日本の経済産業省と国土交通省は「高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業」の一環として、平成30年1月23日から新東名高速道路浜松SAから遠州森町PA間で、CACC技術を活用した後続車有人によるトラック隊列走行の実証実験を開始する。
これは日本政府が旗振りを行う「未来投資戦略2017(平成29年6月9日閣議決定)」に基づき、両省が方針を定め、移動革命の実現に目指す取り組みのひとつ。
最終的に国土交通省を含む両省は、政府の要請を受けて来る2020年を目処に、高速道路上でのトラック隊列走行の完全商用化を目指している。
上記を踏まえ、まず両省は昨年、公道実験の実現に向けて様々な安全上の確保事項をつぶさに検証。試験実施にあたっての具体的な走行場所や、走行方法などの検討・整備を重ねてきた。
これらの検討・整備のフェーズを経て、今年2018年度中にCACCを利用した後続有人隊列走行を実現させ、続く2019年度には、後続無人システム(後続車にも緊急時対応用のドライバーが乗車)の公道実証を予定している。
そして最終的には、2020年に高速道路(新東名)上での後続無人の隊列走行を実用化させたい計画だ。
なおこのCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control/協調型車間距離維持支援システム通信)というのは、車両搭載のレーダを利用して前方車両との車間距離を保つACC(Adaptive Cruise Control)に下記の付加機能を追加したもの。
それは車車間通信を介して他車の加減速情報を取得し車両速度の加減速を自動で連動する機能を加えるもので、結果、ACCよりも、飛躍的に精密な車間距離制御を行う仕組みを「CACC」と呼んでいる。
そこで来る1月23日からは、技術的な実証確認の一環として、国内メーカー4社による高速道路上の後続有人隊列走行を、試験的に新東名高速道路で行う。
ちなみに両省によると、一般の高速道路上で複数のトラック製造者同士が、異なるメーカー製トラックを組み合わせて、後続有人隊列走行を行うことは、世界初にも珍しく初の試みにあたるだろうと云う。
<現地説明 概要>
日時:平成30年1月23日(火曜日)11時00分から。
会場:新東名高速道路上り線浜松SAの臨時駐車場にて。
概要:実験概要説明、実験車両説明が行われる。