GM、未来のコルベットを示す 「CX」&「CX.RビジョンGT」を公開

ストリートでもサーキットでも究極、そんなコルベットの未来を示す

米ゼネラルモーターズ・カンパニー( GM / 本社:米ミシガン州デトロイト市、CEO:メアリー・T・バーラ )傘下のシボレーブランドは8月15日(カリフォルニア州モントレー発/日本法人による発表は21日)、2台のコンセプトカー「コルベットCX」と「コルベットCX.R ビジョングランツーリスモ」を、モータースポーツの祭典「The Quail, A Motorsports Gathering ( ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング )」で初公開し、自動車ファンやレース愛好家に向けて、来るべきハイパフォーマンスカーの未来像を披露した。

但し当面、市販化の予定はない。しかし、これから何年にも亘り、コルベットのデザイン言語に影響を与えるインスピレーションの源になるモデルであるとGMでは謳っている。

それによると過去の70年以上亘る革新の歴史を踏まえ、このコンセプトカーを通じてアメリカンスポーツカーの伝統を称え、来るべき未来を切り拓いていくという。

そんな「CX」および「CX.R ビジョン グランツーリスモ」は、世界各地のGMのスタジオが参加したGMデザインプロジェクトの一環として、最新かつ最後のモデルとなり、2台のコンセプトカーは、ミシガン州ウォーレンにあるシボレー・パフォーマンス・スタジオで設計・製作された。

シボレーのエグゼクティブ・デザインディレクターを務めるフィル・ザック氏は、「コルベットの造形は、常に表現力豊かで未来志向でありながら、その一つひとつのフォルムやラインには、歴代モデルから受け継がれたルーツがあります。

コルベットは憧れであり、文化であり、人々がシボレーで働きたいと思う理由です。『CX』と『CX.R ビジョン グランツーリスモ』は、シボレーのデザインチームが市販車の制約の枠を超えて、創造性を発揮したことを示しています。

このプロジェクトを通じて、コルベットに新たな価値を加えだけでなく、今後のデザインの方向性を明確にできたと考えて居ます」と語った。

オープンロードや、サーキットで、究極のドライビング体験を提供するため、未来のコルベットをゼロから設計する。その想いを抱えて今回の「CX」コンセプトは誕生に至った。

そんな「CX」のデザインは、コルベットを象徴する伝統的な要素から始まる。

前方に突き出たノーズ、ボディの上部と下部とを際立たせる水平に走るシャープなラインやデュアルエレメントテールライトは、過去と現在のコルベットモデルに共通するシグニチャーデザインだ。プロポーションは長く、低く、そして流麗で、全高は41インチ未満で設計された。

これは極めて未来的でありながら、正真正銘のコルベットであり「CX」は、妥協のない未来のスポーツカーの姿を示している。

戦闘機に着想を得たコックピットキャノピーが特徴のスポーティなエクステリアは、単に力強さを演出するためだけのものではなく、GMモータースポーツ・エアログループとの協業により、あらゆる角度から究極のパフォーマンスを追求するようデザインされた。

レーシングの系譜にインスパイアされたコンセプトモデル

そんな同車の真の革新は、バキュームファンシステムなど車体内部に秘密がある。

内蔵されたファンがオープンチャネル構造を通じて空気を吸い込み、強大なダウンフォースを発生させると共に、リアディフューザー上の気流を調整して、F1カーやWECマシンと同じくリアルタイムで空力バランスを最適化する。

フロントディフューザーとリアウイングは、どちらもアクティブに作動し、ドライバーの操作に応じて自動的にセッティングされることで、最大限のグリップを引き出す。

「CX」の統合型アンダーストラクチャーは、ボディワークのエアロチャンネルを通して確認でき、ウイング形状のサスペンションのAアームがエアフローを高め、フロントのリフトを低減させる。推進システムの選択も、卓越した直線加速性能を提供するために選び抜かれた。

結果「CX」は、コルベットの名に相応しい推進システムを搭載した全輪駆動の電動スーパーカーとなった。

各ホイールを駆動する4基のモーターが合計2,000馬力を超えるパワーを生み出し、4輪トルクベクタリングによって圧倒的なグリップとコーナリング性能を発揮する。

更に90kWhのリチウムイオンバッテリーはシャシーに搭載され、低重心と理想的な前後重量配分をも達成した。

インテリアでも、心からドライビング体験を提供するよう細部に至るまで設計された。戦闘機を思わせる前方開閉式キャノピーは、近づくと自動で上方に開く。

ドライバーとパッセンジャーは、高Gコーナリング時でも身体をしっかりと支えるインフェルノレッドのバリスティックテキスタイルで仕上げられたシートに固定される。

キャビンはドライバー中心設計で、プレミアムシリコンレザー、削り出しアルミニウム、マット調の鍛造カーボンファイバーアクセントが、高級感を演出する。

フロントガラスは、デジタルウインドスクリーンにより、リアルタイムのパフォーマンスデータを表示する没入型サラウンドディスプレイへと進化。主要操作は、全てステアリングホイールにスマートに統合され、ドライバーは視線を前方から外すことなく操縦に集中できる。

これまで25年以上に亘って、コルベットの市販車プログラムは最上級のコルベット・レーシングプログラムと並行して進められてきた。ロードカーとレースカーのこの密接な関係は、コルベットファンにとって誇りであるだけでなく、両分野で共有可能な技術的知見の蓄積にも貢献してきた。

今回、デザインチームはシボレーのパフォーマンスDNAに忠実にサーキット専用の「CX」を創り上げた。そこから誕生した「CX.R ビジョン グランツーリスモ」は、コルベットGTレーシングの未来を示すモデルであり、世のドライバー達は、その未来を「グランツーリスモ7」で体感することができる。

「グランツーリスモ7」でコルベットの未来ビジョンを体験

「CX.R ビジョン グランツーリスモ」は、コルベットの歴史を体現しつつ、自動車の未来のパフォーマンスを示している。伝統のイエローとブラックのカラーリングを継承したエクステリアは、過去25年間のコルベットGTレースカーへのオマージュとなっている。

デザイナーは「CX」のスポーティなエクステリアをベースに、「CX.R ビジョン グランツーリスモ」では、よりアグレッシブな印象に仕上げた。

アクティブエアロを強化し、車高を下げることで、サーキットを支配する圧倒的なダウンフォースとグリップを実現。車体全体の軽量化により、パフォーマンスへの徹底した拘りを更にさ際立たせている。

インテリアでは、ツーリングから着想を得た「CX」のサーフェスや素材を、機能的かつ高性能を追求した仕様に一新した。ダッシュボードは軽量な未加工のカーボンファイバー織りで構成され、シートにはドライバーが求めるグリップとサポートを提供するスエード張りのフォームインサートが採用されている。

またシート自体には、大型・強化したショルダーパッドとヘッドレストパッドを装備し、「CX.R ビジョン グランツーリスモ」の強烈なハンドリング性能に対応するため頭部と首をしっかり支える構造となっている。

「CX」の推進システムの基本設計をそっくり踏襲した「CX.R ビジョン グランツーリスモ」は電動パフォーマンスと高回転型のV8エンジンの爽快感を融合させたものになっている。ミッドシップに搭載された2.0リッターDOHCツインターボV8エンジンは最大900馬力を発揮し、レブリミットを示す最高回転数は15,000rpmに達する。

サステナブルなe-フューエルで動力を得るこのV8エンジンは、8速デュアルクラッチトランスミッションを介して後輪を駆動。これに3基の電動モーター(左右の前輪それぞれに1基、さらに8速ギアボックスに結合された1基)が組み合わされて驚異的な加速を実現すると共に、システム全体で総出力2,000馬力を生み出す。

最後に今回披露した「CX」と「CX.R ビジョン グランツーリスモ」は、単なる展示用のコンセプトカーではない。シボレーのパフォーマンスエンジニアと連携し、コルベットのデザインチームは「CX」「CX.R ビジョン グランツーリスモ」のシャシー、ドライブトレイン、空力特性の詳細な設計図を作成したからだ。

それゆえソニー・インタラクティブエンタテインメントの傘下のポリフォニー・デジタル社との協力を踏まえて、シボレーは8月後半に「グランツーリスモ7」でロード仕様「CX」およびレースカーコンセプト「CX.R ビジョン グランツーリスモ」をバーチャル走行できるようにして、コルベットの未来を直接体験する機会を提供とたいと考えていると結んでいる。

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