フランス見本市協会(所在地:東京都港区、代表:井田絵里佳)は5月8日、東京都千代田区赤坂のプリンスクラシックハウスに於いて「パリモーターショー2018(モンディアル・ドゥ・ラ・モビリテ)」の開催記者会見を開いた。
会期は2018年10月4~14日で、2回の週末を含む延べ11日間。前回に比べ期間が若干短縮された理由について、同ショーの代表を務めるジャン-クロード・ジロ氏(Jean-Claude Girot)は、「他のモーターショーと足並みを揃えるために若干期間を短縮した。ただ、その代わり開催時間を夜22時までに延長した日程を6日間設けて、一般来場者が仕事帰りに来場する機会を醸成することにした」と話す。
会場はパリ15区のはずれ、メトロのポルト・ド・ヴェルサイユ駅(Porte de Versailles)直近の「ポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場」のホール2.2で実施される。
なお併せて自動車技術展示に特化した「モンディアル・テック(会期10月2日火曜日〜6日土曜日)」もほぼ同時期に行われる。
このモンディアル・テックについては、予てよりパリ・ポルトドベルサイユ見本市会場内に建設中だったパリ・コンベンションセンターが2018年1月に開設されたため、こちらのホール7.3に於いて開催される予定だ。さらに「パリモーターショー(モンディアル・ドゥ・ラ・モト)」もホール3で実施される。
ちなみにパリモーターショーは、2本手背はお馴染みの東京モーターショーと同じく、2年に1度のスパンでパリの地に於いて開催されてきた。先の2016年開催では107万2千697人が来場している。
ちなみに同ショーは、世界最古のモーターショーとして国内外で著名であり、その創設は1898年。当時の開催場所はパリ市内の西はシャンゼリゼ大通り、東はルーヴル美術館まで広範囲に広がるこちらも世界最古の庭園と謳われるチュイルリー公園で開かれている。この際は自動車が世のなかに登場した時期と重なるまさしく自動車黎明期であることから、パリ・ベルサイユ間の40キロメートルを実際に走り切れる車両のみを「真の自動車」と認定し、これらの名車達を集めて記念すべき第1回・国際モーターショーが開かれている。
都合、今回パリ開催の自動車関連ショーは、旧来の自動車ショーとしてのパリモーターショー(MONDIAL DE L’AUTO)、二輪車ショーの「パリモーターサイクルショー(MONDIAL DE LA MOTO)」、技術に関するビジネスショーとしての「モンディアル・テック(MONDIAL.TECH)」、そしてカーシェアリング分野などコンシューマーを中核に新たな自動車の利活用を提案・訴求していく「パリモビリティーショー(MONDIAL DE LA MOBILITE)」の4領域が、ほぼ同時期に一斉開催される大規模見本市となる見込みだ。
このなかでビジネスユーザーを対象としたモンディアル・テックのみが別チケットによる入場となるが、その他の主にコンシューマーが来場対象となる3つの見本市は、共通のチケットで入場できる。
モンディアル・テック開催の前日にあたる10月1日には、同催事のプレオープニングディが実施される見込みで、この日に米国の家電見本市「CES」の主催者である全米家電協会(CTA)のCEOであるゲイリー・シャピロ氏(Gary Shapiro)が基調講演を行う予定。モンディアル・テックは、先のCESと同じく最新の自動車技術が紹介され、米国CESと双璧となる欧州の自動車技術展になるのであろう。
なおさらにその前日にあたる9月30日(日曜日)には、パリモーターショー創設120周年を記念して約350台の自動車と二輪車が集いパリ市内で大規模パレードが行われる。
実施場所や具体的内容に関しては、先のジャン-クロード・ジロ氏に聞くと、「様々な計画があり、追って発表したいと思うが、その内容については期待して欲しい」と語っていた。
最後にパリモーショーに関しては、報道関係者向けの公開日にあたる10月2~3日の後の一般公開となる予定。現フランス大統領のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏は、前回2016年のパリモーターショー開催時に延べ8時間をショー会場内に滞在し、様々な名自動車展示を愉しんだそうだが、今回はその記録を破って長時間滞在記録を更新してほしいとジャン-クロード・ジロ氏は結んでいた。
同ショーには欧州最大の市場でもフランス開催であるため、日本メーカーも精力的に出展していく予定であるが、会場内の「LIMITED」ゾーンに関しては、日本からはEVスーパーカー「owl(アウル、開発・製造アスパーク、車両価格4億6000万円)」が展示される予定となっている。