弛みなく取り組んだ人づくりの10年間、また新たな「もっといいクルマづくり」の挑戦へとつなぐ
トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、社長:豊田章男、以下、トヨタ)傘下のTOYOTA GAZOO Racingは、5月26から29日までニュルブルクリンク(ドイツ・ラインラント・プファルツ州)で開催された第44回ニュルブルクリンク24時間耐久レースにTOYOTA C-HR Racing、LEXUS RC、LEXUS RC Fで参戦し、TOYOTA C-HR Racing、LEXUS RC Fの2台が完走を果たした。
158台が参戦した決勝レースでは、今年末に市販予定であるTOYOTA C-HRのレース仕様車としてSP2T*1クラスで参戦したTOYOTA C-HR Racing(326号車 : 影山 正彦/佐藤 久実/片山 智之*2/Herwig Daenens*3)が総合84位・クラス3位となった。
また、SP3T*1クラスで参戦したLEXUS RC(188号車 : 木下 隆之/松井 孝允/蒲生 尚弥)は駆動系トラブルでリタイヤ、レース経験豊富なトムスの開発力、熟練メカニックの持つノウハウを学ぶため、チームトムスとともにSP-PRO*1クラスで参戦したLEXUS RC F(36号車 : 土屋 武士/片岡 龍也/大嶋 和也/井口 卓人)は総合24位・クラス1位となった。
TOYOTA GAZOO Racingは、モータースポーツ活動を通じてクルマを鍛える「もっといいクルマづくり」に取り組んでいる。
なかでもニュルブルクリンク24時間耐久レースは、当社社員のメカニックおよびエンジニア・車両評価ドライバーが参加し、クルマを鍛えるとともにレースを通じた「人づくり(人材育成)」を推進している。
24時間耐久レースの舞台となるニュルブルクリンク(全長25km)は、普段から世界の自動車メーカーが車両の実験評価に使用している「クルマづくりの現場」であり、本レースに参加したトヨタ社員は、耐久レースという通常のテストコースによる実験評価よりも、さらに過酷な環境下で「クルマの限界を知り、改善力を養う」といった様々な経験を積んでいる。
2007年に開始したこの活動も今年で10年目を迎え、これまで活動に参加してきた社員メカニックやエンジニアは、その後レース活動での知見を生かし、さまざまな車両開発の現場で活躍している。
また、このレースには、過去にLEXUS LFAやTOYOTA 86などが参戦し、その後の市販車としての性能向上、商品性向上に生かしてきた。
本年は、TOYOTA C-HRを市販前に投入し、より良い商品づくりに生かせるよう取り組んできた。
チーム代表の豊田章男氏は、「中古車のアルテッツァから始まったニュルへの挑戦も、今年で10年目を迎えることができた。
ドライバー、メカニック、サポートスタッフは1周でも多く走ることを目指して、それぞれの役割を果たし、心ひとつにたすきをつないできた。
そして、この間、多くのクルマファンの方々がTOYOTA GAZOO Racingの活動を応援してくださった。
関係者一人ひとりがどんな困難にも最後まで決して諦めず、この挑戦に主役として携わってきたからこそ、10年続けることができたと思う。
『もっといいクルマづくり』、そしてそれを支える『人材育成』に終わりはない。『人を鍛え、クルマを鍛える』ために、これからもニュルへの挑戦を続けていきたい」と述べている。
*1 SP2T排気量1,620ccまでのターボエンジン搭載クラス、SP3T排気量2,000ccまでのターボエンジン搭載クラス、SP-PRO排気量3,000cc以上で広い改造範囲が認められたクラス
*2 トヨタ自動車(株)凄腕技能養成部所属の車両評価ドライバー
*3 TOYOTA MOTOR EUROPE NV/SA実験部所属の車両評価ドライバー
レース詳細はTOYOTA GAZOO RacingのWebサイトへ
http://toyotagazooracing.com/jp/nurburgring/
MOTOR CARSの関連記事(2016年5月30日掲載)
第44回・ニュルブルクリンク24時間レース2016決勝、メルセデス陣営が上位独占(2016年記事)
SUBARU WRX STI がニュルブルクリンク24時間レースでクラス優勝(2016年5月30日)
FALKENモータースポーツチーム、ニュルブルクリンク24時間レースで総合9位(2016年5月30日)
2016ニュルブルクリンク24時間レース開催(2016年5月29日)