2025年のインディ500開幕を前に、今季、HRC製パワーユニットを搭載したチームとドライバーは、5月のシリーズ開幕時点では苦戦を強いられたが、インディアナポリスの予選では巻き返しを見せた。
その筆頭が、レイホール・レターマン・ラニガンチームの佐藤琢磨選手。彼は2位を獲得して最前列からスタートする。
以降、スコット・ディクソン選手(4位)、フェリックス・ローゼンクヴィスト選手(5位)、初日に最速タイムを披露したアレックス・パロウ選手(6位)。これにマーカス・エリクソン選手(9位)が続いて5人のホンダドライバーがトップ10入りを果たした。
そんな今季の予選に於ける成果は、HRC・USが昨年5月からエンジンの改良プログラムに注力してきたことが切っ掛けとなり、パワーユニットの強みが勝利を手繰り寄せる絶好の機会となっているからだとHRCでは説明している。
実際、109回目を迎える今季のインディ500では、初めてハイブリッドシステムを組み込んだパワーユニットを導入していることも、その要因と言えるかも知れない。
2024年7月に導入されたインディカーのハイブリッドシステムは、今年のレース予選に於いて重要な位置を占めた。各々のドライバーたちは予選セッションで優位に立つべく、回生システムの活かす様々な戦略を試した。
また併せて、マーカス・エリクソン選手(2022年の優勝者)とスコット・ディクソン選手(2008年の優勝者)、佐藤琢磨選手(2017年と2020年の優勝者)、エリオ・カストロネベス選手(2001年、2002年、2009年、2021年のの優勝者)が上位に並び、今年、インディアナポリス500に出走するホンダ・ドライバー達は、既に500マイルレースでの優勝経験を持つ。
加えて、ホンダの勝利を予感させるもうひとつの一因は、予選1日目に刻んだアレックス・パロウ選手の好タイムもある。現在、パロウ選手は、チャンピオンシップで2位に97ポイント差をつけシリーズの首位に立っている。
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2025年インディ500ホンダ・ドライバーラインナップ
* (C)はシリーズチャンピオン経験者/(I)はインディアナポリス500優勝者/(W)レース優勝者/(R)はシリーズ参戦ルーキー
▷アンドレッティ・グローバル
#26 コルトン・ハータ(W)
#27 カイル・カークウッド(W)
#28 マーカス・エリクソン(I) (W)
#98 マルコ・アンドレッティ(W)
▷チップ・ガナッシ・レーシング
# 8 キフィン・シンプソン# 9 スコット・ディクソン(C) (I) (W) #10 アレックス・パロウ(C) (W)
▷デイル・コイン・レーシング
#18 ライナス・ヴィーケイ(W)
▷マイヤー・シャンク・レーシング
#60 フェリックス・ローゼンクヴィスト(W)
#66 マーカス・アームストロング#06 エリオ・カストロネベス(I) (W)
▷ラハル・レターマン・ラニガン・ レーシング
#15 グラハム・レイホール(W)
#30 デブリン・デフランチェスコ
#45 ルイス・フォスター(R)
#75 佐藤拓磨(I) (W)
なお第109回インディアナポリス500レースは、2025年5月25日(日)午前10時(東部時間)より米国に於いてはFox TVの独占放送。対して日本国内では、「 GAORA SPORTS 」並びに「 NHK BS (5月27日・午前0:10からの完全放送)」での放送が予定されている。
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加えてWebサイト上では、以下速報などが配信されている
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HRC
インディ 500 予選週末の舞台裏を、マイヤー シャンク レーシング チームの活躍を介して紹介。約8分
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NTT INDYCAR
インディアナポリス・モーター・スピードウェイでの2025年インディ500・ピットストップチャレンジ。ピットクルーが 15 万ドルの賞金をかけて全力を尽くす様子。約14分
インディ500・カーブ・デー(かつてはキャブレーションデーと呼ばれていたマシンの最終調整日)で各チームが最終調整を行う様子。約25分
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FOX
インディ500:予選1日目ハイライト。約17分
インディ500:予選2日目ハイライト。約20分
インディ 500 予選:放送の舞台裏。約10分
1911年から2024年までのインディ500に於ける歴代のフィニッシュシーン。約48分。