キャデラックF1、2026年のドライバーにボッタスとペレスを起用

キャデラック・フォーミュラ1®チームは8月26日( インディアナ州フィッシャーズ、英国シルバーストーン発 )、2026年のデビューシーズンに際して、自らのチームを率いる2人のドライバー名を公表した。

さて、ここでは上記の発表内容を記する前段階として、まずキャデラック・フォーミュラ1®チームについて記したい。キャデラック・フォーミュラ1®チームは、TWGモータースポーツゼネラルモーターズの支援を受けて設立され、目下、全てをゼロから構築している最中にある。

またTWGモータースポーツは、ゼネラルモーターズとの戦略的パートナーシップ、アンドレッティ・グローバル、ウェイン・テイラー・レーシング、スパイア・モータースポーツのオーナーシップ体制を背景に、TWGグローバルのモータースポーツ部門として活動しており、 F1® 、インディカー、フォーミュラE、IMSA、NASCARといった世界最高峰のレースを網羅する布陣を統括する存在でもある。

そんな体制下にあるキャデラック・フォーミュラ1®チームに参加するドライバーのひとりは、F1グランプリで10度のグランプリ優勝経験を持つバルテリ・ボッタス選手、そして、もうひとりは6度のグランプリ優勝経験を持つセルジオ・ペレス選手で、今回、同チームは彼らとのドラスバー契約を締結したことを発表した。

ちなみに多くのモータースポーツファンには、既にお馴染みのボッタス選手とペレス選手だが、彼らはフォーミュラワンレーシングでの豊富な経験、リーダーシップ、技術的洞察力を兼ね備えており、今後、キャデラック・フォーミュラ1®チームが世界最高峰のレースシリーズに参戦するにあたり、即戦力となっていくための基盤を築く存在になると謳っている。

何よりも2人は、合わせて500回以上のグランプリに出場、100回以上の表彰台獲得、豊富な車両開発経験を有しており、チーム設立初日から、チームの競争力基盤構築に於いて重要な役割を担うことになるとした。

このドライバー起用のオファーを受けたバルテリ・ボッタス選手は、「キャデラック・フォーミュラ1®チームと話し合いを始めた瞬間から 、チームの大きな可能性を感じました。

そこには、これまでのレース人生から得られた過去の知見とは違う何かがあると。それは野心的でありながら、地に足のついた安心感があるです。

実際、これは単に降って湧いたようなレースプロジェクトではなく、とても長期的なビジョンになる気がしています。

僕達は、これからゼロから構築される何かに関わり、真にF1® グリッドに相応しいチームであり、マシンを仕上げていく過程を手伝える機会を得られて、心躍らせています。そんなチャンスは、そうそうあるものではありません。

世界トップクラスのチームと仕事をする機会に恵まれ、既に過去の経験と同じくするプロフェッショナリズムとハングリー精神をこのチームでも感じています。

そもそもキャデラックは、アメリカのモータースポーツに於いて偉大な伝統を持つ象徴的なブランドであり、そんなブランドが満を持してF1®という檜舞台に登壇する瞬間に携われることは、本当に特別なことです。

今後は、世界各国を代表する伝説のサーキットで、アメリカのレーススピリットを体現できることを楽しみにしています。

また、このような刺激的な一歩を踏み出す上で、メルセデスからの揺るぎないサポートとスポーツマンシップに感謝したいと思います」と語った。

またセルジオ・ペレス選手は、「キャデラック・フォーミュラ1®チームへの加入は、自身のキャリアに於いても、まさしく新たな章の始まりとなるものです。

このチャンスを得られた瞬間から当該プロジェクトに込められた情熱と、並々ならぬ決意を感じ取ることができました。共に成長し、確実に最前線で戦えるチーム作りに携われることを光栄に思います。

もとよりキャデラックは、アメリカのモータースポーツ界に於ける伝説的な存在であり、このような素晴らしいブランドをフォーミュラ1®の世界へ導いていく役割を担うことは大変大きな 責任を伴う挑戦になるでしょう。

自身としては、このような野心的で意義深いプロジェクトに最初から携わることができたことについて誇りに思います。併せて、このようなメジャーブランドのチームの一員となれたことを大変嬉しく思います。

しかし共にこのチームを真の優勝候補としていくこと、アメリカ大陸を代表するチームへと成長させられると信じており、自信を持って、この役割を担っていきたいと考えています。

また私たちチームは、米大陸全体からの応援を頼りにしており、皆様から誇りに思って頂ける活躍をして、応援して下さることに期待を寄せています」と話している。

こうしたコメントを受けてキャデラックフォーミュラワンレーシングチーム代表のグレアム・ロードン氏は、「ボッタスとチェコ(セルジオ・ペレス)のような経験豊富な2人のレーシングドライバーと契約したことは、我々が身を以て世界有数のトップチームを目指す大胆な意志を示したことになります。

もとより彼らはフォーミュラワンレーシングの世界で、ありとあらゆる経験を持ち合わせており、F1®で成功するために何が必要かを知っています。しかし、それよりも、もっと重要なのは、チーム作りに貢献することの意味を理解していることにあります。

彼らのリーダーシップ、フィードバック、レースで鍛えられた本能、そしてもちろん持ち前のスピードは、このチームを始動させる上で非常に貴重なものとなるでしょう。また併せて、メルセデスチームの皆様からの協力と理解にも深く感謝し、改めて敬意を表したいと思います」と述べた。

最後に、キャデラック・フォーミュラ1®チームおよびTWGグローバル傘下のTWGモータースポーツで、CEOを務めるダン・タウリス氏は、「ボッタスとチェコは、我々のチームに才能、成熟度、意欲を融合した完璧なバランスをもたらします。

彼らは優れたレーシングドライバーであるだけでなく、チームを築き、協力し、プロフェッショナルとして、キャデラック・フォーミュラ1®チームの理念を改めて定義していく存在となるでしょう。

従って今発表は、単なるチームラインナップの発表に留まりません。これきアメリカンモータースポーツに於ける新章の幕開けとなるのです。

彼ら新しいドライバーたちの参入は、キャデラック・レーシング・ファミリーにとっては、そり最後のピースを埋めてくれる歓迎すべき存在です。実際、それぞれが豊富な経験と、揺るぎない勝利への情熱を持ち合わせています。

私たちは彼らと共に、キャデラック、GMに新たな歴史を刻むだけでなく、世界のモータースポーツシーンにとっても素晴らしい遺産となるアメリカン・モータースポーツの基盤を築いていくことになります」とその抱負の大きさについて詳しく説明した。

なお今後、チームは、インディアナ州フィッシャーズ(米国)、ノースカロライナ州シャーロット(米国)、ノーサンプトンシャー州シルバーストーン(英国)の3拠点を、中核に据えて活動し、アメリカ独自のエンジニアリング技術と、ヨーロッパに於けるレースシーンから得られた知見を融合。そうした創意工夫から、米国最大の自動車ブランドのひとつであるキャデラックを更に大きく進化させていくと結んでいる。



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