三菱自動車、第131回の企業倫理委員会を開催

三菱自動車工業株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長兼ＣＯＯ：相川哲郎、以下、三菱自動車）は６月１６日、第１３１回となった企業倫理委員会を、三菱自動車（田町本社）にて開催した。

第１３１回委員会では、（1）国土交通省による立入検査結果に対する改善施策実施状況について、（2）「三菱自動車行動指針」について、それぞれ企業側からの説明があり、次のような意見を伝えている。

本、131回の企業倫理委員会についての概要は以下の通り。

○国土交通省による立入検査結果に対する改善施策実施状況について

・問題の起こり方は非常にまずかったが、その後の対応に関しては理詰めに行われていて評価できる。どのように対応したかが大事であるから、事例として本件の経緯を記録に残し、教訓にすると良い。

・年月の経過とともに緊張感が失せる恐れがあり、同じような問題が起きないとも限らない。今後も国土交通省に対して取り組み状況の報告を定期的に継続していくとのことは、緊張感の持続にも繋がると思う。

・取り組みとしては、着実に手を打つとともに新たな試みもし、目に見えて成果が上がっており、良くやったと思う。不具合の原因究明の早期化は今後も課題と思う。更なる改善に努めてもらいたい。

○「三菱自動車行動指針」について

・自らの行動が指針に沿っているかをセルフチェックする問いかけ文を併せて設定したことは有効と思う。

・例えば、社員が追い詰められたときに、実際に身体が動いて、どのように反応できるかが大切なことであるが、それは長い間に培われた企業の文化があってこそ発揮し得る。

・とても良い行動指針が策定されたと思う。是非、全役職員の血となり肉となるよう、浸透を図られたい。

企業倫理委員会　委員長
松田　昇

三菱自動車工業が設置した企業倫理委員会については下記の同社WebサイトURLに詳細が掲載されている。
http://www.mitsubishi-motors.com/jp/social/ethics_com/

三菱自動車工業は、２００４年のリコール問題を教訓に「コンプライアンス第一」｢安全第一｣「お客様第一」の方針の基、全社を挙げて、真摯に信頼回復活動に努めている。

かつて三菱自動車に於いては、過去に2件の大きな不祥事が発生した。１件目は２０００年７月に表面化した１９７０年代から、およそ３０年間・約６０万台のリコール情報を、監督官庁に届け出ず隠蔽していた。

２件目は２００２年１月１０日、神奈川県横浜市瀬谷区下瀬谷3丁目の県道で、同社のトラックのハブが欠落してタイヤが脱輪、母子３人を死傷させる事故が起きた。

２件目の原因は、トレーラー車輪のハブ破損が原因だった。同社大型車のハブ破損事故は、１９９２年以降に計５７件発生し、うち５１件で車輪が脱落した。

三菱自動車は当初、車輪の脱落はユーザー側の整備不良としていたが、後に同社から商用車部門を引き継いで分社化した三菱ふそうトラック・バスは、２００４年３月、製造者責任を認めて国土交通省にリコールを届け出た。

さらに同年５月、関係者５名が道路運送車両法違反（虚偽報告）容疑に、２名が業務上過失致死傷容疑で逮捕され、法人としての三菱自動車も、道路運送車両法の虚偽報告容疑で刑事告発されるに至った。

さらに同事故については、リコールの届出を迅速に行っていれば防止できたとして、同社担当幹部が最高裁にて有罪判決を受けている。

しかし翻ってみれば、そもそも大きな事故から、小さな不具合まで、全く問題が起きない企業はこの世界には存在しない。

リコール制度は、そうした瑕疵を企業自らが認めて、回収、修理を行うことで、最終的にはそれが原動力となって、該当企業が社会から信頼を勝ち得ていく道を造ること。

これがリコール制度の本質である。大事なことは、外からは見えない社内問題を、自身で改善していける力を持っていることを、外に向かって示すことだ。

三菱自動車では、2004年に取締役会の諮問機関として、外部の有識者を招聘し企業倫理委員会を設置した。我々消費者は、過去のリコール隠蔽体質が改善され、新たに頼もしい存在になっていく三菱自動車工業に、今も期待を寄せている。

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その他の記事（企業・経済）
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・日産、NV200タクシー出発式を東京で実施
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・スズキ2気筒0.8Lディーゼルエンジンを開発しインド投入
・住友ゴム工業、Goodyear社とのアライアンス契約合弁解消
・日産、横須賀市とEV普及モデルの構築を目指す
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・マツダ、新型ロードスターから「電子取扱説明書」を導入
・日産、国内における女性管理職比率が8.2％に上昇
・スズキ、インドネシア四輪車新工場の開所式を実施
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・トヨタとマツダ、業務提携に向けて正式に基本合意
・日産とBMW 、南アフリカでEV充電インフラ拡充に合意
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・ＢＭＷ、業績好調のなかで経営の舵取りを新ＣＥＯに託す

・国土交通省、平成２６年度自動車（製品）安全性能評価結果
・日産自動車、2014年度通期決算。当期純利益は4,576億円
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・フォルクスワーゲン、世界首位を視野に商用車事業を統合

・中国のNinebot、米国・Segwayに全額出資し、子会社化
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