日産、第116回定時株主総会を開催。ゴーン氏の役員報酬は初の10億円超

取締役全員が選任決議、その他決議事項3項も95％以上の賛成で決議

日産自動車株式会社（本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロスゴーン）は６月23日、第116回の定時株主総会を、パシフィコ横浜・国立横浜国際会議場において開催した。

なお本定時株主総会で提案された決議事項4項目については、株主よりほぼ満場一致の支持を得た。また同社長のカルロスゴーン氏、および、Chief Competitive Officer （CCO）の西川廣人氏が、2014年度の日産の販売および財務実績と、2015年度の業績見通しを報告した。

決議事項
・第1号議案剰余金の処分の件
・第2号議案定款の一部変更の件
・第3号議案取締役全員任期満了につき9名選任の件
・第4号議案取締役に対し株価連動型インセンティブ受領権を付与する件

グローバル販売台数の伸びによって過去最高の販売台数を記録

CCOの西川氏は、グローバル販売台数の伸びによって過去最高の販売台数を記録したこと、及び各重要市場で好調な成果を挙げたとして、2014年度の堅実な財務実績を報告し、事業目標を達成したと説明した。

同社長のゴーン氏は、今年度の業績見通し、および、以下3つの焦点領域に向けた計画について株主に説明を行った。

– 斬新かつ高品質な商品と革新的技術の実現
– 商品およびブランド認知度向上によるお客さまの認識向上
– アライアンスによるシナジー効果の深化
またゴーンは、2015年度の業績見通しと、引き続き安定した利益および堅調なフリーキャッシュフローの予想に基づき、1株当たりの年間配当金を27％増やし、42円に引き上げる見通しであると述べた。

ゴーン氏の役員報酬が10億円超え、大台超えは開示以来初

なお同社長・ゴーン氏の平成27年3月期の役員報酬は、報酬開示を始めた22年3月期以降で初めて10億円を超え、10億3500万円となった。

日産の業績は好調で、26年3月期(9億9500万円)から4千万円増えた。ゴーン氏は「業界トップの人材を採用し、引き留めるには競争力ある水準の報酬を提供する必要がある。人材の多様性が日産の成長に貢献しており、業界で最強の経営陣を目指す」と株主に理解を求めた。

同株主総会には1,700名の株主が出席。所要時間は1時間52分となった。

また同日23日に行われた同社の取締役会にて、取締役及び役員の異動を下記の通り決定した。

＜6月23日付＞
代表取締役副会長の志賀俊之は、代表権が外れ取締役副会長となった。
代表取締役CCOの西川廣人は、CCOとしての現職に加え、新たに副会長を兼務する。

＜7月1日付＞
専務執行役員の山内康裕は副社長に昇格する。同氏は引き続き、ルノー・日産アライアンスのアライアンス副社長として、ルノー・ニッサンパーチェシングオーガニゼーション（RNPO）を担当していく。

先の志賀氏は、2005年６月から日産の代表取締役最高執行責任者（ＣＯＯ）を経て、2013年11月に同副会長なった。

同氏は、追って産業革新機構で非常勤の会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）に就任する見通し。日本自動車工業会の副会長職も近く退く可能性が高い。

以　上

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