アルピーヌは5月27日(仏・ディエップ発)、自らが〝ドリームガレージシリーズ〟と銘打つ次世代EVの第二弾として、新型スポーツファストバック「アルピーヌA390」を同車の生産拠点があるフランス・ディエップ(ノルマンディーのビーチリゾート)に於いて世界初披露した。
ルカ・デ・メオ、ルノー・グループCEOが開いたアルピーヌA390の披露会には、BWTアルピーヌF1チームのドライバー、ピエール・ガスリー選手と、アルピーヌのアンバサダーを務める元サッカー選手のジネディーヌ・ジダン氏が登壇した。
先の2023年に発表されたアルピーヌ「A290ベータ」に続く2番目のピュアEVのA390は、A110の俊敏性とパフォーマンスを備えた5人乗りのスポーツファストバックとなっている。
このA390についてルカ・デ・メオ、ルノー・グループCEOは、3つのモーターを搭載したこのコンパクトスポーツカーは、アルピーヌのエンジニアリングの魔法により、曲がりくねった山道もサーキットでもライバルにひるむことなく駆け抜けると紹介した。
そんなA390のプラットフォームはAmpere(アンペア)社製で、双方向V2G充電など、EV充電ステーションを構築する英Mobilize Power Solutions(モビライズパワーソリューションズ)社が開発したサービスにも対応する。
なお先の通りアルピーヌA390は、フランスのアルピーヌの歴史ある工場、マニュファクチュール・アルピーヌ・ディエップ・ジャン・レデレで設計・製造される。
販売は2025年第4四半期より開始される予定という。発売時のA390の価格は、GTバージョンとGTSバージョンで65,000ユーロ(1062万円)から76,000ユーロ(1242万円・2025年6月1日時)となる予定見込みという。実際の最終価格は、各国で受注開始時に発表される。現段階では日本発売は未確定。
先行予約者に対して事前発行される「アルピーヌA390プルミエールパス」は、A390の優先注文へのいち早いアクセス権を提供するとしている。
車両披露の最後にルカ・デ・メオ、ルノー・グループCEOは、「人生は70歳から始まる、と誰かが言ったことがあります。ドリームガレージに2台目のモデルが登場したことで、アルピーヌにとってまさにその言葉が真実となるかもしれません。
このモデルは、2030年までに導入が予定されている7つの電気自動車モデルのうちの1つです。2025年には、アルピーヌA390が、ソフトウェアよりもクルマづぐりに込める魂が大切であることを世界に改めて認識させてくれるでしょう。
私のような自動車愛好家にとって、伝説的なブランドを復活させ、新たな領域へと進出させ、オリジナルのレシピがこれまで以上に価値あるものであることを示せること以上にエキサイティングなことは想像できません」と結んだ。
アルピーヌ A390 主要諸元(欧州仕様値)
全長×全幅×全高:4,615×1,885×1,532mm
ホイールベース:2,708mm
フロントオーバーハング:925mm
リアオーバーハング:982mm
最低地上高:152mm
荷室容量:532L
車重:2,121 kg以上
モーター:
フロント:巻線型同期モーター×1
リア:永久磁石同期モーター×2
最高出力:
GTS:345kW(470hp/808Nm)リアモーター508Nmを含む
GT:295kW(400hp/650Nm)
バッテリー:89kWh リチウムイオンバッテリー
航続距離:520〜555km(WLTP)
パフォーマンス:
GTS:0-100km/h 3.9秒、 0-1,000m 22.5秒、最高速度 220km/h
GT:0-100km/h 4.8秒、0-1,000m 24.1秒、最高速度 200km/h