10月15日に、中国の寧波にて行われたFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)第7戦に於いて、ボルボを駆るポールスター・シアン・レーシングのネストール・ジロラミが初優勝。テッド・ビョークは0.5ポイント差で世界選手権の首位に立ち、マニュファクチャラーズポイントも首位で日本入りする。
中国・寧波のメインレースでは、終日降り続く雨の中、ボルボV60 Polestarのセーフティカーが先導する中でスタート。しかしその後、中止の決定が下された。その時点でネストール・ジロラミが先頭でゴールラインを切り、規定により0.5ポイントが付与された。
これについてネストール・ジロラミは、「私のWTCC初優勝がこのような形になって少し複雑な気分ですが、優勝には違いありません。週末を通してチーム全員が見事なサポートをしてくれました。
昨日は雨の中を最速で走り、ポールポジションを獲得しました。最後まで走りたかったですが、早期に中止した主催者の判断は正しいと思います。我々の安全を第一に考えていただいたことに感謝します」と語った。
一方3位でゴールしたテッド・ビョークは、シーズン7回目の表彰台を獲得し、0.5ポイント差で選手権の首位に立っている。
ビョークは、「これまでで最も重要なレースだったことは間違いありません。世界選手権の首位が目標でしたが、それを成し遂げることができました。
前進するために学ばなければならない課題もありましたが、ウェットコンディションの中でこのペースを保つことができたことは、次の日本ラウンドに向けてポジティブな影響を与えると思います。すばらしい週末になりました」と話している。
また、オープニングレースで3位を獲得したニッキー・カッツバーグは、チームに3つ目の表彰台をもたらし、「私にとっては浮き沈みの激しい週末になりました。
予選の失敗を巻き返す必要がありました。表彰台を獲得できてうれしいです。チームは、両方の選手権で重要なポイントを稼ぐことができました。次の日本ラウンドが楽しみです」と結んでいる。
ともあれ結果、FIA WTCC中国ラウンドの勝利と3つの表彰台によって、ポールスター・シアン・レーシングはドライバーズとマニュファクチャラーズの両選手権で首位に立った。マニュファクチャラーズ選手権はホンダと7ポイント差で現在トップを走っている。
この結果についてとポールスター モータースポーツ部門責任者のアレクサンダー・ムルドゼフスキー・シェドビンは、「我々は両選手権で首位に立つことを目標にして中国にやってきました。
過酷なコンディションにもかかわらず、チーム全員の努力のおかげで使命を達成することができました。トップの座を守ることを目標にして次の10月28-29日開催の日本ラウンドに向かいます」と意気込んでいる。
WTCC中国ラウンド
サーキット:寧波インターナショナル・スピードパーク
コース長さ:4000m
ラップレコード(WTCC):2:03.753(グエリエリ)
レース結果
オープニングレース – トップ5
1 エステバン・グエリエリ(シボレーCruze) 15周
2 ヤン・アーチャー(ラーダVesta) +2.893
3 ニッキー・カッツバーグ(ボルボS60) +11.671
4 ノルベルト・ミケリス(ホンダCivic) +17.409
5 ガブリエーレ・タルクィーニ(ホンダCivic) +17.840
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13 テッド・ビョーク(ボルボS60) +5周
DNF ネストール・ジロラミ(ボルボS60)
メインレース – トップ5
1 ネストール・ジロラミ(ボルボS60) 2周
2 ノルベルト・ミケリス(ホンダCivic) +0.851
3 テッド・ビョーク(ボルボS60) +2.537
4 ガブリエーレ・タルクィーニ(ホンダCivic) +3.347
5 トム・チルトン(シトロエンC-Elysée) +4.562
…
7 ニッキー・カッツバーグ(ボルボS60) +8.113
選手権ランキング
ドライバーズ – トップ5
1 テッド・ビョーク(ボルボS60) 200.5ポイント
2 ティアゴ・モンテイロ(ホンダCivic) 200(-0.5)
3 ノルベルト・ミケリス(ホンダCivic) 198.5(-2)
4 ニッキー・カッツバーグ(ボルボS60) 177.5(-22.5)
5 メディ・ベナーニ(シトロエンC-Elysée) 164(-36.5)
…
9 ネストール・ジロラミ(ボルボS60) 88(-112.5)
マニュファクチャラーズ
1 ボルボ647.5ポイント
2 ホンダ640.5(-7)
ウェイトハンディ(中国戦)
モデル – タイム差 – 重量
ホンダCivic – +0.0秒 – +80 kg
ボルボS60 Polestar – 0.1秒 – +70 kg
シトロエンC-Elysée – +0.3秒 – +50 kg
シボレーCruze – +1.0秒 – +0 kg
ラーダVesta – +1.6秒 – +0 kg