屋内位置測位を実現する「AgxLOCUS」β版の提供を開始
Agx(本社:東京都、代表取締役:徳山竜喜)は7月30日、地磁気と慣性計測技術(INS/PDR)を活用した屋内位置測位サービス「AgxLOCUS(ローカス)」のβ版提供を開始する。
屋内位置測位技術の世界市場は2025年に約4兆円規模へと拡大が予測され、国内市場でも約2,600億円の規模が見込まれている。
特にGPSが届かない屋内や地下空間での位置情報取得ニーズは年々高まり、建設業・倉庫業・製造業では作業効率化、安全性向上、業務最適化を目的とした屋内位置測位ソリューションへの関心が集まっていてる。
一方で、現状の主流であるWi-FiやBluetoothを活用した屋内位置測位方式は、アクセスポイントやロケーターの追加設置や位置情報の演算を行うシステムの導入が必要となるため、導入初期の多大な設備投資が発生する他、システム運用・保守に対して継続的にコストが掛かるという課題があった。
「AgxLOCUS」はインフラ設備投資を行うことなく、位置測位を行うエリアの地磁気情報とスマートフォンアプリの機能により屋内位置測位を実現する。
そんな「AgxLOCUS」は、従来の屋内位置測位の課題を根本から解決する新しいインフラレス位置測位ソリューションとなる。
「AgxLOCUS」は、屋内位置を測定するためのスマートフォンアプリとデータ収集のためのクラウドサーバーで構成されておりり、利用ユーザーはスマートフォンのアプリで位置情報を取集し、クラウドと連携を行うことでリアルタイムに位置情報を可視化できる。
これによりユーザーは、スマートフォンを持つだけで屋内での位置測位を実現することが可能になる。
「AgxLOCUS」には、Trusted PositioningInc.(TDKのグループ会社)が開発した測位エンジン「VENUE®」を搭載しています。「VENUE®」は、スマートフォンに内蔵された地磁気センサ・加速度センサ・ジャイロセンサを活用した地磁気測位と慣性航法技術並びに既存環境に存在する無線情報を組み合わせることで高精度な屋内位置測位を実現した。
導入は非常にシンプルで、対象エリアに対して地磁気および環境調査を行った後、AgxLOCUSアプリをスマートフォンにインストールを行うことで約3m(ベストケース)の測位精度を実現する。
「AgxLOCUS」は、大規模な設備投資や複雑なシステム構築を必要とせず、手軽に導入・運用が可能な屋内位置測位ソリューションであり、多拠点・多人数の位置情報をリアルタイムに一元管理できる機能を備えているため、業務効率化や現場の安全性向上に寄与する。
AgxLOCUSが提供する主な価値
- 初期インフラ投資を行うことなく低コスト・短期間で導入可能
- 地下・構造が複雑な施設でも安定した高精度測位を実現
- 運用において、スマートフォンアプリのみで位置測位を実現
- クラウドでのリアルタイムな拠点・ユーザー管理が可能
- 複数拠点においての屋内位置測位情報の確認が可能
AgxLOCUSの主な機能
- 屋内動線の可視化:ユーザーの移動経路をリアルタイムで可視化
- ヒートマップ表示:人の滞留状況をヒートマップとして表示し、混雑エリアの把握が可能
- 滞在時間分析:特定エリアの滞在時間をグラフで可視化し、エリア活用状況を分析
Playback機能
ヒートマップ機能
アナリティクス機能
期待される利用シーン(業種別活用例)
- 【建設業】地下やトンネルなどでの作業員の安全管理・効率化
- 【倉庫業】在庫管理、作業スタッフやフォークリフト等のリアルタイムな位置把握
- 【製造業】工場内の作業者動線分析、設備保守の効率化
β版提供とパートナー募集(実証導入・連携企業募集中)
「AgxLOCUS」β版の提供を2025年8月から開始し、実証実験を目的とした導入企業を募集する。
サービスは有償のPOC(Proof of Concept)として提供され、導入企業はそのまま製品版へ移行することも可能。検討中の企業には、デモ動画やオンライン説明会などを通じて具体的な活用方法を案内する。
なお販路拡大と市場展開の加速を目的に、「AgxLOCUS」の販売パートナーも同時募集している。パートナー企業にはパートナーの持つ顧客企業への営業支援や先行提供プログラムなどの支援体制を準備していく。
問い合わせ窓口
Email:locus@agx.co.jp
コーポレートURL:https://agx.jp/
サービスURL:https://agx.jp/locus