独ニュルブルクリンクで毎年開催されているADAC主催の耐久レース「ADACチューリッヒ24時間レース」(ADAC Zurich 24h Rennen)ことニュルブルクリンク24時間レースが開幕した(日本時間の5月28日22時30分よりスタート)。
https://youtu.be/u5B5VYL8JIc
1970年に始まり、今年で44回目を迎えた同レース。1周約5.1kmの「グランプリコース」と、国内外の自動車メーカーにとっては、新車開発の現場でもある1周約20.8kmの「ノルドシュライフェ(北コース)」を統合した約25kmのロングコースで争われる。
元来、あくまでもドイツ国内に於けるローカルレースであったのだが、近年、自動車メーカー傘下のワークス系チームが参戦。
出走車両の高性能化などでプロフェッショナル化が進むなかで参加車両は200台余りにも達している。日本からもトヨタ、日産、スバルがワークス参戦している。
車両カテゴリは、排気量6250ccまでの自然吸気エンジン搭載のSP8クラス。排気量2000ccまでのターボエンジン搭載のSP3Tクラス。排気量1620ccまでのターボエンジン搭載のSP2Tクラス。FIA-GT3ホモロゲーションに準じたSP9クラスがある。
このうちアウディ陣営は、同レース連勝を目指し、過去最多の9台のGT3ホモロゲーション車両のR8LMS投入する。
アウディは、2009年から2011年に掛けて3年連続でGT3クラスの勝利を獲得。2012年と2014年には、フェニックスレーシングが総合優勝を重ねている。今回も出走ドライバーのうち12人もが過去に優勝を経験したドライバーだ。
これに対抗するのがBMW陣営。2011年からBMW Z4 GT3でニュルに挑み続けて来たが、勝利を得られることなく、今回M6を投入し勝利奪還を目指している。
またポルシェも通算5勝を挙げている名門マンタイが3台のGT3Rを走らせる。さらにメルセデスベンツ勢も、ブラック・ファルコン、HTPなどのセミワークス待遇チームを投入した。
一方、英国の高級スポーツカーメーカー・アストンマーティンもワークス部門の「アストンマーティンレーシング」から4台の車両による参戦した。
その内訳は「V12ヴァンテージGT3」が2台。ほぼ量産車状態で競うSP8クラスに参戦する「ヴァンテージGT8」、さらに「V8ヴァンテージ」の4台である。
同じく英国メーカーでは、ベントレーも2台コンチネンタルGT3で2年連続の参戦を果たした。ベース車両は、ベントレー・コンチネンタルGTスピードをベースにGT3レギュレーションに対応させた車両となる。
日本勢ではトヨタが、昨年から引き続きレクサス「RC」でSP3Tクラス(排気量1.6〜2.0リッターのターボ車)に参戦。加えて発売前の新型クロスオーバー、トヨタ「C-HR」を「SP2T」クラスのレース仕様に仕立てて出場。さらにもう1台のレクサス「RC F」はトムスが車両開発とレース運営を担う。
日産自動車は、2度の優勝経験を持つザクスピード、日産GTアカデミーチームRJN、シュルツ・モータースポーツからの3台の「GT-R」で参戦。スバルとSTIは「WRX STI」でSP3クラス連覇を狙う。
予選セッションでは、メルセデス・ベンツのワークスチームとしての役割を担っているAMG-Teamブラック・ファルコンのMercedes-AMG GT3(9号車)が、8分14秒515をマークしてポールポジションを獲得。
2位はBMWのワークス格となるシューベルトモータースポーツGmbhのBMW M6 GT3(18号車)。3位はハリボーレーシングTeam-AMGのMercedes-AMG GT3(88号車)が入っている。
日本勢の予選結果は、Nissan GT-R GT3(35号車)が8分31秒377のタイムで24番手。RC F(36号車)が38番手、WRX STI(106号車)が56番手、LEXUS RC(81号車)が81番手、TOYOTA CH-R Racing(326号車)が148番手からのスタートとなった。
レースは28日のスタート開始50分を前にコース北側のアレンベルク付近で雹を含む豪雨に見舞われて10数台がクラッシュ、波乱の幕開けとなった。その後、再スタートが切られたのは午後7時のフォーメーションスタートを経た7時20分となっている。
TOYOTA GAZOO Racing:ニュルブルクリンク24時間レース生中継:
http://toyotagazooracing.com/jp/nurburgring/challenge/2016/
日産レース中継:https://youtu.be/kMc5Z3xJgUU
https://youtu.be/4gym5PZECIc
日産ピット中継:https://youtu.be/4gym5PZECIc
スバル 公式サイト:ニュルブルクリンク24時間レース LIVE 2016
:http://www.subaru.jp/nbr24h2016/
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