住友ゴム工業株式会社(本社:兵庫県神戸市中央区、社長:池田育嗣、以下住友ゴム)が、2016年の2輪プロダクションロードレースのワンメイクタイヤに選出された。
具体的には、モーターサイクル用プロダクションレース対応スポーツラジアルタイヤDUNLOP「SPORTMAX α-13SP」が、一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)が2016年3月から新たに開催するロードレース「JP250(Japan Production)」クラスのワンメイクタイヤに決定した。
なお、「SPORTMAX α-13SP」は、2016年初旬に発売予定となっている。この「SPORTMAX α-13SP」は、レースレプリカラジアルタイヤ「SPORTMAX α-13」をベースに、ロードレース、ジムカーナなどの競技走行にも対応するためドライグリップ性能を強化し、耐久性能も兼ね備えたプロダクションレース対応スポーツラジアルタイヤとなっている。
今回ワンメイクタイヤに指定されたロードレース「JP250」クラスは、比較的ローコストで手軽に始めることが可能。
近年、250cc/300ccのスポーツバイクを使用したレースは、アジアなどの中心に世界的に人気が高まっており、ワールドスーパーバイクでも近い将来同種のクラスを追加することが検討される等、世界的にも同クラスの重要性が高まっている。
これらを踏まえ日本国内でも、MFJに於いても市販車ベースの250㏄クラスとして、これまで実施していたST250クラスを発展させ、「JP250(Japan Production)」クラスをスタートさせる(2015年11月5日に発表)。
上位クラスへのステップアップにも最適なクラスとして、全日本ロードレース選手権と併催される「MFJカップ」や、各地区主要サーキットの地方選手権として2016年から開催される予定。
このJP250は、国内ロードレースカテゴリーにとって、空洞化しているシリーズカテゴリを埋める役割を担っている。
というのは、JSBに代表される1000ccスーパースポーツバイクを頂点にする全日本選手権は、全部で4クラスが開催されているのだが、JSBクラスは1000ccスーパースポーツバイクを改造したマシンで、国内最高峰クラスとなる。
さらに1段下位のJ-GP2は、600ccの改造クラス、続くJ-GP3は4ストローク250ccのレース専用マシンのクラス、そして改造範囲の少ないST600クラスとなる。
これまで、全国各地で実施されたきた地方選手権は、上記J-GP2を除く3クラスで開催されているのだが、純レーシングマシーンは数百万円と云うコストの制約があり、一方、最も改造範囲の狭いST600も比較的大柄な中型排気量ということから、ビギナーの参入障壁が高い。
そこで今回、新たに設定するJP250クラスが追加されることで、キッズバイク、ミニバイクとステップアップする次のクラスとしてピラミッドの底辺を支える役割を持つ。
車両規則の概要等については以下の通り
技術規則の基本は、2015年のST250を基本とする。2015年よりスタートしたARRC(アジアロードレースチャンピオンシップ)のAP(アジアプロダクション)250との整合性も考慮した規則とした。
●参加可能車両
単気筒:201~300cc
2気筒:201~250cc
●規定最低重量(車両重量と完全装備のライダー重量を合計したトータル重量)
単気筒・201~250cc:190kg
単気筒・251~300cc:200kg
2気筒・201~250cc:200kg
※重量調整はガソリンタンクへの燃料の補給またはダミーウェイトを追加する
●2016MFJカップ暫定日程
第1戦:4月9・10日(全日本 第1戦・筑波大会)
第2戦:5月28・29日(全日本 第3戦・もてぎ大会)
第3戦:6月11・12日(全日本 第4戦・オートポリス大会)
第4戦:6月25・26日(全日本 第5戦・SUGO大会)
第5戦:9月24・25日(全日本 第8戦・岡山国際大会)
第6戦:11月5・6日(全日本 第9戦・MFJグランプリ鈴鹿)
日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)
< http://www.mfj.or.jp/ >
なお、同社タイヤは「JP250」クラスとの共通性の高いアジア・ロードレース選手権「AP250(Asia Production)」クラスや、「アジア・ドリーム・カップ」においても、2016年シーズンからのワンメイクタイヤとして指定されている。
■MFJ指定サイズ
(フロント)
110/70R17 M/C 54H
(リア)
140/70R17 M/C 66H
150/60R17 M/C 66H