ベースモデルの刷新により第2世代に移行した『ランサーエボリューションⅣ』
三菱自動車工業が『ランサー』を1995年10月にフルモデルチェンジしたことにより、ランエボこと『ランサーエボリューション』もこれに合わせて第2世代へと移行した。
この世代で、ラリーカーのベースとなった「RS」は、WRCワークスチームの技術要望に応える機能装備を、またより身近にスポーツドライビングを愉しむために別途、用意された「GSR」は、優れた運動性能を安心して引き出せる機能装備を採用して互いの差別化を図っている。
さて1996年8月に発売された『ランサーエボリューションⅣ』では、 続きを読む 三菱ランサーエボリューション(LANCER EVOLUTION)23年間の歴史(その4) →
高速化するWRCに対応し空力向上を図った『ランサーエボリューションⅢ』
三菱自動車工業は1994年を迎え、益々ハイスピード化するWRCでの戦闘能力を高めるため、空力性能の向上を中心とした改良を施し、ランエボⅢこと『ランサーエボリューションⅢ』として1995年2月に発表した。
具体的にはフロントバンパー、フロントエアダム、サイドエアダム、リヤサイドエアダム、リヤスポイラー&リヤウィッカーのデザインを一新して、ダウンフォースを増大させている。
まずフロントバンパーは、開口部を拡大してエンジンの冷却性能を向上させ、次にフロントエアダムには、エアダクトを設けてブレーキとトランスファーの冷却性能を高めた。
これらのアイテムはWRCで大きな成果を発揮するとともに、この迫力あるスタイリングが多くのファンを魅了し、 続きを読む 三菱ランサーエボリューション(LANCER EVOLUTION)23年間の歴史(その3) →
ターマック(舗装路)に対応した『ランサーエボリューションⅡ』
1993年以降、WRCではターマック(舗装路)が増えたことにともない、ハンドリング性能の向上が急務となった。そこで初代『ランサーエボリューション』で手応えを感じた三菱自動車は、早々にランエボⅡとなる『ランサーエボリューションⅡ』の開発に着手した。
このためホイールベースとトレッドを拡大し、サスペンションも細部にわたって改良するなど、当時最新鋭のホモロゲーションモデルとして旋回限界を高めるとともに、GSRではリヤLSDを機械式としてコーナリング時の回頭性を向上させている。
タイヤサイズは、195/55R15から205/60R15とし、OZ社製アルミホイールを装着。また1速、2速をローギヤード化したクロスレシオトランスミッションで加速性能を 続きを読む 三菱ランサーエボリューション(LANCER EVOLUTION)23年間の歴史(その2) →
1992年、初代ランエボ『ランサーエボリューション』の登場
三菱自動車工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長兼COO:相川哲郎、以下、三菱自動車)は、1974年のサファリラリー(ケニア)において、世界ラリー選手権(WRC)で日本車初の総合優勝を果たした『ランサー』の名を受け継いだ通称ランエボこと『ランサーエボリューション』を1992年に発売した。
その誕生の経緯は、1988年からWRCに参戦して通算6勝を挙げていた『ギャランVR-4』も、90年代になると苦戦を強いられるようになり、これに代わるWRCホモロゲーションモデルが検討されていた。
そこで白羽の矢が立ったのが、コンパクトセダンの『ランサー』だった。 続きを読む 三菱ランサーエボリューション(LANCER EVOLUTION)23年間の歴史(その1) →
McLaren-Hondaは、グリッド後方に甘んじてきましたが、そのトンネルの出口は見えつつあります
F1世界選手権は前半戦を終え、目下、約1カ月の夏休みに入っている。本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘、以下、ホンダ)では、その直前にF1プロジェクト総責任者である新井康久氏(株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者)の談話を発表している。
2015年の前半戦を振り返っていかがでしょうか?
新井康久氏:「本当にタフな戦いが続きました。ウィンターテストから序盤の数戦まで多くの問題を抱えていましたが、幸いそのほとんどは解決したので、いよいよ前に進み始めることができています。後半戦は、いい戦いができる感触を得ています」
具体的には、どの領域で苦労しましたか? 続きを読む ホンダF1プロジェクト総責任者の新井康久氏、2015シーズン前半戦を振り返る →
日本の自動車社会に於ける「エコタイヤ元年」は、一体いつ頃だったのか?
環境に優しい社会を実現していくこと…。それは、もはや主要先進諸国だけに課せられた問題ではなく、広く全世界的な規模に於いて、解決していかなければならない課題となった。
中でも19世紀から20世紀に掛けて大きな活躍を見せ、人類にかつてないほど早く・広域へと移動の自由を与えた続けた自動車。
そのクルマたちが、これまで排出し続けてきた膨大なCO2の削減は、ポスト低炭素社会に向けて、確実に乗り越えていかなければならない大きな壁となっている。
こうした問題を単純にステレオタイプな視点から捉えてしまうと、自動車のCO2削減と云えば、動力源にあたるエンジン技術にどうしてもスポットがあたりがちだ。
しかし実際には、タイヤの性能が、燃費などクルマの絶対性能や環境性能に与える影響は殊の外大きく、我々の国・日本に於いても、早くも1990年代初頭の頃辺りから、環境性能を強く訴求したタイヤ(以下、環境タイヤ)の開発競争が始まっている。
続きを読む エコタイヤのラベリング制度発足から5年。低燃費タイヤを巡る過去から未来 →
来る8月8日・9日の両日、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイにおいて、SUPER GT第4戦「FUJI GT 300km RACE」が開催される。
ちなみにこのSUPER GTの前身となる全日本GT選手権(JGTC)は1994年にスタートした。
そして2005年、FIA公認の国際シリーズとなって名称変更され、高性能の市販のGT(グランド・ツーリング)カーをベースにした競技専用車両を用い、FIA(国際自動車連盟/Federation Internationale de l’Automobile)が定めるGT規定に則るものに成長を遂げた。
また、参加する車両性能の均衡化を図るために「BoP」(Balance of Performance)と呼ばれる性能調整も採用している。
このため、国内のみならず海外メーカーの車両も多数参加し、SUPER GT全体では17車種(2015年シーズン開幕時)を数えるまでになった。
続きを読む SUPER GT第4戦・富士、現行規定初の同一メーカー3連勝を巡る攻防 →
電力の安定供給に対し、同社のエネルギー精製システムに期待が集まる
アウディは、2013年にAudi e-gas精製工場の本格稼動を目指して、同プロジェクトを開始。そして今日、再生可能エネルギーを自ら精製する世界初の自動車メーカーとなった。
現在、ニーダーザクセン州のヴェルルテ市を筆頭する同社のAudi e-gas精製工場では、グリーン電力、水、二酸化炭素を使用して、水素と化学合成メタンガス“Audi e-gas”を精製している。
今般、ドイツ国内に於いて再生可能エネルギーの発電量シェアが急速に拡大(33%)するなか、ドイツ国内の電力安定供給をテーマに、同社のエネルギー精製システムに一層の期待が集まっているという。
ドイツ国内の地理的偏在が、再生可能エネルギー利用安定の足かせに 続きを読む アウディe-gasプラントは、ドイツ国内の電気グリッド安定化に貢献 →
BMW(本社:バイエルン州ミュンヘン、社長:ノルベルト·ライトホーファー、以下、BMW)は7月2日(欧州時間)、南フランスのミラマにある同社のテスト・コース(Autodrome de Miramas)で、同社が次世代自動車への搭載を想定している駆動システム群を紹介するドライビング・イベント、「イノベーション・デイ2015」を開催した。
紹介したクルマの中には、BMWが2014~2015年に市販化を果たしたハイブリット・スポーツ車や、電気自動車に混じって、トヨタが昨年末、世界に先駆けて市販化を果たしたFCV「ミライ」の心臓部である燃料電池スタックを搭載したBMW製燃料電池車も含まれている。
搭載ボディは、「5シリーズGT」ベースの車両に加え、最新プラグインハイブリッドスポーツの「i8」ベースの2台がお披露目された。
「5シリーズGT」ベースは、最大出力245hpのモーターを搭載するなど、基本的なモーターの制御並びに高圧バッテリー等の基本技術は、同社のEVやプラグインハイブリッド車の技術が応用されている。気になる航続距離は、水素が満充填されていれば500kmの航続が可能という。
一方、「i8」ベース車両については、 続きを読む BMWが燃料電池車開発で取り組む未来のクルマ造り →
世界6極体制の進化と、ホンダらしい商品の開発
本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘、以下、ホンダ)の八郷隆弘社長が、7月6日、東京・青山本社に於いて6月の社長就任後、初の記者会見を開いた。
まず八郷社長が冒頭で語った内容は、世界の6つの地域で自立した生産・販売体制を目指してきた「世界6極体制を、進化させること」。
そして「ホンダらしい商品の開発」を積極的に推し進めていくことのふたつを提唱。その実現ため、「強い志を持ち、世界レベルで、チームホンダが一丸となってモノ造りに取り組む」と述べた。
世界6極体制の進化とは、どのような事なのか 続きを読む ホンダ社長会見、八郷隆弘新社長スピーチ骨子 →
105年の歴史を綴るアルファ ロメオ歴史博物館が一般公開
アルファ ロメオ(本社:イタリア・ミラノ<Italia・Milan>、CEO<Maserati/Alfa Romeo CEO>:ハラルド·ウェスター<Harald Wester>)は、2015年6月25日、イタリア ミラノ・アレーゼで、同社105年の歴史を綴るアルファ ロメオ歴史博物館「La macchina del tempo – Museo storico Alfa Romeo 」を、一般に向けて公開した。
並記名として、La macchina del tempo(タイムマシン)とも名付けられたこの博物館「Museo storico Alfa Romeo」は、アルファ ロメオのブランド発信の中核的存在として、資料センター、ブックショップ、カフェ、イベント会場、ショールームのほか、テストコースも備え、アルファロメオの過去・現在・未来を、今日につなぐ施設となっている。
同館の歴史は旧く、その初開館は1976年にまでさかのぼる
同館の開館式は2015年6月24日、「Alfa Romeo Giulia」のワールドプレビューと共に行われ、6月30日から一般に公開されている。開館時間は火曜を除く、毎日午前10時から午後6時まで(木曜は午後10時まで)となっている。
実は同施設の最初の開館は旧く1976年、当時は、予約客に限り入館することが出来る施設だった。
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しかしアレーゼの製造工場がやがて閉鎖され、それに伴って、同施設が、運営指示機能を持つ母体を失ったことにより、2009年に一旦閉鎖された。 続きを読む イタリア・アレーゼのアルファロメオ歴史博物館探訪 →
ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)は、来る7月16日から18日(欧州時間)の3日間で開催される「エンスタールクラシック」に、メインスポンサーとして12台の車を出展する。
このエンスタール クラシック< http://www.ennstal-classic.at/ >とは、欧州で最も名の知られたクラシックカーレースのひとつだ。
息をのむようなオーストリアの美しい風景の中を、疾走するその姿から「最後のパラダイスでのドライブ」と謳われるこのレースでは、世界20ヶ国からレース参加へと馳せ参じる200以上チームメンバーだけでなく、欧州各国から20,000人を超える観衆が集結するビッグイベントである。
https://www.youtube.com/watch?v=m0etWSTSzg0
中でも最も大きな見所となっているのは出走車両で、主に1921年から1972年の間に製造されたビンテージカーおよび、クラシックカーは観衆達の垂涎の的。その出走数も圧倒的な物量を誇っている。
続きを読む 欧州の宝石、エンスタール・クラシックとポルシェの蜜月 →
ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)の「ポルシェ918スパイダー」が、21ヶ月の限られた期間を以て当初の予定通り、シュトゥットガルト-ツッフェンハウゼン工場からの最後の1台の生産を終えた。
しかし同社によると、様々な最新テクノロジーを駆使して造り上げられ、ポルシェ社にとってパイオニア的な存在となった918スパイダーは、その短い生産期間を超えた功績を持っており、今後ポルシェからリリースされる未来のスポーツカー達は、918スパイダーから、技術的メリットを直接受け取ることになるだろうという。
2010年のジュネーブモーターショーでデビュー
そもそも918スパイダーというクルマは、 続きを読む ポルシェ、918スパイダーの生産を終了 →
ジャガー・ランドローバー(Jaguar Land Rover Automotive PLC、本社:英国・コベントリー、CEO:ラルフ・スペッツ<Ralf Speth>)の英国に拠点を置く、ウルフガング・エップル博士(リサーチ&テクノロジー担当ディレクター)が率いる研究チームが、スマートフォンを介して遠隔操作が可能な技術を披露した。
該当車両は、スマートフォンのアプリケーションで、ステアリングホイールやアクセル、ブレーキ、速度切り替え操作ができるため、ドライバーは歩きながら(遠隔操作時の最高速度は時速 4マイル)、車両を危険な状況から安全に脱出させたり、険しいオフロード地形を進ませたりすることが可能となる。
https://www.youtube.com/watch?v=QjJ2wKCMq5w
さらに、ドアが開けられないほどの至近距離に他の車両が駐車している場合、 続きを読む ジャガー・ランドローバー、クルマをスマホで遠隔操作できる技術公開 →
自動運転より先に、早々の段階で自動駐車は実現に向かう。
駐車場内における自動駐車のパイロットプロジェクトを遂に開始
スマートフォンのアプリを使用して、車両が自らが自動で空いている駐車スペースを見つけ、自動で戻ってくる。
そのようなロボットカーは、今や夢物語でもなんでもなく既に実用段階に入っている(まずは上記、ボッシュが制作した54秒ほどのプロモーション動画を参照されたい)。 続きを読む 【動画】ボッシュとダイムラーによる自動駐車システム、car2goカーシェアで実用化へ →
ジャガー・ランドローバー(Jaguar Land Rover Automotive PLC、本社:英国・コベントリー、CEO:ラルフ・スペッツ<Ralf Speth>)は、ドライバーのストレスや集中力の低下などによって引き起こされる事故発生件数を低減させるため、新しい安全技術を開発しているが、この度、その研究概要の一部を公開した。
同社のMind Sense(マインド・センス)」という研究プロジェクト
ジャガー・ランドローバーの「Mind Sense(マインド・センス)」プロジェクトは、英国内に拠点を置き、ドライバーが運転中に道路から目を離す時間を減らす革新的な技術や、アクセルペダルの振動を通じてドライバーとコミュニケーションをとる方法、自動運転などの次世代自動車技術の開発等、様々な技術研究に取り組んでいる。
そこで今回のマインド・センス研究に関しては、スポーツ、医療、および航空宇宙分野の高度な技術を利用していくことで、 続きを読む 英ジャガー・ランドローバー、ドライバーの脳波測定技術など開発中の安全技術を語る →
いすゞ自動車株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:細井行、以下 いすゞ)とゼネラルモーターズ・カンパニー(本社:デトロイト、CEO:メアリー・バーラ、以下「GM」)は、米国市場でのいすゞの商品力強化とGMの商用車事業強化拡大に向けた協業を進めることで合意した。
まず、いすゞが生産するNシリーズ(日本名:エルフ)トラックを2016年にシボレーブランドとしてシボレーディーラーから販売を開始する。
また、いすゞとGMは 続きを読む いすゞとGM、米国向け商用車に関する協業に合意 →
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フォード·モーター·カンパニー(本社:米ミシガン州ディアボーン、CEO:マーク·フィールズ)は6月12日、決勝レースを控えるル・マンに於いて、1966年のフォードGT40でのル・マン総合優勝(※)50周年を記念し、来年度のル・マン24時間耐久レースに参戦すると宣言。
先に北米国際自動車ショーで公開した、新型フォードGTのサーキット専用モデルを発表した。なおベースモデルとなったフォードGTそのものも、50年のアニバーサリーイヤーにあたる2016年には市販される予定となっている。 続きを読む フォード、来年度のル・マン24時間耐久レースに参戦宣言 →
【過去動画】カローラ開発チーフ「安井慎一氏」が語る歴代カローラから受け継いだコンセプト(4分02秒)
https://www.youtube.com/watch?v=h2Xc1MO_VfY
カローラの源流には、長谷川龍雄氏のコアコンセプトが今もある
トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、社長:豊田章男、以下、トヨタ)のカローラは、シリーズの国内累計販売が5月末までに1000万台に達した。なお今回の1000万台超えの実績は商用車を含まず、乗用車だけの数字だ。
カローラは、日本市場に現存する大衆車ブランドにおいて、1963年登場のマツダ・ファミリアに次ぐ2番目の長寿ブランドでもある。
続きを読む 【動画】トヨタ カローラ、初代開発者・長谷川龍雄氏の想いを受け継ぎ国内累積販売1000万台達成 →
家庭用の定置型蓄電池の「ENERGIESPEICHER HOME」
独Daimler、いよいよ家庭用定置型蓄電池の提供を開始
独ダイムラー AG(本社:ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州 シュトゥットガルト、CEO:ディーター・ツェッチェ、以下、ダイムラー)は6月10日(ドイツ時間)から、ミュンヘンで開催されるトレードフェア『Intersolar Europe2015 』(ブースナンバーB1.530)を皮切りに、子会社であるDeutsche ACCUMOTIVE GmbH & Co.KG (ドイチェ・アキュモティブ社)が開発・製造した家庭用の定置型蓄電池の「ENERGIESPEICHER HOME」と、ビジネス向けの定置型蓄電池の「ENERGIESPEICHER BUSINESS」のオンライン事前登録による製品提供を開始する。 続きを読む 独ダイムラー、ミュンヘンを皮切りに家庭用定置型蓄電池の受注を開始 →
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