ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長 兼 CEO:宮内 謙 以下、ソフトバンク)は5月16日、総務省の「高速移動時に於いて、トラックの隊列走行・遠隔監視・遠隔操作で「5G技術の実証実験」の請負人に選定されたと発表した。
これは、「高速移動時において1msの低遅延通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討の請負」と題されたもの。
ソフトバンクは、ソフトバンクグループのSBドライブ株式会社や、自動運転技術を研究・開発する先進モビリティ株式会社などと連携し、トラックの隊列走行および車両の遠隔監視、遠隔操作に第5世代(5G)移動通信技術を適用して、2017年度から実証実験を実施する。
Quotation:JARI koho
このトラックの隊列走行(先頭車両が有人運転で、後続車両が自動運転で先頭車両を追従)による幹線輸送は、運転手の不足や高齢化への対応、輸送効率や安全性の向上など、物流事業者が抱える課題の解決手段の一つとして期待されている。
ソフトバンクは、この実証実験で5G移動通信システムが持つ「低遅延」「高信頼」の無線能力を生かし、トラックの隊列走行時の車両間や、車両と運行管制センター間の通信に5G移動通信技術を適用。その実用化に向けて技術検証、実証評価を行っていくことになる。
実証実験の概要(予定)は以下の通り
1. トラック隊列走行
試験内容:トラック隊列内の車両間の通信に5G移動通信技術を適用
隊列走行時の左右後方の安全確認のために、後続車両に搭載されたカメラによるモニター映像を先頭車両に配信。大容量かつ無線区間で1ms(1,000分の1秒)の低遅延の通信を実証する。
また先頭車両の運転手が後続車両を運転制御するための、アクセルおよびブレーキ、ハンドル操作などの制御メッセージを送受信。小容量かつ無線区間で1msの低遅延の通信を実証する。
2. 車両の遠隔監視、遠隔操作
試験内容:車両と運行管制センター間の通信に5G移動通信技術を適用
走行車両のモニター映像を遠隔地の運行管制センターへ配信。大容量かつ無線区間で1msの低遅延の通信を実証する。
併せて遠隔地の運行管制センターから走行車両へ「緊急停止」などの制御メッセージを送信。小容量かつ無線区間で1msの低遅延の通信を実証する。