日産自動車、中国の規制に合致したシルフィゼロ・エミッションの生産へ


中国マーケットへの浸透で収益拡大を目指す日産。当地市場を鑑み、大柄で押し出し感に優れるシルフィにEVユニットを搭載

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川 廣人)傘下の中国合弁会社・東風汽車有限公司(DFL)の乗用車部門である東風日産乗用車公司(東風日産)は中国時間の8月27日、ニッサンブランドとして中国初の電気自動車「シルフィ ゼロ・エミッション」の生産を開始した。

「シルフィ ゼロ・エミッション」は、中国市場で最も多く販売されている日産ブランドのセダンである「シルフィ」に、世界で最も多く販売されている電気自動車「日産リーフ」の最先端技術を織り込み開発された電気自動車である。

これは見栄を重んじる当地ゆえ軽快でコンパクトなリーフでは、中国市場を攻略できないと考えた日産が、今回当地仕様としてシルフィに電動ユニットを組み込んだもの。

生産開始にあたって「シルフィ ゼロ・エミッション」を生産する東風日産花都工場ではオフラインセレモニーを実施。

この壇上で日産自動車CEOの西川廣人氏は「中国市場での成長は、日産の中期計画『NISSAN M.O.V.E. to 2022』のなかでも、大変大きなミッションであり目標です。

中国は、既に世界最大の市場ですが、規模だけでなくEVやコネクテッドといった新技術の面でも、非常に早いペースで進化が始まり、特にEVの普及・拡大に於いて今後、世界をリードしていくとみています。

本日オフラインした『シルフィ ゼロ・エミッション』は、その中国で初めてのニッサンブランドのEVとして、EV市場のメインプレーヤーとなり、中国市場で日産インテリジェントモビリティ戦略の牽引車となる、という大きな役割を担うことになります。

また今後2019年度までに、ニッサンやベヌーシア、東風ブランド含め、新型EV5車種の投入を予定しており、中国の様々なお客さまへ、積極的に、魅力あるEVをご提供していきます」と語った。

ちなみにこの東風日産は、このセレモニーに併せて創業以来、累計生産台数1,000万台に達したことを踏まえて、これを祝った。

同社によると日産の工場の中でも、特に生産性が最も高い工場のひとつであるとする東風日産の花都工場は、DFLの創立以降、15年間一貫して、重要な役割を担ってきたのだと云う。

日産では「シルフィ ゼロ・エミッションの生産を開始した花都工場は、東風日産の次の生産台数1,000万台に向けても重要な役割を担い続け、今後も中国のお客さまに高品質で魅力的なクルマをお届けしていきます」と結んでいる。