ケータハム、BEVクーペの「プロジェクトV」発表


英ケータハムは英国時間の7月12日、2025年後半から2026 年前半に投入予定の軽量EVクーペのコンセプトカー「プロジェクトV」を発表した。開発当初からピュア電動車として設計された同車は、チーフデザイナーのアンソニー・ジャナレリの手になるもの。その構想は伊・イタルデザインの協力により日の目を見た。( 坂上 賢治 )

そんなプロジェクトVは、リヤアクスルに搭載された200kW(272PS)のシングルモーターを動力源とするバッテリー電気パワートレインを採用。

これに革新的な熱マネジメントを備えた55kWhのUSOCリチウムイオンバッテリーパックを組み合わせる。チャージングは150kWのDC急速充電器を使えば15分間で20→80%まで復旧する。絶対性能は 0-62m/h(100km/h)加速が4.5秒未満、推定最高速度は143m/h(230km/h)、WLTP航続距離は249マイル(400km)となっている。

設計哲学はセブンと同様のミニマムデザインを標榜。それゆえ軽量・シンプルであることが信条だ。シャシーはカーボンファイバーとアルミニウムの複合構造とすることで2+1シートレイアウトのパッケージングで車両重量 1,190kgが最終目標だ。

ケータハム・カーズのCEOであり、新設のケータハムEVoのCOOでもあるボブ・レイシュリー氏は、「プロジェクトVは単なるコンセプトやデザインスタディではなく、開発段階を通じてエンジニア リングと生産の実現可能性を検討してきました。

どのような形やサイズであれ、ケータハムブランドのEVは、我々のDNAである、軽量でシンプル、比類のないドライビング体験を提供するという、私たちを他の誰とも違う存在にしているものに忠実でなければなりません。

加えてプロジェクトVは、会社を持続的に成長させ、同時に電動化を探求するという私たちの野心を満たすものでもあります。

そんなプロジェクトVの今後の成長は、次の段階に向けての開発方針と、我々並びに社会の技術成長次第のところもありますが、そもそもプロジェクトVは2025年後半から2026年前半には市場投入する計画であり、その際の価格帯は最低小売価格で8万ポンド未満からを目標にしています」と述べた。

対してプロジェクトVのチーフデザイナー、アンソニー・ジャナレリ氏は、「ケータハム・セブンのデザインはシンプルかつミニマリストであり、軽量で運転が楽しいという本来の機能のためにデザインされています。

一方プロジェクトVでは、この哲学をスポーツ・クーペのアーキテクチャーに適用し、魅惑的で時代を超越したシルエットを創り上げています。

それには軽さを維持し、ドライバーのエンゲージメントを最適化するために重量の観点からすべての機能が本当に必要かどうかの正当化を再定義されなければなりません。

現在のプロジェクトVは、ショーカーとして2+1のシートレイアウト(オプションで 2+2)を採用しており、乗降性など後席乗員の快適性を高めると共に、将来のオーナーの使い方の柔軟性を高めています。

またインテリアの中心には、スマートフォンのミラーリング機能を備えたシンプルでドライバーにフォーカスしたインフォテイン メント・システムがあり、デジタル・インストルメント・クラスターが主要な情報を表示します。

ドライバーは、様々な環境に合わせて加速と操作性をインテリジェントに調整するドライビング・モードを、ノーマル、スポーツ、 スプリントから選択可能です。

加えてフルアジャスタブル・ジオメトリーのダブルウィッシュボーン式フロント/リア・サスペンション、電動アシスト・パワ ーステアリング、Michelin Pilot Sport 4S タイヤ(フロント 19 インチ、リア 20 インチ)、高性能キャリパー 付きディスクブレーキを、このコンセプトカーは装備しています」と話す。

このコンセプトカー造りに関わったイタルデザインのビジネス・ディベロプメント・マネージャー、アンドレア・ポルタ氏は、「ケー タハムとアンソニー・ジャナレリのパートナーとなり、プロジェクトVを実現できたことを嬉しく思います。

私達は、クルマ造りに於ける様々な場面で、将来の生産バージョンを滞りなく市場に投入できるように、商業的に実行可能なコンセプトカー やプロトタイプ車を生産してきた私たちの経験をこのプロジェクトVに活用しました。

そんなプロジェクトVは決してセブンの代わりなどではなく、言わばセブンを補完する存在なのであり、ケータハムのコアバリューを維持することで既存の顧客層にアピールしつつも、同時に新しいファンをブランドに引きつけることができると核心しています。

より実用的なクーペのボディスタイルを採用し、EVのパッケージングの利点を生かすことで、このクルマは日曜日の朝のハレの日だけステアリングを握るのではなく、普段の買い物や通学にも使用できます」と車両が持ち合わせているプロフィールを説明した。

最後にVTホールディングスの高橋一穂社長兼CEO は、「本日、このグッドウッドの地に於いて、我々から2つの新型車両を発表することが出来ることを大変光栄に思います。

ケータハムの決して変えてはならない物、時代の要求に応えて変化すべき物、この一見相反する二つの要求を妥協することなく、融合させた結果が、この2つの新型車になります。

このプロジェクトに関わったすべての方々、ケータハム のこれまでの50年間を支えて下さった全ての方々に深く感謝申し上げます」と結んでいる。

ちなみにプロジェクトVのショーカーは、7月13日(木曜日)、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのケータハ ムブースで一般公開される。この野心的なベンチャー事業をサポートするため、 ケータハムEVoはプロジェクトVに関連する全てのビジネス及び、投資案件に対応するために設立されたと紐解いた。

プロジェクト V の最新情報は以下リンクへ
https://caterhamcars.com/ja/projectv

プロジェクトVコンセプト仕様
車両:ケータハム・プロジェクトV
パワートレイン:BEV, RWD with single rear-mounted permanent synchronous nominal 400V e-motor
バッテリー:Li-ion, 55 kWh USOC with advanced thermal management
ディメンション:全長:4,255mm、全幅:1,893mm、全高:1,226mm
ホイールベース:2,581mm
最高出力:200kW / 268bhp / 272PS
0-62m/h(100km/h):4.5秒未満
最高速度:143m/h (230km/h)
目標重量:1190kg未満 DIN質量(2+1シートレイアウト)
目標航続距離(WLTP):249 miles (400km)
目標充電時間:15分間で 20-80%充電 (150kW DC 充電器)
コンストラクションタイプ:革新的なカーボンファイバーとアルミニウムの複合シャシーと複合ボディワーク
サスペンション:ダブルウィッシュボーン(フロント・リア)
タイヤ::235/35/R19(フロント)285/30/R20(リア)
目標最低小売価格:80,000ポンド未満より(英国市場)