日産フォーミュラEチーム、シーズン12の開幕戦に参加

日産自動車(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン エスピノーサ)は12月2日、同社のフォーミュラEチームが12月6日にブラジル・サンパウロで開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン12(2025/26)の開幕戦に参加する。

フォーミュラEがブラジルで開催されるのは今回で4回目。舞台となるのは、世界的に有名なカーニバル会場「アンヘムビ・サンバドローム」。

全長2.93kmのコースは高速かつ路面の凹凸が多く、ブレーキングゾーンが複数存在し、ドライバーにとっては難しい挑戦となる。

オーバーテイクの勝負所は第1、第4、第7コーナー。今年は昨年より1周短くなり、よりスピード重視のレースとなる見込み。

ドライバーチャンピオンのオリバー ローランド選手は2023/24シーズンに同会場で開催された大会で表彰台を獲得した。

また、2024/2025シーズン中の昨年12月にサンパウロの同会場で開催された大会ではローランド選手に加え、ノーマン ナトー選手も序盤からトップ争いを展開したが、ペナルティにより惜しくもポイントを逃した。

なお日産フォーミュラEチームは、2025/26シーズンからリザーブ兼開発担当ドライバーとしてサム バード選手を迎えることを発表した。

バード選手は2014年のフォーミュラE初開催以来、常にグリッドに名を連ね、シリーズの3世代すべてのマシンで勝利を挙げてきたベテランドライバー。

これまで144戦に出場し、27回の表彰台、12勝を記録しており、勝利数はフォーミュラE史上4位を誇る。

シーズン10(2023/24)ではNEOMマクラーレン・フォーミュラEチーム(当時日産からパワートレインを供給)としてサンパウロで優勝した。

バード選手の日産パワートレインに関する豊富な知識は、シーズン12を戦う上で大きな強みとなる。

オリバー ローランド選手、ノーマン ナトー選手、アビー プリング選手と共にチームの飛躍に貢献し、更に次世代GEN4マシンの開発にも貢献していく。

そうしたなかでサンパウロ戦は、5日(金)16:30(現地時間)にフリープラクティス1(FP1)、6日(土)朝7:30にフリープラクティス2を実施後、予選は9:40、シーズン初戦の決勝は14:05にスタートする。

新シーズンを迎え日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターを務めるトマソ ヴォルペ氏は、「新シーズン(2025/2026)に挑む準備は万全です。シーズン11(2024/2025)は全体として非常にポジティブな結果でしたし、バレンシアのテストではマシンの可能性を確認できました。

ファクトリーでは新しいDynisma製シミュレーターを導入し、性能を最大限引き出す準備も進めています。昨年このコースで好調な走行ができたことは自信になりましたが、各チームがGEN3 Evoマシンとタイヤの扱いに1年かけて習熟しており、今年はさらに競争が激しくなるでしょう。

従ってサンパウロではFP1から全力で臨む必要があります。すべての動き、すべてのポイントが勝敗を分けるので、ミスのないスムーズなレースでシーズン12を良い形でスタートさせたいと思います。

またバードをシーズン12のリザーブ兼開発担当ドライバーとして迎えられることを非常に嬉しく思います。彼はシリーズで最も経験豊富で成功を収めてきたドライバーの一人であり、過去2シーズンにわたり当社のパワートレインで戦ってきました。

GEN4時代に備えながら、今シーズンもトップ争いを続けるために重要な役割を果たしてくれるでしょう」

オリバー ローランド(ドライバー)
「ブラジル戦を楽しみにしていますし、ドライバーチャンピオンとして新シーズンを迎えられるのは特別な気持ちです。とはいえ、新しいシーズンなので、再び全力でパフォーマンスを引き出すことに集中します。

コースはグリップが少なく、路面はでこぼこです。さらに暑さの中では温度管理が欠かせませんし、FP1からしっかりリズムをつかむことが重要です。昨年はサンパウロE-Prixで長くトップを走ることができたので、今年も良いスタートを切り、良い順位を狙いたいと思います」

トラックに向かう前に、バイザーを上げたヘルメットをかぶり、チームのガレージに駐車された1号車コクピットに座っているオリバー ローランドの横向きのショット。

ノーマン ナトー(ドライバー)
白いアンダーシャツを着て、こちらを見つめるノーマン ナトー。
「サンパウロでシーズンを迎えられることにワクワクしています。プレシーズンテストでは手順や技術面の改善に取り組み、最終日にはタイムシートのトップを記録するスピードで走行できました。

シーズンを良い形で始め、自分自身やチームの自信につなげたいです。このコースは路面の凹凸は多いですが、走っていて楽しいコースです。昨年のスピードを再現し、その勢いでポイントを確実に獲得したいと思います。」

サム バード(リザーブ兼開発担当ドライバー)
「2025/26シーズンに日産フォーミュラEチームの一員としてリザーブ兼開発担当ドライバーを務めることになり、本当に嬉しいです。過去2シーズンで日産と密接に仕事をしてきたので、パワートレインについては熟知しています。

ローランドとナトーとは良い関係を築いており、彼らを心から尊敬しています。現行のGEN3 Evoや次世代GEN4の開発をサポートし、シミュレーターでの即時フィードバックを通じて、シーズン11の成功をさらに積み重ねるために全力を尽くします。

サンパウロはフォーミュラEの中でも誰もが楽しみにしているレースのひとつです。予測不能な展開が多く、リードを守り切るドライバーもいれば、最後尾から勝利するケースもあり、それがフォーミュラEの醍醐味です。一番難しいポイントは、しっかり減速することと、加速時にタイヤで路面をしっかり捉えることです。第1、第4、第7に加え、勇気があれば第10コーナーもオーバーテイクを狙えます」

 
 




 
 

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