モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳さんが急逝

モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳(おぐら・しげのり)さんが先の5月14日の夜に亡くなった。自宅で心臓突然死による急逝という(享年62歳)。喪儀は、近親者のみで5月22日に執り行われた。

突然の訃報に、モータースポーツ関係者だけでなく、ファンからも驚きと深い悲しみの声が寄せられている。なお以降、日取りを設けて、有志による「小倉茂徳さんを偲ぶお別れの会」が計画されているという。

(追記:日本モータースポーツ記者会が5月30日、富士スピードウェイの富士24時間レース開催期間中に、追悼と献花を行った)

小倉さんは、1962年東京都生まれ。早稲田大・第二文学部を卒業後、一旦、一般企業に就職したがモータースポーツへの想いは強く、1987年からホンダF1チームの現地広報と現地のホスピタリティユニットの運営管理を2シーズン担当。これを契機に1992年までホンダF1の広報業務に携わった。

1996年にフリーランスとなって以降は、豊富な取材経験や人脈・知識を背景とした独自の視点を披露。

国内外に於けるモータースポーツの現場取材、メディアへの執筆活動、F1世界選手権、国内最高峰のスーパーフォーミュラレースを筆頭に、インディカーやWECなど広範囲に亘るモータースポーツカテゴリに係る解説。

その他にも動画配信サイトの主宰、一般消費者向けや子供向けイベントでの啓蒙活動などにも時間や手間暇を惜しまずに積極的に参加。多彩な場面で、広くモータースポーツへの理解を深める活動を重ねてきた。

また、その知見はモータースポーツ分野に限らず、航空機や鉄道など、乗り物に係る広範囲に及び、ファンからは長年「オグたん」の愛称で親しまれてきた。

今年もサーキット現場で、選手や関係者への取材を行うなど、モータースポーツ文化の発展に日々尽力、その姿勢は最期の瞬間まで変わることはなかった。