トヨタ自動車、オリンピック誕生の地でアテネで10月16日、初のモビリティサミットを開催
トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田 章男、以下トヨタ)は10月16日、自動車メーカーとして自らが目指すべき方向性を定め、これを社会に対して指し示していくための新理念。グローバル企業チャレンジ「Start Your Impossible」を打ち出した。
これは自動車業界が今日、類を見ない程の加速力で変革期へと突き進む中、国内最大手のモビリティ企業として、流動する消費者の意識や社会全体の動きを掴み、市場変化に先駆けたいとするトヨタの決意を表しているかのように見える。
現段階で、そんなトヨタが考える喫緊の戦略は「移動」がチャレンジするための障害になってしまうことを避けることにある。
同社は「移動の自由」が夢を叶えるための手段になって欲しいとの想いから、未来に向けて、既存の狭義のモビリティ(自動車)に捕らわれるのではなく、総合的なモビリティソリューションの提供に取り組んで行くのだと云う。
これを踏まえ、同社が今回が定めた「Start Your Impossible」は、トヨタの新たなモビリティ環境の実現に向けた意気込みの大きさを示している。
思えばトヨタは創業以来、モノづくりを通じて社会に貢献するという企業理念を掲げてきた企業であった。その永い歴史の中で、自動織機から自動車への業態転換を図るなど、数多くの“不可能”に取り組み続けた歴史でもある。
そのたゆまぬ取り組みが、近年では世界初の量産ハイブリッド車プリウスや、量産燃料電池車ミライを世に送り出してきた。
豊田章男社長は、「トヨタの歴史は、人間のもつ知恵と情熱で、ImpossibleをPossibleにしてきた、まさに挑戦の歴史。
いま自動車産業は100年に一度の大変革の時代を迎えている。私たちトヨタには、もっといいクルマをつくりたい、『愛』のつくモビリティをつくり続けたい。
未来のモビリティ社会を今よりもっとよくしたいという志がある。その実現のためには、私たち自身が『クルマとはこういうものだ』という常識を覆し、新しいモビリティを創造していかなければならない。
そして何よりも自分たちが決めている限界を超えていかなければならない。それは、スポーツの世界で、アスリートが自らの限界、人間の限界に挑戦し、超えていく姿に重なる。
オリンピック・パラリンピックが、トヨタに関わるすべての人たちにとって、自分自身が決めている限界を超えていくきっかけとなることを期待している」と話す。
トヨタは、2020年のオリンピック、パラリンピックの初のモビリティパートナーとして、都市交通問題のソリューションやモビリティや物流サービスの提供を目指しており、「すべての人にモビリティを」と題した動画では、次世代モビリティや先進技術が紹介されている。
そうしたなか同社が今回打ち出した「Start Your Impossible」では、従業員向け、ディーラー向け、消費者向けの様々な施策を実施予定であり、併せて豊かなモビリティ社会の実現を目指して立ち上げられた一般財団法人トヨタ・モビリティ基金の活動との連携を模索していくと云う。
またトヨタは「Start Your Impossible」の発表を期に、現地時間10月16日にオリンピック誕生の地、アテネにおいて、初のモビリティサミットを開催。
豊田社長が、衛星中継で出演したのに加え「よりよいモビリティ社会の実現」というテーマのもと、ディディエ・ルロワ副社長やアスリート、IOC、IPC関係者、各国インフルエンサーによるテーマごとのパネルディスカッションが行われた。
加えてトヨタは「Start Your Impossible」と連動し、特別サイトwww.MobilityForAll.comを立ち上げた。同サイトでは、「すべての人に移動の自由を」という理念にサイト内に訪れた人がSNS上で自分の夢やチャレンジをシェアできる「Relay Your Challenge」というコーナーが設けられている。