東京都「空港などにおける燃料電池モビリティ早期実装化支援事業」採択事業
日本航空(JAL/本社:東京都品川区、代表取締役社長:鳥取三津子)、JALUX(本社:東京都港区、代表取締役社長:河西敏章)、JALエアテック(本社:東京都大田区、代表取締役社長:森本 健)は8月29日、国内で初めて水素を燃料とする航空機けん引車の試験運用を開始した。
この取り組みは、東京都の「空港等におけるFC(燃料電池)モビリティ早期実装化支援事業」に採択され、昨年度からJAL・JALUX・JALエアテックとタジマモーターコーポレーションの4社共同で取り組みを推進してきた。
*写真は、2025年8月28日に行われた披露イベントの様子。左から、大陽日酸 関東支社ガス営業部長の鈴川武氏、タジマモーター代表取締役社長のに田嶋伸博氏、JAL執行役員の堀尾裕子氏、JALUX代表取締役社長の河西敏章氏、東京都知事の小池百合子氏、JAL代表取締役社長の鳥取三津子氏、JALエアテック代表取締役社長の森本健氏、JALグランドサービス代表取締役社長の上島治氏
CO2を排出しない燃料電池などによって駆動する航空機地上支援車両(FCGSE車両)の開発・商用化の促進と、空港臨海エリアに於ける水素需要の喚起を目的に、国内で初めてディーゼル型航空機けん引車をFCGSE車両に改造し、試験運用および導入効果の検証を行う。
実施にあたっては、JALUXが事業実施者となり、次世代モビリティのノウハウや整備施設を有するタジマモーターが車両開発・改造、JALが試験運用を行い、JALエアテックが車両保守および水素充填を担当する。
試験運用自体は2025年8月から12月までの期間で行い、その効果を検証していく。また、本事業で得られた知見や成果は、東京都や他のパートナーと共有し、官民一体で今後の水素車両の開発や商用化に貢献していくとしている。
* FCGSE車両:燃料電池(FC)などによって駆動する航空機地上支援車両(Ground Support Equipment)のこと
車両概要
航空機けん引車は、飛行機が駐機場から滑走路へ向かう際に「プッシュバック」と呼ばれる作業で、飛行機を押し出して自走できる位置まで移動させる地上支援車両。
今回の取り組みでは、27年間使用した航空機けん引車を水素燃料電池車両へ改造し、羽田空港で試験運用を通じて、水素供給に係る運用方法や車両性能に関する多角的な検証を行う。
中型機から小型機を対象に使用し、1週間に1度、約20分(35MPa)で最大約10kgの水素を充填し、70㎞前後の走行が可能となっている。
試験運用開始にあたってのコメント
・小池百合子 東京都知事
燃料電池航空機けん引車は、全国で初めての導入であり、水素エネルギーを活用する先進的な取り組みです。日本の空の玄関口である羽田空港で脱炭素化を進めることは、東京から世界に向けた力強いメッセージになります。
これを契機に、空港内モビリティの技術開発の更なる進展、持続可能な未来の実現に向けて、取り組みが一層加速していくことを期待します。
・株式会社JALUX 代表取締役社長 河西敏章
私どもは今後 12 月まで、この水素燃料電池車両の試験運用を羽田空港で進めてまいります。
この試験運用を通じて得られる知見は、空港における脱炭素化を推進し、ひいては持続可能な社会の実現に貢献するものと確信しております。
・日本航空株式会社 代表取締役社長 鳥取三津子
地球環境問題への対応は航空業界にとって重要な課題であり、JALグループは2050年までにCO2排出実質ゼロを目指しています。
今回の取り組みが水素の持つ可能性を活かし、今後の水素車両開発や商用化につながる新たな一歩になることを確信しています。
今後も、水素航空機の開発支援を含め、次世代の環境配慮型エネルギーの導入を推進し、空港および航空業界全体の脱炭素化に取り組んでまいります。
実施体制
事業実施者:株式会社JALUX
協力事業者:日本航空株式会社(試験運用)、株式会社JALエアテック(車両保守および水素充填)、株式会社タジマモーターコーポレーション(航空機けん引車改造)