独・ポルシェのライプツィヒ工場は8月12日、今年の自動車リーン生産賞( OEM部門 )を受賞したことを明らかにした。そんなポルシェ・ライプツィヒ工場は、シュトゥットガルト=ツッフェンハウゼン本社に次ぐポルシェ第2の生産拠点として2002年に操業した。
2017年まで、ライプツィヒ工場ではカイエンが生産され、2003年から2006年に掛けてはスーパースポーツカーのカレラGTも生産されていた。
現在、マカンとパナメーラの生産を担う同工場は、2021年にリーン&グリーンマネジメント賞、2023年にはファクトリー・オブ・ザ・イヤーなど過去にも数々の賞を受賞してきた。
今回ライプツィヒ工場へ授与される同賞は、独ミュンヘンの経営コンサルティング会社Agamus Consultが( アガムス・コンサルト )が、自動車産業専門誌Automobil Produktion
と共同で2006年から毎年授与しているもの。
この賞は、リーン生産方式、近代化、デジタル統合生産方式に顕著な貢献を果たした製造拠点を称える賞典で、その目的は、欧州自動車産業がリーン生産方式とデジタル化の可能性をどのように活用し、生産に於けるイノベーションと効率性を、どのように推進しているかを明らかにすることを目的としている。
特に今回は、ライプツィヒ工場の独自のリーン生産方式、デジタルネットワーク化、そして高度に自動化された生産プロセスで際立っていたことが評価されたという。
その評価内容についてアガムス・コンサルトでマネージングディレクターを努めるヴェルナー・ガイガー博士は、「ポルシェ・ライプツィヒ工場は、リーン生産方式、デジタルインテリジェンス、そして革新的な自動化を一貫して適用し、常に品質とコスト効率を明確に重視していることで、我々に強い印象を残しました。
このことから、ライプツィヒ工場はOEM部門に於ける2025年オートモーティブ・リーン生産賞の受賞に相応しい拠点あると判断しました」と述べている。
更にこれを受けてポルシェAGで生産・物流担当取締役を努めるアルブレヒト・ライモルド氏は、自社のライプツィヒ工場について、「無駄がなく、柔軟性が高く、デジタルに支えられた生産システムは、当社の革新力と競争力にとって不可欠です。
同拠点工場は、設立当初から変革と適応性を体現してきました。現在では、ICE、HV、EVという3つのパワートレインを搭載した製品が単一の生産ラインで混合モデルフローで生産されています。
この高度な複雑性に対応する当社の能力が、今回の受賞によって評価されたことを、大変嬉しく思います」と受賞の喜びを語った。
加えてポルシェ・ライプツィヒGmbH取締役会会長のゲルト・ルップ氏は、「自動車リーン生産賞の受賞は、私たちにとっても大変光栄なことです。
審査員の皆様からの高い評価は、私たちの一貫したプロセス最適化だけでなく、ライプツィヒチーム全体とその卓越した共同パフォーマンスも評価されたものです。
私たちにとって、この賞は、そうした努力が認められた証であると同時に、決意を持って歩み続けるための原動力でもあります」と結んでいる。
なお当該授賞式は、2025年11月25日と26日にポーランドのポズナンで開催される第19回自動車リーン生産会議で行われる予定だ。