日野自動車は5月23日、中型トラックの『日野レンジャー』の型式・再申請について、搭載エンジンタイプを『A05C(尿素SCR)』の1機種に統合させた車両を2026年モデルとして申請・販売することを明らかにした。
より具体的に同社は、エンジン認証不正問題により2022年3月29日に国土交通省より型式指定の取消処分を受けた中型エンジン『A05C(HC-SCR)』を搭載した中型トラック『日野レンジャー』の型式指定の再申請に向けて鋭意・取り組んできた。
しかし申請の対応に、想定以上の時間を要していることから、上記の『A05C(HC-SCR)』搭載車の再申請は行わず、搭載エンジンを『A05C(尿素SCR)』の1機種に統合し、これを2026年モデルとして販売するとアナウンスしている。
今後販売される2026年モデルの詳細に関しては、改めて発表するとし、日野では、「お客様のニーズにお応えできる商品バリエーションをラインアップする計画です。長らくお待ち頂いておりますお客様には、改めてお詫び申し上げます。
また、同様に型式指定の取消処分を受けた大型エンジン『E13C』並びに同エンジン搭載の大型トラックの『日野プロフィア』については、現在再申請に向けて劣化耐久試験を実施しており、順調に推移しています。
2025年内の再申請を目指し、出荷再開に向けて引き続き尽力してまいります。なお現在、お客様に於かれ、お使い頂いている『A05C(HC-SCR)』搭載の日野レンジャーにつきましては、今まで通りご使用頂けます」と結んでいる。
<参考>
中型トラック「日野レンジャー」のエンジンラインアップ
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モデル エンジンラインアップ
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現行モデル:
A05C(尿素SCR)
A05C(HC-SCR) ※型式取消により出荷停止中
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2026年モデル(開発中):A05C(尿素SCR)
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*尿素SCR : 尿素水を用いた化学反応により排出ガスを浄化する後処理システム
*HC-SCR : 燃料から生成した炭化水素(HC)を用いた化学反応により排出ガスを浄化する後処理システム