ドライバー起因の交通事故の防止策。路肩に自動で退避させるドライバー異常時対応システムのガイドラインを世界初策定
国土交通省では3月29日、ドライバーが急病等により運転の継続が困難になった場合に、自動運転技術を活用して可能な限り路肩等に自動車を寄せて停止させる「路肩退避型ドライバー異常時対応システム」等のガイドラインを世界に先駆けて策定した。
策定の理由は近年、ドライバーの健康状態が急変し、運転の継続が困難な状況に陥る事故が複数発生しているため。
上記のような事態を受け、同省では平成28年3月、世界に先駆けてドライバーが急病等により運転の継続が困難になった場合に、車線維持等しながら自動車を自動で停止させる「減速停止型ドライバー異常時対応システム」の技術的要件等を定めたガイドラインを模索。
ガイドラインの背景となるシステムの高度化に向け、路肩に寄せて停止する制御方式やドライバー異常を自動検知する方式の技術的要件等について、産学官の関係者で構成される「先進安全自動車(ASV)推進検討会」で検討を進めてきた。
そして同検討を重ねた結果、(1)自動運転技術を活用して可能な限り車線変更しつつ路肩等に自動車を寄せて停止させる「路肩退避型ドライバー異常時対応システム」、(2)センサー等によりドライバーの姿勢崩れ等から異常を検知する「ドライバー異常自動検知システム」などの技術的要件等を定めたガイドラインを世界に先駆けて策定したもの。
このガイドラインにより、自動車メーカーにおける同システムの技術開発が促進されることになるため、今後は同システムを搭載したバス等の早期導入が待たれることになった。
ASV推進検討会:http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/index.html