小野測器、ベンチマーキングレポートに「シャオミSU7」を追加

ニーズの高い「ロードノイズ伝達経路解析(TPA)」も追加へ

電子計測器の製造および販売を行う小野測器(本社:神奈川県横浜市西区、代表取締役社長:大越 祐史)は、自社の「ベンチマーキングレポート販売」に中国の電動スポーツセダン「Xiaomi SU7 Max」の新規レポートを追加し5月より販売を開始した。

同社は新たなチャレンジとして2023年より中国車の電動車両を計測対象とした「ベンチマーキングレポート」の販売をスタートさせたが、その後、顧客の要望に合わせアメリカ車の「テスラ・モデル3」やプラグインハイブリッドカーの「BYD 仰望U8」等、順次車種ラインアップを拡充してきた。

今回の計測対象車両「Xiaomi SU7 Max」も、これまでの車両同様、自社のエンジニアリング技術をフルに活用して計測データのレポートを届けていくとしている。

加えて今回、新たな試みとして顧客ニーズが高かった「NVH/ロードノイズ伝達経路解析(TPA)」をレポートとして取り纏めた。

ロードノイズ伝達経路解析(TPA)は自動車の騒音・振動性能の改善に欠かせない技術であり、同社が今年1月よりスタートした「中期経営計画Challenge StageIV」で掲げた「デジタル開発への対応」の今後にも繫がる注力すべき重要な計測項目と考えているという。

発表のポイント
– 自社のエンジニアリング技術を活用した計測データを提供
– 本事業初の「NVH/ロードノイズ伝達経路解析(TPA)」レポートをラインアップ
※今後、中国車両に限らず年間2~4車種のペースで計測データを拡充予定

ターゲット市場
自動車メーカーをはじめ、電動車両に関する各社

ベンチマーキングレポート販売について
高度化、多様化する自動車開発でベンチマーキングは重要な情報源となる。特にスピードが求められるxEV開発では、情報をいち早く獲得し、開発に活かしたいというニーズがある。

また、その情報ニーズは自動車メーカーだけでなく、モーターサプライヤー関連など幅広い企業で必要とされている。小野測器は計測器メーカーならではの視点にこだわり、電動車を中心としたレポートを提供するとした。

レポート詳細
Xiaomi SU7 Max【新規】
・車両NVH/ロードノイズ伝達経路解析(TPA)※
実走行時のNVH測定(車室内騒音、パワーユニット騒音振動、足回り振動など)および解析を行なった。ロードノイズについては伝達経路解析(TPA)により各ボディ入力部位の寄与、入力、ボディ音響感度を算出した。

・走行抵抗
GTR No.15 Amendment 6に則り、テストコースで計測した惰行時間より走行抵抗を算出した。台上でモード電費や実走模擬を行なう負荷データとして使用可能。

・タイヤ転がり抵抗
JIS D 4234に基づき、純正装着タイヤの転がり抵抗と転がり抵抗係数の測定を行なった。

※ロードノイズ伝達経路解析(TPA)とは
様々な振動源とその経路を定量化(モデル化)する解析技術。車両の騒音・振動性能の最適化をスムーズに行うことができる

参考
小野測器の「中期経営計画Challenge StageIV」について
https://www.onosokki.co.jp/corporate/assets/files/ir/release/25_01_30_release_01.pdf

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小野測器は、1954年創業。電子計測機器の製造、販売ならびに各種エンジニアリングサービス事業を展開。創業同年には、国内初となるジェットエンジンの回転数をデジタル計測する回転計を開発。

自動車産業では二輪・四輪車、自動車部品、その他建設機械、食品や医療検査等、幅広い分野に於いて研究開発のサポートから製造工程での測定技術を提供。

自動車メーカーHondaの第二期(1983-1992)F1レース活動において、V6ターボエンジンのベンチ試験用の操作システムを特注制作するなど、同社の優勝に技術面でサポート。

その他、近年では電動車両(EV)開発支援など、カーボンニュートラル社会実現のために新たなビジネス領域への参入を行っている。