ボッシュ、二輪車の車線変更を支援する初のアシスタンスシステムを開発


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独のロバート・ボッシュGmbH(本社:シュトゥットガルト・ゲーリンゲン、代表取締役社長:Dr.rer.nat.Volkmar Denner <フォルクマル・デナー>、以下、ボッシュ)は、国内外初の二輪車向けアシスタンスシステムとして、ライダーの安全な車線変更を支援する「サイドビューアシスト」を開発した。

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このシステムは、4つの超音波センサーを使用して周囲を監視し、ライダーの安全な車線変更を支援する。

搭載する4つセンサーは、バックミラーだけでは視認するのが難しい、または、まったく視認できない車両の両側の範囲を最大5m監視。ライダーの死角に車両がいる場合には、ミラー近くの視覚信号を使って警告を発し、車線変更などの際に衝突を回避する環境を創り出す。

このサイドビューアシストは、車速が時速25~80 kmで作動し、他の道路利用者との相対速度の差が小さい場合にライダーをサポートするため、特に渋滞など、頻繁な車線変更が必要となる市街地で安全性の向上に大きく寄与するという。

同システムの開発にあたったボッシュ取締役会メンバーのディルク・ホーアイゼル氏(Dirk Hoheisel)は、「アシスタンスシステムは複雑な交通状況下でライダーをサポートするものです。

ボッシュは、ライディングの楽しみはそのままに、二輪車をより安 全なものにしたいと考えています」と語っている。

なおサイドビューアシストに使用されている4つの超音波センサーは、車両の前方と後方に左右一対で組み込まれ、後方のセンサーは隣接する左右の車線内の死角を監視し、前方の2つのセンサーはシステムの妥当性確認を行う仕組みとなっている。

具体的には、左の前方のセンサーが左の後方のセンサーよりも先に物体を検知した場合、それは道路の反対側を走る対向車であるとコントロールユニットが判断し警告は発しない。

また、駐車を行っている際中の車両の場合も同様の方法で認識するため、警告を発することはない。

そして、後方の超音波センサーのどちらかが前方のセンサーよりも先に物体を検知した場合にのみ、システムはライダーに警告する。

現在のアシスタンスシステムは、必要に応じて運転者を支援するシステムに止まっている。しかし今後は、「サイドビューアシスト」のようにソフトウエアによって、複雑化する交通状況を把握して処理できるだけでなく、自律的に状況に対応するか、もしくは運転者と協力するかたちで作動する世界へと、さらなる進化を見せていくようだ。