シャープ(本社:大阪府堺市、代表取締役社長:沖津雅浩)、三菱ケミカル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:筑本学)、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT・エヌアイシーティー/本部:東京都小金井市、理事長:徳田 英幸)、テックラボ(TECHLAB/本社:東京都多摩市、代表取締役:畠山 裕史)と共同で、モビリティ向けの超小型かつ軽量のLEO衛星通信ユーザー端末を開発することで合意した。
ドローンや自動車などへの活用に向け、早期の実用化を目指す。
LEO衛星通信は、山間部や海上、離島など、セルラー通信が困難な場所でも高品質な高速通信を可能とするもの。*LEO衛星通信アンテナやモデム機能などを統合した端末。LEO:Low Earth Orbit(低軌道)の略。
同社は、2023年にLEO衛星通信ユーザー端末の開発に着手(開発とSPEXAへの出展に関しては、NICTからの助成を受けている)。スマートフォンの開発で培った設計や通信技術を応用し、小型(約446 × 446 × 66mm)で軽量(約7kg)なモデルの開発を進めています。船舶などへの搭載を目指し、2025年度中の実用化に向けて取り組みを加速している。
今般の合意により、三菱ケミカルとNICT、TECHLABと共同で、さらに小型・軽量なLEO衛星通信ユーザー端末の開発にも着手する。
熱伝導率が高く軽量な複合材料の開発や、放熱構造に優れた設計などにより、同社が現在開発中の端末の約1/10(約200 × 200 × 30mm・約1kg)以下となる超小型・軽量化を目指す。
これをドローンや自動車など、モビリティへの搭載を実現することで、山地や災害時における被災地の通信回線確保に加え位置情報のリアルタイム送信、自動運転車への利用など、LEO衛星通信の活用シーンを大きく広げていきたい考えだ。
なお同取り組みは、7月30日(水)から8月1日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第2回 SPEXA -[国際]宇宙ビジネス展-」の当社ブース(南展示館棟 衛星データ・宇宙空間活用エリア S6-34)、および三菱ケミカルブース(同、S7-11)にて展示される。
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各者の役割は以下の通り
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シャープ:スマートフォンの設計で培った小型・軽量化、通信技術を活かしたLEO衛星通信ユーザー端末の開発
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三菱ケミカル:排熱プレートに用いる軽量・高熱伝導率の新複合材料の開発
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NICT:排熱構造を含めた超小型・軽量化のためのアンテナ全体設計・シミュレーション
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TECHLAB:新素材の部材成形・加工
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