米ゼネラルモーターズ・カンパニー( GM / 本社:米ミシガン州デトロイト市、CEO:メアリー・T・バーラ )傘下のキャデラックは、高性能クロスオーバーBEV「Cadillac Elevated Velocity crossover concept( キャデラック エレベーテッド・ベロシティ・クロスオーバーコンセプト )」を発表した。
このエレベーテッド・ベロシティ・コンセプトは、キャデラックVシリーズのエッセンスを2+2クロスオーバーに取り入れて凝縮。オンロードとオフグリッドの両方で爽快な走りを実現すると共に、キャデラックが思い描く未来のデザインコンセプトを醸成させるものに仕上がっている。
近年、ラグジュアリークロスオーバー市場は長らく成長を続けており、キャデラックはその需要に応えるため、LYRIQ-VとOPTIQ-Vを発表した。そうしたなかでエレベーテッド・ベロシティ・クロスオーバーコンセプトは、キャデラックVシリーズのパフォーマンスを未来へ継承するものとして生まれたという。
キャデラックは、このコンセプトカーで歴代最高峰のパフォーマンス、最先端の先進技術、ラグジュアリークラフトマンシップを巧みに融合させた。
併せてリフトアップされた車体骨格は、過酷な砂漠地帯に於ける大胆なオフロード性能を発揮させるために最適化されてもいるとした。
その佇まいは、技術とデザインの巧みな融合させたもので、クルマに乗り込む際には、組み込まれたウェルカムモードがドライバーを迎える。具体的には、まず人がクルマに近づくとドラマチックなガルウィング仕立てのドアが空高く舞い上がり、乗員を車内へと誘う。
誘われた室内空間では、効率的に2+2キャビンを統合させたフロア、シート、インストルメントパネル、ドア、ステアリングホイールが柔らかなホワイト点灯でドライバーたちを出迎え、ステアリングホイールには、砂漠の砂が舞い上がる様子を思わせるアニメーションが映し出される。
また滑らかなラップ面、エンボス加工された木目、ダッシュボードを組み合わせた内装には、キャデラックのワードマークとVシリーズのロゴが点灯する。
シートに着座し、ステアリングを握るとドライバーが、どこに向かいたいかのか、その意思を受け取るエレベーテッドモードに入る。同モードが作動するとクルマは、自動運転状態に入り、車内空間は全ての乗員のためのおもてなし環境へと変化する。
その変化は、まずペダルとステアリングホイールが収納され、外気温、ドライバーの体温、車内温度が表示され、全ての乗員を包み込む準備に入る。
走り始めると車内のアンビエントライトは赤色に変わり、シートバックの照明には赤外線ライトが灯り、自車は走行中のパフォーマンスを最大限快適性の保持のために使うようになる。
この際ドアに備えたアンビエントライトは、乗員の呼吸の動きと同期し、ステアリングコラム上部では、カウルに表示されるアニメーションと連動して、車両が加速していくのに併せ、乗員がゆったり寛げるよう室内空間を最適化させていく。
対してベロシティモードでは、ドライバーの運転操作を受け入れるモードへと穏やかに変化する。このモードの作動中は、ドライバー席前面のステアリングホイールが展開して運転操作に適したポジションを採り始める。また室内照明が爽快感を喚起するクールホワイトのトーンへと変化。
ドア内面に備えたアンビエントライトも同様となり、一方、フロアランプはゆるやかに光量を抑え、ドライバーが前方の道路に集中し易くする。
ステアリングホイールの前面には、速度、時刻、バッテリー残量、温度が表示され、カウルディスプレイにはAR HUDナビゲーションが表示されて、コックピットがドライバーの運転に最適化した室内空間へと大きく変化する。
更にテラモードでは、エアサスペンションによって多く姿勢を変化させオフロードに最適化した構造へと変化する。このサンドビジョンは、キャデラックが以前から備えていたナイトビジョン技術を昇華させ、暗い砂嵐の中でもドライバーの視界を向上させる。
また激しく過酷な路面環境を走破している時も、外界からの土や異物、砂や埃の侵入を極力排除。室内空間では外界りの過酷さ意識させない清浄清潔な空間を保ち続ける。
この間、車両は外界の過酷な走行環境に応えるべく24インチホイールとリフトアップされたプラットフォームを持ち、どのような地形でも、ドライバーが車体を自在に操れるよう徹底的に運転操作のサポートを続けていくことで洗練されたオン及びオフロードドライビング体験を提供する。
そんなキャデラック エレベーテッド・ベロシティ・クロスオーバーコンセプトは、8月15日・金曜日にカリフォルニア州カーメルで開催されるモータースポーツ ギャザリング「ザ クエイル」で初披露される予定となっている。