豊田合成(本社:愛知県清須市、社長 兼 CEO:齋藤克巳)のオリジナルエシカルブランド「Re-S(リーズ)」は、関東圏での認知拡大のため、8月20日から11月11日まで東京駅に隣接する大丸東京店9階の複合型体験ストア「明日見世(あすみせ)」に初出品する。
「明日見世」は、大丸松坂屋百貨店が毎シーズン、300以上のブランドから厳選したアイテムを展示し、人・地球・自然の未来をつくるアイテムを提案しているいわゆるアンテナショップ。今回、豊田合成ではリサイクルの難しいエアバッグ生地の端材などをアップサイクル技術を介して転換させたバッグやポーチを展示・販売し、Re-Sブランドの認知と販売拡大を目指す。
ちなみに上記のアップサイクルとは、サスティナブル(持続可能)なモノづくりを目指す際の新たな方法論のひとつだ。
古くなったモノや捨てられるモノに、プロが新たな価値を与えて息吹を吹き込む「アップサイクル」は、大量生産を軸にした20世紀型のモノづくりから、地球を救い、ひいては人類をも救う新たなサーキュラーエコノミー(循環型経済)の礎となる。
但し現段階では、廃棄物を分解・溶解して燃料などに使うリサイクルプロセスや再利用時に価値が下がるものに仕立て直すリメイク(ダウンサイクル)に比べると、アップサイクルには、材料の安定供給の難しさ、材料の収集、選別、加工、製品化など、多くのコストや労力が掛かる。更に技術的な課題、加えて廃棄物の常態化に繫がる可能性など、様々な課題がある。
しかし自動車産業に於いても、使用済み製品の再利用に活路を見いださないと将来的に未来を担える産業とは言えない。
またそもそも世間でアップサイクルが叫ばれる一方で、アップサイクル自体は既に起こってしまっている問題の対症療法であり、根本的な解決策ではないとする意見や議論もある。
実際問題としては、そうした多角的な議論も包括し、効率的な資源活用のアプローチと、取り組みの優先順位などを付けていく必要があるのかも知れない。
それでもやはり、今回の豊田合成の取り組みを筆頭に、今後の社会の在り方を探っていくためにも。また、未来を見据えアップサイクルを実現していくこと自体が企業の成長の鍵になることでもあるのだ。
つまるところ、資源の取り扱いについては、これからも多角的に物事を考える必要はあるかも知れないが、ここでは同社の取り組みを引き続き注目していきたい。
今回展示・販売するエアバッグやシートベルトの端材を活用したバッグ
<イベント概要>
会期:2025年8月20日(水)~11月11日(火)
会場:大丸東京店 9階「明日見世」(東京都千代田区丸の内1-9-1)
販売商品:バッグ、ポーチ
大丸東京店9階フロアマップ