨーストから#1で、出場した昨年の覇者・クリストファー ハーセ 選手/ クリスチャン マメロウ選手 / レネ ラスト 選手/ マルクス ウィンケルホック選手組は、マメロウ選手がクラッシュしリタイア。

同チームメンバーのもう1台、#4は、レース中盤で路面のオイルに乗ってスピン、さらに直後に、後続車から追突されてレース継続が不可能にとなった。

 

【ポルシェ】
ファルケンモータースポーツのポルシェ911が3位を獲得

ドライバーは、ポルシェのワークスドライバー、ウォルフ・ヘンツラー選手(ドイツ)とマルティン・ラギンガー選手(オーストリア)、ピーター・ダンブレック選手(イギリス)、そして日本のスーパーGTにおいてPorsche team KTRで、911 GT3Rを駆るアレックス・インペラトーリ選手(スイス)の4人。またポルシェは、SP7クラスでは、1位から3位を独占している。

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ウォルフ・ヘンツラー選手は、「昨年は4位でしたが、ついに表彰台に上がりました。ナイトセッションで他車と接触し左フロントにダメージを負いましたが、テープによる応急処置で充分な程度の軽いものでした」と語った。

最後のスティントを担当したヘンツラー選手は、全車がスロー走行を行う最終ラップにおいて9分11秒丁度で周回し、チームとしては悲願の表彰台の一角をもぎ取った。

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SP7クラスでは、ブラックファルコンチームが、カレラカップドイツのチャンピオンであるフィリップ・イング選手(オーストリア)を筆頭とする、以下ハンス・プレッセ選手(ドイツ)、マニュエル・メツガー選手(スイス)、ジャーウィン選手(オランダ)組が、911 GT3Cupで安定した走りを見せ優勝。総合順位は、トップから8周遅れの13位をマークした。

 

【トヨタ】
TOYOTA GAZOO Racingは、総合14位と総合39位を獲得

トヨタは、TOYOTA GAZOO Racingとして、人材育成と車両開発を目的に、2007年からトヨタ自動車社員がメカニックを務める体制で参戦している。

9年目の今年は、LEXUS LFA Code X(#53・SP-PROクラス)と、LEXUS RC(#187・SP-3Tクラス)の2台が出走した。

スタートドライバーは、LEXUS LFA Code Xが大嶋選手、LEXUS RCは木下選手がステアリングを握った。

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途中、コースの一部で降雨が見られるなか、タイヤ交換でピットインを重ねながら2台は順調に走行を続けた。

23時にLEXUS LFA Code Xが、マーシャルカーと接触したのだが、大事には至らず、「何もないことが怖いくらい」と言う言葉がメカニックから出るほどの安定感で走行を続け、ゴールまで残り2時間となった14時。LEXUS LFA Code Xが、駆動系のトラブルで6速が入らなくなるトラブルが発生。

もう1台のLEXUS RCも、突然電源が落ちるトラブルが起きたが、いずれも対策後コースへ復帰。結果、LEXUS LFA Code Xが、総合14位でSP-PROクラス優勝。LEXUS RCは、総合39位でSP3Tクラス4位を獲得した。

井口選手は「自分がチェッカードライバーになるとは思わなかったので光栄でした。6速ギアがない中での2周は長かったですが、大嶋選手のアドバイスがあったので上手く走り切れました。

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ファイナルラップは走り切ったドライバーに、コースサイドから観客の皆さんが手を振ってくれるんです。それを見て、24時間走り切ってよかったことを実感しました」と語った。

また、佐藤選手は「最後にトラブルがでてドキドキしましたが、大事に走らせたので大丈夫でした。疲れたけれど完走できてよかったです。クルマはエンジンも何も問題なく、上出来だったと思います」と共に喜びを語っていた。

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チーム代表のモリゾウ氏は、「私の場合は順位よりも、本当にみんなでマシンを仕上げ、最後まで2台揃って完走できたことが嬉しいです。

みんなの顔つきを見ると、この活動を続けてきてよかったなと思うのと同時に、これからも続けていかなければ…という気持ちが芽生えました」とチームを祝福した。

 

【日産】
ニュルブルクリンク24時間は、近年の参戦で最上位の結果に

#35 Nissan GT-R NISMO GT3に、ルーカス・オルドネス選手(スペイン)、ミハエル・クルム選手(ドイツ)、アレックス・バンコム選手(英国)に、日本の星野一樹選手が加わる布陣で、ニュルブルクリンク24時間レースに挑んだ日産は、近年の参戦では、最上位の総合9位でフィニッシュした。

当初ペナルティにより、上位30台によるポールポジションチャレンジへの進出を逃したが、31番手からレースをスタート。

ミハエル・クルム選手が、24時間の先陣を切り、その後、バンコム、オルドネス選手、星野選手へとつなぎ、レースは順調に推移。この間、夜間には降雨もあったものの、修復によるピットインもなく、希に見る過酷なレースとなった同レースで、総合9位を勝ち取った。

星野選手は「去年は悔しい思いをしていたので、本当に嬉しいです。このプロジェクトに関わる全ての人に感謝していますし、Nissan GT-R NISMO GT3の信頼性・ポテンシャルを証明することが出来ました。

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来年再来年、必ずまた戻ってくるチャンスをつかみ、更に上を目指して頑張ります!遠く日本からたくさんの応援、本当にありがとうございました」と語った。

また、クルム選手は「長年苦労してきたニュルブルクリンク24時間レースで結果を残すことができて、本当に嬉しく思います。Nissan GT-R NISMO GT3はトップと戦えるポテンシャルがありましたし、僕たちドライバーは皆、ギリギリの攻めをしました。

こんなにクラッシュが多い24時間レースは初めてだったけど、4人とも切り抜ける事ができましたし、車にダメージもありませんでした。また、挑戦したいと思います。応援、ありがとうございました」と語っている。

Nissan GT-R NISMO GT3は、別チームのシュルツ・モータースポーツからもエントリーしていたが、彼等は、残り1時間の時点でギアボックストラブルで後退。チームの努力は惜しくも報われなかった。

 

【スバル】
排気量2リットル以下のターボ車のカテゴリSP3Tクラスで優勝

富士重工業のモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナルが市販車ベースのレースカー「SUBARU WRX STI NBR CHALLENGE 2015」は、ドライバーのカルロ・ヴァン・ダム選手(オランダ)、マルセル・ラッセー選手(ドイツ)、ティム・シュリック選手(ドイツ)、山内英輝選手組で出走。

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結果、排気量2リットル以下のターボ車のカテゴリ「SP3Tクラス」で優勝を果した。

既に予選から、SP3Tクラスのトップタイムを記録していた同車。決勝レースでも、同一カテゴリのライバルに、一度もトップを譲ることなく、終始安定した走りを見せて、2位以下に12周以上の差をつけながら143周 (約3,629km)を走り切った。

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また、総合順位でも、全参加車151台中18位となり、過去最高順位を獲得。2008年から8年連続で出場するSTIのクラス優勝は、2011年、2012年に続いて3度目となった。

スバルでは「今回のクラス優勝で、WRX STIのAWDスポーツパフォーマンスが究極の一般公道とも言われるニュルブルクリンク・サーキットにおいても高次元で発揮されることを実証することができました」と述べている。

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