TIER IV(ティアフォー /本社所在地:東京都品川区、代表取締役社長:加藤真平 )は7月16日、自動運転レベル4+向けE2Eアーキテクチャを発表した。
*写真は、新たなE2Eアーキテクチャによる自車の経路生成の例
より具体的には、国際的に技術開発競争が激化するエンドツーエンド(E2E)自動運転に適した独自アーキテクチャを設計。自社が開発を主導する自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware*(AutowareはThe Autoware Foundationの登録商標)」のレポジトリを通じて、その実装を公開したもの。
これを踏まえて、未経験のシナリオに対しても人間の運転操作が不要な自動運転レベル4+の実現を目指す。
2026年春頃を目途に、全国50箇所で展開予定の自動運転移動サービス下で、同アーキテクチャを段階的に導入。その有効性を実証していく。
今回開発したE2Eアーキテクチャでは、周囲物体の動きの予測から自車の走行経路の生成に至る一連の処理を、拡散モデルに基づく機械学習を適用させることができる。
それにより障害物の回避や交差点での右左折など、複雑なシナリオ下でも規範的かつ人間らしい運転行動を模倣することが可能になるという。
またルールベース型の設計と組み合わせることで、高い無人走行性能と解釈性・柔軟性の両立も実現しており、自動運転レベル4+の実現に向けた有力なアプローチになるだろうとしている。
なおこの自動運転レベル4+向けE2Eアーキテクチャに、既存の「Autoware」のコンポーネントおよびシミュレーション環境を活用させることで、モデル学習の基礎となる大量の学習データを自動生成。
この合成データに実世界データを組み合わせることで、高性能なモデルを効率的に構築することに成功していると謳っている。
今後は、学習データの更なる拡充とモデル性能の継続的な向上に取り組み、多種多様なAIモデルを含むE2Eアーキテクチャの構築を目指す。
また用途に応じて多種多様なAIモデルを段階的に導入し、旅客・物流用に仕立てた商用車の開発から、自家用の乗用車にまで幅広く対応可能なE2Eアーキテクチャを構築していく構えであると結んでいる。
会社概要
社名:株式会社ティアフォー
所在地:東京都品川区
URL:https://tier4.jp
設立年月:2015年12月
主な事業内容:
・自動運転プラットフォーム開発事業
・自動運転ウェブサービス開発事業
・自動運転システム開発キット販売事業
・自動運転技術の教育事業