中国の自動車市場で「95后」が好む色は黒。BASFと中国・同済大学による共同調査結果


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中国の大学生の好みから、進化する消費者行動や将来の自動車トレンドが明らかに

BASF(本社:独ラインラント=プファルツ州ルートヴィッヒスハーフェン、取締役会会長兼CEO:クルト ボック、以下、BASF)と、中国・同済大学(所在地:中国・上海、学長:裴鋼)のデザイン&イノベーション学部が共同調査を実施。

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このなかで中国の1995年以降生まれの世代に於いて「好きな色は黒」であることを明らかになった。

今回の研究では、同済大学に通う1995年以降生まれの100名の学生を対象に、自動車産業で重要なトレンド指標である「ライフスタイル」・「色」・「車の好み」の3ジャンルにわたる調査を行った。

なおBASFでは、今回の調査分析をさらに推し進め、同社が毎年実施しているカラートレンド予測にも積極的に反映させていく予定としている。

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具体的な今調査結果について、BASFコーティングス事業部、アジア・パシフィックのチーフカラーデザイナーである松原千春氏は、「私たちは、広く自動車産業に関わる多様なお客様に対し、塗料サプライヤーとして、また色のエキスパートとして鋭意活動を続けています。

具体的には、自動車市場に於ける毎年のカラートレンドなどの情報提供だけに留まらず、最終消費者の動向分析など、より付加価値の高い情報やサービスも併せて提供しています。

そんな当社にとって、中国の自動車産業は重要な市場です。それゆえに、中国の概念や価値観に基づいた自動車関連トレンドや、カラーデザインに関わる情報については、今後も多彩なお客様へ向けて、さらに積極的に発信して参ります。

なお今回、共同調査を行った同済大学は、中国の主要な大学の1つで、かつ国際志向の優秀な学生が集まっており、今回の調査で同済大学と協業できたことは、私たちにとって非常に大きな価値があります」と語っている。

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一方、同済大学デザイン&イノベーション学部の准教授、Wenqing Yang氏は、「今回の調査対象として選ばれた学生は、中国における将来の中流階級を代表しています。

十分な教育を受け、成熟した考えを持ち、強い文化的意識を持つ人たちが、将来の消費者像を形作っていきます。

彼らのライフスタイルや、車、色の好みを理解すれば、 今後の自動車トレンドに影響を与える彼らの消費者としての好みや行動を予測することができます。

今回の調査は、BASFと初めて取り組みましたが、私たちはBASFの色に対する情熱に深い感銘を受けました。

今回の共同プロジェクトは双方にとってメリットがあり、今後のコラボレーションも楽しみにしています」と述べている。

主な調査結果のハイライト
「好きな色は黒」:控えめで知的、シック、落ち着いていてスタイリッシュ。

昨年はローズゴールドのスマートフォンが爆発的に売れたが、少なくとも今回の調査では「ピンクが好まれる」とは限らないことが示された。

今回、回答者が好きな色として選んだのは黒であり、これは控えめで知的、シック、落ち着いていて、スタイリッシュなイメージを表している。

95年以降生まれのいわゆる「95后」世代は、彼らよりも年上の世代とは異なり、黒を高級感やステイタスシンボルとして、表すカラーだとは見ていない。

価格に次ぐポイントは外観 : エコカーが人気
自動車の種類では、依然としてSUV(スポーツ用多目的車)が特に女性回答者の間で人気がある。

また、男性回答者の約20%がスポーツカーを好むという結果も得た。さらに、自動車の購買決定を行う際に環境保護を重視する傾向が高まっていることから、従来のガソリン車よりも、エコカー(電気自動車やハイブリッドカー)が好まれることも明らかになった。

今回の調査では、自動車の購買決定に最も影響するポイントは価格であり、それに次いで僅差で外観が決定要因になると示している。

95年以降生まれの世代にとって、現在のライフステージに於いて「価格」はコントロールできない要素であるため、色を含む自動車のデザインという意味での外観が、重要な意思決定要因になっていると考えられる。

BASFでは、今回の調査結果をもとに、将来の自動車の消費者が購買決定をする際にデザインがもたらす影響について予測を行っていくとしている。

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BASFのコーティングス事業本部について
BASFのコーティングス事業本部は、自動車用塗料、自動車補修用塗料、工業用塗料、建築用塗料、およびそれらの応用に必要なプロセスの開発、生産、販売を行っている。

BASFは、ヨーロッパ、北米、南米、アジア太平洋に拠点を持つ。こうした広範なネットワークを通じて、世界中のお客様と緊密に連携している。

2015年に於けるBASFコーティングス事業部の世界の売上高は32億ユーロとなっている。なお製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成る。2015年、BASFは700億ユーロを超える売上高を達成した。

BASFコーティングスの詳細情報
http://www.basf-coatings.com(英語)
http://www.basf.co.jp/coatings (日本語)