ポルシェAG（本社：ドイツ、シュトゥットガルト 社長：マティアス・ミューラー）は、来る7月16日から18日（欧州時間）の３日間で開催される「エンスタールクラシック」に、メインスポンサーとして12台の車を出展する。
このエンスタール クラシック＜ http://www.ennstal-classic.at/ ＞とは、欧州で最も名の知られたクラシックカーレースのひとつだ。
息をのむようなオーストリアの美しい風景の中を、疾走するその姿から「最後のパラダイスでのドライブ」と謳われるこのレースでは、世界20ヶ国からレース参加へと馳せ参じる200以上チームメンバーだけでなく、欧州各国から20,000人を超える観衆が集結するビッグイベントである。
中でも最も大きな見所となっているのは出走車両で、主に1921年から1972年の間に製造されたビンテージカーおよび、クラシックカーは観衆達の垂涎の的。その出走数も圧倒的な物量を誇っている。
今年もオーストリア・スティリア地方の山岳地で開催されるこのイベントに、ポルシェAGの監査役会会長を務めるDr.ヴォルフガング・ポルシェと、2回の世界ラリー選手権チャンピオンのヴァルター・ロール、そして俳優でレーシングドライバーのパトリック・デンプシーがドライバーとして参加する予定だ。
デンプシーは今年、デンプシー・プロトン・レーシングチームから参戦したル・マン24時間レースにおいて、GTE-Amクラスで2位に入り、自身のレーシングキャリアで最高の成績を達成した。
そのデンプシーの助手席は、ポルシェAGのセールス＆マーケティング部門担当役員のベルンハルト・マイヤーが座る予定だ。
2007年からポルシェのワークスドライバーとして活躍し、これまでル・マンで3度のクラス優勝を飾ったリヒャルト・リーツは、この3日間のイベントで、ドイツのナンバーワンテニスプレーヤーとして活躍するアンジェリック・ケルバーとチームを組む。
ケルバーは、世界のトップ10にランキングし、ポルシェのプランドアンバサダーも務めている。
ポルシェAGの財務およびIT担当取締役であるルッツ・メシュケは、「エンスタールクラシックに参加する200を超えるチームの到着を心待ちにしています」という。
このヒストリック モータースポーツイベントに臨むポルシェのミュージアムカーを幾つか挙げると、デビューした当時は、パフォーマンスおよびテクノロジーのベンチマークとなった桁外れのクルマ達が集う。
その中には、Dr.ヴォルフガング・ポルシェが、ステアリングを握る、わずか34台のみ製造された356 Bカレラ2カブリオレなどの貴重なモデルも含まれる。
先のパトリック・デンプシーと、ベルンハルト・マイヤーが乗る550スパイダーは、1954年のカレラ・パナメリカーナでクラス優勝を飾ったクルマだ。
実はこの車は、エンスタールクラシックに出場するまで、シュトゥットガルト-ツッフェンハウゼンにあるポルシェ ミュージアムの「展示車両として」欠くことのできない存在だったのだが、再び火が入れられ、アルプス地方をレーススピードで駆け巡る役割を改めて担うことになった。
他には「20世紀最高のラリー・ドライバー」と云われるドイツ人のヴァルター・ロールが乗る718 W-RSスパイダー、通称「グランドマザー」がある。
彼はこのクルマで、今年のレースカー・トロフィーを狙っている。しかしその可能性は充分にある。なんと言ってもこの718 W-RSスパイダーは、過去に、タルガフローリオに4回、ニュルブルクリンク1000kmに3回出場し、ル・マンでも2回フィニッシュしたクルマであるからだ。
また製造日から10年以上経過した車両のメンテナンスを行うポルシェAGに於ける専門部門「ポルシェ クラシック」は、この３日間、ポルシェ クラシックカーの修理で過酷な作業が待っている。
ポルシェ クラシックでは、クラシックカーのための新しいGPSナビゲーションシステムと、広範な純正部品から、52,000以上のパーツを揃えて同レースに挑む構えだ。
最後に、エンスタールクラシックには、ポルシェ ドライバーズセレクションとポルシェ クラシックも出展し、レーシングヒストリーに根ざした様々な衣料品、ライフスタイル製品、およびモデルカー等を披露していく予定。
さらにこの３日間限定と云える試乗イベント「ポルシェ ドライブ」では、永年のポルシェファンでありながら、ステアリングほを握る機会のなかったエンスージァストに911のドライバーになるチャンスも提供していく。
このプログラムには30分の体験走行に加え、ドライビングに関する指導、ルート提案、および記念写真が含まれる。（坂上 賢治）
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