メルセデス・ベンツ、クリーンディーゼルハイブリッド「S300 h」追加


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メルセデス・ベンツ日本株式会社(本社: 東京都港区、社長:上野金太郎)は8月27日、メルセデス・ベンツ「Sクラス」のラインアップに「S 300 h」を追加し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて発売を開始した。

「S 300 h」は、クリーンディーゼルエンジンと、電気モーターを組み合わせた日本国内市場初のハイブリッドシステムを採用。V8エンジンと同等のトルクフルな走りと、燃費経済性を両立させたモデルである。

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メルセデス・ベンツは、かつて2006年8月に日本初のクリーンディーゼルモデル「E 320 CDI」を導入し、日本国内市場に於ける乗用車として初めて新長期規制(2007年施行)に適合。

さらにポスト新長期規制(2010年施行)にも輸入車で初めて「E 350 BlueTEC」で適合。その後、2010年にMクラス、2013年にGクラス、本年1月にはGLと、SUVへのクリーンディーゼルモデル「BlueTEC」を積極展開してきた。

そして、本年3月には、4気筒クリーンディーゼルモデルをEクラスとCLSに導入し、今後はさらなるラインアップを拡充を目指す構えだ。

パワートレイン
さて、今回のS 300 h には、最高出力204PS/150kW、最大トルク500Nmの2.2リッター直列4気筒BlueTECエンジンを搭載している。

これに最高出力27PS/20kW、最大トルク250Nmを発生する電気モーターを組み合わせて、V8エンジンと同等のトルク発生を実現した。

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特にS 300 hの場合、発進時には優先的に電気モーターを使用するため、アクセルを踏んだ瞬間からモーター動力ならではの最大トルク250Nmが発生されるため、既存のエンジンユニットでは得られ難い胸の空く加速感が得られる。この段階では、ディーゼルエンジンは停止しているので、静粛性も高い。

追い越し時など、さらにパワーが必要な場合には、ディーゼルエンジンと電気モーター双方のパワーを利用する。なおスタート時により強い加速を必要とする場合は、最初からディーゼルエンジが始動する仕組みだ。

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一旦スタートして、中・高速巡航に移るとドライバーの踏力が弱まり、アクセルペダルから足が離れる。この時点ではトランスミッションのクラッチが切れ、エンジンをドライブトレインから切り離す。これにより走行抵抗を大幅に低減させるセーリング機能が働き燃費向上に寄与する。

燃費経済性については、S 300 h と、S 300 hエクスクルーシブはセグメントNo.1の20.7km/L(JC08モード)、S 300 h ロングは19.5km/L(JC08モード)を達成し、全てのモデルでエコカー減税の優遇(重量税、取得税免税)対象となる。

インテリジェンス
S 300 h は、安全性と快適性を高次元で融合し、『知能を備えた』ともいうべき新時代の革新的テクノロジー「インテリジェントドライブ」を備えている。

この「インテリジェントドライブ」の土台となっているのが、クルマの周囲360°をカバーする複合的なセンサーシステムだ。

フロントウインドウ内側のステレオマルチパーパスカメラは、最大500mの範囲をモニターするほか、2つのカメラで車両前方約50mの範囲を立体的に捉える。

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ミリ波レーダーセンサーは、フロントおよびリアバンパー側面に内蔵された25GHzの短距離レーダー4個、ラジエーターグリル奥の77GHzの中・長距離レーダー1個、リアバンパー中央の25GHzマルチモードレーダー1個の合計6個から構成されている。

これらのセンサーから得られたデータを、高度なアルゴリズムで解析することにより、先行車両、横切る車両、後方車両、対向車、歩行者などを検出し、状況を判断して、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシストする「部分自動運転」を実現している。

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レーダーセンサーにより先行車を認識して、設定速度の範囲内で車間距離を適切に維持して追従するとともに、先行車が停止した場合は減速して停止する渋滞追従機能を備えた「ディストロニック・プラス」や、ドアミラーの死角範囲をレーダーによってモニターして危険性を警告する「アクティブブラインドスポットアシスト」、ドライバーの疲労や不注意による走行車線の逸脱をステアリングを微振動させてドライバーへ警告する「アクティブレーンキーピングアシスト」などを含む先進の安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」も標準装備している。

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ラインアップ
ラインアップは、S 400 hと同等の装備レベルの「S 300 h」、スポーティなエクステリアと上質なナッパレザーを採用したマッサージ機能付シートやクロージングサポーター、エアバランスパッケージなど装備の充実を図った「S 300 h エクスクルーシブ」、ロングホイールベースによる広く上質な室内空間にS 550 ロングと同等の装備を採用した「S 300 h ロング」と、ユーザーの多様なニーズに応えられる3つのモデルを設定されている。

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Sクラスのラインアップおよびメーカー希望小売価格(消費税込み)は以下の通り。mercedes-benz-clean-diesel-hybrid-s300-h-added20150827-30

【S 300 hのその他の特長】
安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」を全モデル標準装備:フロントウインドウ内側に画角45°に配置されたステレオマルチパーパスカメラが、前方約50mまでの路面を3次元映像データとして立体的に捉える。

この映像を高度なアルゴリズムによって分析することで、先行車両や対向車両、横切る車両、歩行者などを検出し、自車との距離や運動のタイプによって分類する。

さらに、リアバンパーに設置されたマルチモードレーダーセンサーにより、車両後方の安全性を確保している。

ディストロニック・プラス(ステアリングアシスト付):77GHz(長距離)および25GHz(短距離)の2種類のレーダーセンサーによって先行車を認識して速度に応じた車間距離を維持し、減速が必要な場合はスロットルおよびブレーキを段階的に自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止する。

さらに、レーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラが車線のカーブと先行車両をモニターし、ステアリング操作をアシストしていく。

BASプラス(飛び出し検知機能付ブレーキアシスト・プラス):短距離/長距離の2種類のレーダーセンサーとステレオマルチパーパスカメラが、先行車だけでなく前方を横切る車両や合流してくる車両、歩行者や道路上の物体との衝突の危険性を検知した場合、ディスプレイと音で警告する。

ドライバーがブレーキを踏むと、BASプラスが衝突を回避するための強力な制動力を発揮できるようブレーキ圧を高める。飛び出し検知機能は時速72km/h以下で作動する。

PRE-SAFE®ブレーキ(歩行者検知機能付):BASプラス(飛び出し検知機能付ブレーキアシスト・プラス)の警告にドライバーが反応しない場合、軽いブレーキングでドライバーを警告し、衝突回避をサポートする。

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同時に衝突時に乗員の最適な姿勢を可能な限り確保するPRE-SAFE®機能も作動する。それでもドライバーが反応しない場合、最大のブレーキ力で自動緊急ブレーキが作動する。

なお、時速50km/h以下の場合は警告ブレーキのみで衝突を回避するのに十分な制動力が得られる。先行車に加え歩行者も検知することが可能。

リアCPA(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム):リアバンパーに設置されたマルチモードミリ波レーダーが後方の車両を監視し、車間距離と接近速度から衝突の危険があると判断すると、リアコンビネーションランプを素早く点滅させて後続車のドライバーに警告する。

それでも後続車が十分に減速しない際には自動的にブレーキ圧を高めて自車をロックし、玉突き衝突の回避など二次被害の軽減をサポートする。

アクティブブラインドスポットアシスト:車両の斜め後ろのドアミラーの死角範囲をリアバンパー左右の短距離レーダーセンサーでモニターし、ドアミラー内蔵のインジケーターが赤く点灯して警告を行う。

警告の最中にウインカーを作動させると警告音とともにインジケーターが点滅し、さらに側面衝突の危険を検知すると、片側車輪に対して補正ブレーキが作動してコース修正を試みる。

アクティブレーンキーピングアシスト:ステレオマルチパーパスカメラが車線を検出し、フロントホイールが走行車線を越えたと判断するとステアリングを断続的に振動させてドライバーに警告する。ドライバーが反応しない場合は自動補正ブレーキによって車両を車線内に復帰させる。

【ドライバーを支援するその他のシステム】
クロスウインドアシスト: ESP®のセンサーからの情報をもとに横風の影響を検知し、必要に応じて車両片側のブレーキ制御を行い、安定した直進をサポートする。*全モデル標準装備

PRE-SAFE®インパルス(前面衝突被害軽減機能): 前面衝突時に乗員にかかる減速力が増大する前の早い段階で運転席と助手席のシートベルトを利用して前席乗員を衝突方向から引き離すことにより負傷の程度を大きく軽減する。*全モデル標準装備

アダプティブハイビームアシスト・プラス:ステレオマルチパーパスカメラが前方の状況をモニターし、対向車や先行車など他の車両にハイビームが当たらないように自動的に照射範囲を制御しつつ、常に最大限の視界を確保。*全モデル標準装備

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アクティブパーキングアシスト(縦列・並列駐車):パークトロニックの超音波センサーを用いた拡張機能で、縦列駐車および並列駐車の際に駐車可能なスペースを検知し、駐車を開始するとステアリングおよびブレーキが自動制御され、ドライバーはアクセルとシフト操作のみで駐車が可能。*全モデル標準装備

360°カメラシステム:フロントグリル、左右ドアミラー、リアエンドに備えられた4つの広角・高解像度カメラによる映像を合成処理し、車両の周囲全体をバードビュー(俯瞰)でCOMANDディスプレイに表示。

車両の前後約3mの範囲のモニターが可能で、フロントカメラおよびリアカメラの映像はフルスクリーンモードで180°の広範囲をカバーするほか、各カメラの映像を2画面に組み合わせた8種類の表示が可能。*S 300 hを除く全モデルに標準装備/S 300 hにオプション設定

リアセーフティパッケージ
後席の安全性をさらに高める装備として、「SRSベルトバッグ」および「アクティブベルトバックル」を設定した。*S 300 h ロングにオプション設定

SRSベルトバッグ
「SRSベルトバッグ」は、前面衝突時に後席左右のシートベルトストラップの幅を約3倍に膨張させることで、後席乗員の肩部や胸郭にかかる衝撃を軽減し、負傷のリスクを低減する。

アクティブベルトバックル
「アクティブベルトバックル」は、後席ドアを開けた際に後席左右のシートベルトバックル(受け側)を約5cmリフトアップするとともに先端部を光らせて着用し易くする。

さらにベルトバックルを挿入すると電気モーターにより自動的に引き込み、腰部や胸部のベルトの弛みを減らして正しい装着位置に調整し、乗員の拘束性能を高める。

ショーファーパッケージ
助手席側後席に装備されるエグゼクティブシートは43.5度までリクライニング可能で、レッグレストとフットレストと組み合わせることでファーストクラスの快適性を提供。

また、後席からも助手席のシートポジション移動やヘッドレストの折り畳みが可能なショーファーポジション機能も備えている。*S 300 h ロングにオプション設定

世界初のホットストーン式マッサージを備えたマッサージ機能
バックレストに内蔵した14個のエアクッションによるマッサージ機能が、心地よさとリラクゼーション効果を高めて長距離ドライブの快適性に貢献する。

温熱機能を備えた世界初のホットストーン式マッサージを含む全6種類のプログラムから選択可能。
*S 300 h エクスクルーシブに標準装備/S 300 h ロングにオプション設定

エアバランスパッケージ
パフュームアトマイザー機能がくつろぎをもたらす香りを放つ。香りは4種類から選択でき、ON/OFFの切り替えや、香りの濃さの調節が可能。

なお、短時間で消える芳香を使用しているため、内装や衣服に移ることはない。イオン放出によるウイルスなどの除去や、エアフィルター機能の強化も含まれている。*S 300 hを除く全モデルに標準装備/S 300 hにオプション設定

Burmester®サラウンドサウンドシステム
ドイツのハイエンドオーディオ専門メーカー、ブルメスター社と共同開発した、13個のハイパフォーマンススピーカーと9チャンネルのアンプによる合計590Wの大出力を誇るオーディオシステム。

また、サラウンドモードや各シートポジションへの最適化機能により最上の音場によるこの上ないサウンド体験を実現する。*S 300 hを除く全モデルに標準装備

アルミニウムハイブリッドボディシェル
キャビンには軽量で高剛性の高張力鋼板を多用しながら、キャビン以外にはそれぞれの部位に最適なアルミニウム素材を採用している。

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アルミニウム使用率を50%以上とした第3世代の「アルミニウムハイブリッドボディシェル」は、高度な衝突安全性はもちろんのこと、ノイズや振動を極限まで低くするとともに、優れたハンドリング性能に貢献する。

エアロダイナミクス
外板デザインのみならず、アンダーボディや接合部分のシーリングに至るまで徹底的に空力特性を最適化した。

その結果、セグメントNo.1となるCd値0.24の優れた空力性能を実現し、燃費向上に貢献するとともに、高速安定性および静粛性の向上に大きく貢献している。

LED テクノロジー
ライトバルブを廃止し、エクステリア、インテリアの全てのライトにLEDを使用している。内外装合計約500個のLEDを使用しながら消費電力を抑え、従来モデルから25%の省エネルギーを実現した。

さらに、他の道路利用者に配慮し、夜間や信号待ちなどの際にブレーキランプやウインカーの明るさを低減する光量切り替え機能も搭載した。

エクステリア
Sクラスの伝統である上質で威厳を感じさせるエレガンスと、先進的で躍動感のある最新のメルセデスデザインを融合した。

大型のフロントグリルとフルLEDヘッドライトは、Sクラスならではの風格と気品をいっそう高め、サイドビューはクーペを思わせる美しく流れるようなシルエットとシャープなドロッピングラインを組み合わせた。

また、LEDリアコンビネーションランプ、なだらかに下がるリアビューはメルセデスのフラッグシップモデルとしての存在感と革新性が調和している。

インテリア
官能的でエレガントなデザインのインテリアは、最高品質のレザーをふんだんに使用したシート、3種類のステッチパターン、適用面積が広がったウッドインテリアトリムなどにより、最高レベルの質感と快適性を追求し、五感すべての心地良さに拘った。

また、12.3インチのワイド大画面を採用した「COMANDシステム」は、2画面分割機能によって、メイン画面にナビゲーションを表示しながらサブ画面にオーディオやハイブリッドシステムの作動状況を表示するなど多彩な情報表示を可能とし、利便性が大きく向上した。

マッサージ機能やクライメートコントロールなどもわかりやすいアニメーション表示で簡単に設定できる。

 

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