「世界文化遺産・斎場御嶽」「知念岬公園」などへのアクセス向上
南城市観光協会(所在:沖縄県南城市)は7月17日、沖縄トヨタ自動車(沖縄トヨタ)、WHILLと協業し、歩行領域を走る免許不要の近距離モビリティWHILL(ウィル)を導入することを決めた。
導入開始は7月25日(金)から。沖縄県を代表する聖地ともいわれる「斎場御嶽」の入り口である「緑の館・セーファ」までや、絶景が見られる「知念岬公園」までの移動手段を確保することで、滞在時間の延伸や来訪の促進などを目指す。
また、貸し出しは専用アプリを活用した非対面型にすることで、管理者側の運用オペレーションの省力化と効率化を図る。
南城市には、歴史的にも重要な文化財や史跡が多数現存する他、各地に点在する美しい自然の景観も保全されている。
一方で自然の地形であるがゆえに、がんじゅう駅・南城から斎場御嶽 手前の緑の館・セーファまで約500mのなだらかな上り坂が続き、体力に不安のある観光客が参拝を断念する状況も見受けらるという。
また、絶景スポットでもある「知念岬公園」などへも、凸凹道や勾配に加えて500mほど離れており、徒歩での移動が難しいという声も寄せられていた。
こうした歴史や自然の環境を維持・保全しながらも、快適に移動し、滞在を満喫できる環境を整備するため、ウィルの貸出サービスをこの度、アプリによる無人貸出形態で導入するに至った。
採用モデルは走破性や小回り、乗り心地などに優れたプレミアムモデルの「WHILL Model C2」と、ハンドルがあることで安定して走行しやすいスクーター型の「WHILL Model S」で、利用者は自身に合ったモデルを選ぶことができる。
いずれも段差の乗り越えはもちろん、凸凹道や勾配などの悪路も走行可能である他、徒歩と同程度の速さで移動できるため、同行者と同じペースで散策できるという。
これにより、これまで出向きづらかった各所へ行きやすくなり、観光客の滞在満足度の向上に加え、地域の経済活性などにも繫がることが期待できるとした。
また、アプリでのレンタル運用では、利用者がいつでも気軽かつスムーズにレンタルできると同時に、管理スタッフの運用オペレーションの負担軽減や、人にしか担うことができない業務に集中できる対応効率化に繫がる。
一方、南城市観光協会では今後、GPS連動の音声ガイドの導入も検討している。少子高齢化に伴う現地ガイドの不足を補うと共に、観光や滞在の付加価値により、来訪するすべての方の満足度を高める狙いという。
3者は、自然と共生・共存しながらあらゆる人を迎え入れるための一連のアクセシビリティ整備を通じ、今後も南城市が誇る文化や歴史、自然の魅力を伝えていくとしている。
がんじゅう駅・南城 ウィルのレンタルサービス 概要
運用開始日:2025年7月25日(金)
貸出モデル:
プレミアムなチェア型「WHILL Model C2」
歩道を走れるスクーター型「WHILL Model S」
料金:4時間1,000円、8時間2,000円
貸出場所:がんじゅう駅・南城
貸出方法:
アプリ「WHILL Rental」から貸出/返却する。
※利用にはアプリのダウンロードと、簡単なアカウント登録が必要。
利用可能範囲:
がんじゅう駅・南城から周辺2〜3km圏内
※文化財、自然保護の観点から斎場御嶽への乗り入れは不可。
緑の館・セーファまで。
利用条件:
体重115kg以下(Model Sの場合は100kg以下)、
着座時に足が足置きにつく、操作に必要な注意力などを備えている 等
ウィル貸出用アプリ「WHILL Rental」について
スマートフォン端末にダウンロードしてアカウント登録することで、簡単に利用できる。
マップ上にはウィルを借りられる施設や場所、利用できるウィルのモデルや貸出方法が表示され、外出先でWHILLモビリティサービスの有無を事前に調べることができる。
施設側にとっても、貸出オペレーションの省力化に加え、インフォメーションなどの立地に左右されず、利便性の高い所にウィルの貸出場所を設置できる。
人的リソースが限られる中でも負担少なく日々の運用管理が可能となることで、安心安全かつ円滑なサービス提供が可能。
貸出時は、利用する機体と利用プランを選択して決済完了した上、機体に貼付されたQRコードを読み取ることで解錠、利用を開始する。
乗車中はアプリから施錠も可能で、手洗いや買い物など、機体から一時的に離れる際も安心できるよう配慮した。利用後は貸出場所に機体を戻し、アプリで返却手続きを行う。
アプリダウンロードはQRコードからでも可能
アプリのダウンロード▶︎ iPhone: https://x.gd/OV2f7 / Android: https://x.gd/6XtMX