コンチネンタル、自動運転実用化に向けたFOT実証に参画

Lidar・Radar・カメラで、“人間を超える認知性能”の実現へ

コンチネンタル・オートノモス・モビリティ・ジャパンは6月30日付で、経済産業省より発表された2025年度「自動運転の実用化・普及展開及び標準化・規格化に係る高速道FOT」の実証実験テーマ「シミュレーションを活用した自動運転の安全性評価手法の構築」に参加する。

当該実証は、経済産業省が推進する「デジタルライフライン全国総合整備計画」の「自動運転サービス支援道普及戦略ワーキンググループ」および、「モビリティDX戦略」での「SDV領域ワーキングループ」で検討が進められている「自動運転の安全性評価シミュレーション環境の構築」の一環として実施されるもの。

その目的は自動運転の安全性評価手法を構築することにある。

より具体的には、スズキ、 SUBARU、トヨタ自動車、本田技研工業、マツダ、ロボトラックが、車両プローブ情報等を活用したV2Nによる走行を支援し、これをコンチネンタル・オートノモス・モビリティー・ジャパンなどがシミュレーション技術を活用して、自動運転車の安全性評価手法の構築を担うというもの。

上記V2Nとは、Vehicle to Network(ビークル・ツー・ネットワーク)の略で、自動車とネットワーク間の通信技術を指すもの。

例えば携帯電話が使うネットワーク網を通じて、様々な情報(交通情報、地図情報、コンテンツなど)を送受信したり、車両の制御ソフトウェアや地図情報を更新したりする通信技術をいう。

コンチネンタルは、このような実証実験のなかで、自社の強みであるセンサー技術を活用し、安全評価シナリオの設計や分析面で重要な役割を果たし、これらの取り組みに貢献する。

これにより実環境との一致性や再現性の高いシミュレーション環境を構築して安全性評価手法の確立を目指すと共に、国内外の企業と連携しながら標準化の促進に寄与。

社会受容性の向上を通じて自動運転の健全な普及を後押していく構えという。

同実証に伴う貢献と今後の展望は以下の通り

「安全性最優先」の技術アプローチ
コンチネンタルは、センサー(Lidar/Radar/Cameras)とAIによるセンシング制御における深い専門知識を活かし、「人間を超える認知性能」の実現を目指した自動運転技術の開発を推進してていく。

より具体的には、センシングアルゴリズムの精度向上と不確実性検出性能を強化することで、より多様で予測不可能なエッジケースへの対応力を高め、安全性の更なる向上を図る。

官民連携による技術的相乗効果と社会実装支援
実証はRoAD to the L4など既存の官民連携プロジェクト同様に、自動運転技術の社会実装を加速する枠組みとして位置づけられている。

そうしたなかでコンチネンタルは、国内外の産業パートナーと連携しシミュレーション基盤および評価知見を日本市場に提供を視野に入れ、技術革新と実装支援の両軸から日本のモビリティ産業の進化に貢献したい考え。

国際展開を見据えた評価基準のグローバル適用
実証で得られる評価手法や基準は、将来的にはISOなど国際標準規格への適用も視野に入れられているためコンチネンタルは、自動運転・モビリティーソリューションの製品化に向けたグローバル戦略の一環として実証成果を礎に国際市場での実装展開を推進していくと結んでいる。

コンチネンタル・オートモーティブ株式会社
業種:製造業
本社所在地:神奈川県横浜市神奈川区新浦島町1-1-32 アクアリアタワー横浜
代表者名:難波 祐一郎
上場:未上場
資本金:53億円
設立:2000年12月
URL:http://www.continental-automotive.jp