2030年迄にアフリカの人口は17億人に到達、巨大な自動車市場に成長する
ステランティス( Stellantis )と、アフリカーグループ( Africar Group )は9月12日(サブサハラ時間)、西アフリカ地域に位置するコートジボワールのアビジャンで「オート24( Auto 24 )」の創業を宣言した。このオート24は、取引の透明性が保証された新たな消費者向け中古車販売会社を指している。( 坂上 賢治 )
アフリカの人口は来たる2030年迄に17億人に膨れあがり、同地域で使われる車両は既に5,000万台( OICAレポートからの推定 )に達している。このためステランティスは、アフリカーグループに出資して新会社のオート24を設立。アフリカの未来に大きな期待を寄せている。
このステランティスによるアフリカ投資は、どのような地域に於いても〝顧客中心主義〟を貫く同社の変わらぬグローバル戦略の在り方であり、迫り来る気候変動危機を打ち負かすために策定した〝デア・フォワード2030計画( Plan Dare Forward 2030 /多様性・価値観の重視・クリーンで手頃な価格のモビリティを提供する・起業家精神を貫き誰にも負けない事など )〟 の一環でもある。
アフリカーグループはサハラ以南で自動車市場をリードするオンラインネットワークに
なおサハラ以南のアフリカに於いて、アフリカーグループは40か国以上に事業規模を拡大。同地域の自動車市場をリードするオンライン自動車販売ネットワークとなった。
例えば過去5年間で、2,500万人を超えるステークホルダーが同社のオンラインチャネルを通じて中古車を取引してきた。その結果、サブサハラ・アフリカ(アフリカ大陸のサハラ砂漠より南にある地域の総称)全体をリードする程の押しも押されぬ多国間のデジタル自動車ソリューションへと成長した。
そうしたアフリカーグループの歩みを前提に、新たに立ち上げたオート24でステランティスは、アフリカ地域に於ける中古車市場での取引の信頼性を、より確固たるものとするべく努めていく。それは安全で、便利で、信頼でき、心から愉しめる中古車の売買体験を可能にするという当地に於いては、大変大きな挑戦でもあるのだと言う。
ステランティスはアフリカ地域をリードする自動車グループになる事を目指す
ステランティスのプレオウンド・ビークル・ビジネス・ユニットで、シニア・バイス・プレジデントを務めるザビエル・デュシュマン氏( Xavier Duchemin )は、「これはアフリカに於ける中古車のエコシステム構築を目指す新たな試みです。
我々はステランティスの資産を活かしながらも、スタートアップ企業ならではの創意工夫、エネルギー、敏捷性を以て、より大きな成長を求めて行きます」と話している。
中東並びにアフリカ地域に於いてステランティスは、来たる2030年迄に年間100万台超の新車を販売。アフリカ地域をリードする自動車グループになる事を目指している。
その目標に取り組む想いについてステランティスで中東・アフリカ地域の統括責任者を務めるサミール・シェルファン氏( Samir Cherfan )は、「サハラ以南のアフリカで、目下ステランティスは自動車産業界最大のネットワークカバレッジを保有しており、実に124の販売店と保守拠点を備えています。今後はオート24を介したアフリカーグループとの連携により、当地の顧客ニーズにきめ細かく応えて行く事が出来るようになるでしょう」と結んでいる。