トヨタとマツダ、中古車載電池のエコ利用を視野に実証実験を開始

トヨタ自動車(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:佐藤恒治)とマツダ(本社所在地:広島県安芸郡府中町、代表取締役社長兼CEO:毛籠 勝弘)は8月21日、マツダ本社工場内でトヨタの車載用電池を活用したスイープ蓄電システムを、マツダ本社内電力システムへ接続する実証実験を開始した。

なおスイープ蓄電システム(スイープ機能)とは、劣化電池を含む多様な異種電池を取り纏めて統合し、そこから余すことなく蓄電能力を引き出す豊田中央研究所保有の特許技術( SWEEP SYSTEM® )を指している。

つまりこれは、新品の電池及び、劣化した電池や容量の異なる異種電池を接続した状態で各電池の通電と非通電を高速で切り替えるスイープ機能を搭載したトヨタ側の技術システムがマツダ側へ導入されることになる訳だ。

*性能が異なる中古蓄電池を繋ぎ、それらの性能を使い切るためのに行われた実証装置(2022年10月27日付の豊田中央研究所の発表資料から引用)

これを前提に同実証実験は、日本自動車工業会が業界横断で対応を進める「モビリティ産業7つの課題」のうち、特に「重要資源の安定調達、強靭な供給網の構築」に向けて取り組んでいる電池エコシステム構築に貢献するものだとしている。

さて今実証では、上記の通りで国内自動車メーカーで唯一、事業所内に自家発電施設を保有するマツダの本社内電力システムと、トヨタのスイープ蓄電システム双方のエネルギーマネジメントシステムを接続し、安定的且つ高品質で効率的な充放電が行われるか、その実現性を検証する。

*スイープ蓄電システム実証実験の将来的に目指す姿

その結果を受けて将来的には、天候や時間帯により発電量が変動する再生可能エネルギーの電力需給の調整弁として蓄電システムを活用し、カーボンニュートラルの実現に貢献させていく構えだ。

両社では、「今後もマルチパスウェイを軸に、日本のカーボンニュートラルの実現や産業競争力強化に向け、業界横断で挑戦してまいります」と話している。

 
 




 
 

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