帝人グループ傘下のテイジン・アラミドB.V.(本社:オランダ・アーネム市、社長:ピーター・テル・ホルスト) が開発したサーキュラー原料を使用したパラ系アラミド繊維「トワロン」が、 2025ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(BWSC)の参加車両に供給されるブリヂストン製タイヤの補強材に採用された。
上記のBWSCは、 2025年8月24日から31日に掛けて開催され、 太陽光を動力源としてオーストラリア大陸のダーウィンからアデレードまでの約3,000キロを横断する世界最高峰のソーラーカーレースを指す。
テイジン・アラミドは、このBWSCに於いて持続可能なバリューチェーンの構築を目指して参加するブルネル・ソーラーカーチームを支援する。
1.サーキュラー原料を使用した「トワロン」とは
(1)オランド所在のテイジン・アラミドB.V.は、持続可能な社会に貢献する取り組みとして、パラ系アラミド繊維「トワロン」を使用した製品を回収。
これをパルプ状にリサイクルして自動車のブレーキパッドやガスケットなどの用途に向けて再利用する事業を展開している。
また近年はサーキュラー原料を使用した「トワロン」長繊維のパイロット生産にも成功している。
(2)そんな「トワロン」は、単位重量あたりの強度、耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性などに優れた高機能繊維でもある。
従ってタイヤの補強材に「トワロン」を採用すればタイヤの重量が軽減され、燃費の向上と排出ガスの削減に寄与できるようになる。またタイヤ寸法の安定性や、優れたハンドリング性能にも寄与する。
(3)そんなサーキュラー原料「トワロン」は、ブリヂストンが今大会で供給するタイヤの補強材として用いられ、 環境性能の進化に貢献する製品となる。
トワロンヲ取り入れた同タイヤは、 BWSCの過酷な条件下でソーラーカーに求められる低転がり抵抗、耐摩耗性、軽量化や耐パンク性も確保し、ソーラーカーの性能を最大限に引き出すと共に、約 3,000kmの安心・安全な長距離走行に貢献できるという。
2.BWSCに出場する「ブルネル・ソーラーカーチーム」への支援ついて
(1)テイジン・アラミドB.V.は、CO2排出量ゼロの実現に向けた持続可能なバリューチェーンの構築を目指して、BWSCのチャレンジャークラスに出場するオランダ・デルフト工科大学のブルネル・ソーラーカーチームのスポンサーになることを決めた。
そんなブルネル・ソーラーカーチームは、2001年のデビュー以来、BWSCで7回の優勝を収めている強豪チーム。
(2)ブルネル・ソーラーカーチームが使用する新型ソーラーカー「Nuna13」には、テイジン・アラミドのサーキュラー原料を使用した「トワロン」を採用したブリヂストン製タイヤが装着される。
また、車内の運転席周辺には 「トワロン」製の生地を用いた難燃性保護シートが設置されており、強度、熱安定性および軽量化による安全性の向上にも貢献している。
3.今後の展開
テイジン・アラミドB.V.は、今後も持続可能な循環型社会の実現に向けて取り組んでいく構え。合わせて帝人グループの長期ビジョン「未来の社会を支える会社」を目指すと共に、持続可能な社会の実現に貢献していくと話している。