NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ/本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小島克重)は12月1日、運送事業者向けに特化した法人向けテレマティクスサービス「LINKEETH スマート運送」の提供を開始する。
同社では当該サービスの提供を通じ、運送事業者が抱える様々な課題に対してDX化による改善・働き方改革を支援し、より効率的な業務運営の実現に貢献していくと話している。
1.「LINKEETH スマート運送」の提供の背景
物流関連法の改正により、運送事業者には時間外労働を年間960時間以内に抑えることが義務付けられ、労働時間の適切な管理と業務の効率化がこれまで以上に重要な課題となってきた。
加えて、物流業界全体では、慢性的なドライバー不足や高齢化、長時間の荷待ちといった複数の構造的課題が顕在化しており、業界全体での対応が求められている。
こうした状況下に於いて、運送事業者は、働き方改革の推進と共に、収益性や業務効率の向上という難しい課題への対応をしていく必要がある。
同社が今回提供する当該サービスの「LINKEETH スマート運送」は、これらの複合的な課題を解決するために設計されたという。
具体的にはドライバーの日報作成を効率化し、長時間労働の削減を支援する。更に走行状況や作業ステータスをリアルタイムで把握できることから関係者間の連絡負担を軽減させ、業務効率を向上させることがてきる。
また、配送遅延の事前検知により、迅速な計画見直しが可能となり、円滑な輸配送に貢献するとした。
2.当該サービスの概要は以下の通り
同サービスは、ドライバー及び運行管理者の業務効率化と負担軽減を支援する機能を備えている。
具体的な提供機能は以下4要素となる。
(要素1)配送計画と走行実績の予実管理
配送計画を取り込み、予定と実績の管理が行える。またドライバーはスマートフォンで配送計画を確認することが可能。
また、渋滞などにより遅延が発生した場合、遅延状況を検知し管理者に通知が送られる。これにより計画の見直しや早期の対応が可能になる。
(要素2)作業ステータスの確認、労働状況の可視化
車両の現在地、荷待ち中や荷役中などの作業ステータスをリアルタイムで確認できる。また作業ステータスは配送実績に付加され、適切な休憩取得など1日の勤務状況を管理することが可能。
(要素3)車両位置の共有
運行管理者は車両の位置を地図上で閲覧することが可能になる。また荷主などに対し、指定した車両のみ位置情報を公開することも可能。この結果、荷主・配送担当者・ドライバー間での進捗確認の電話対応が不要となり、業務負担が軽減する。
(要素4)日報作成/管理
配送計画をもとに出発/到着時刻などを日報に自動で反映できる。また日報をデジタル化することで、紙ベースでの管理から脱却が可能。日報作成にかかる時間や管理コストも削減できる。
3.サービスの特長
(3-1)既設のデジタコ(デジタルタコグラフの略称)との連携
サービスは、『traevo Platform』(株式会社traevoが提供する動態管理プラットフォームサービス)と連携しており、現在利用中の対応デジタコをそのまま活用して当該サービスを利用できる。
(3-2)AI配車計画サービスとの連携
『LYNA 自動配車クラウド』(株式会社ライナロジクスが提供する完全AI自動配車サービス)で作成した配車計画をcsvで出力し、当該サービスにそのまま取り込むことが可能。その結果、配車計画の作成から運行管理まで一気通貫した業務管理が可能になる。
また、配送計画作成ツール(当社提供)で作成した配車計画を取り込むことも可能としている。
(3-3)運送業務DX化に向けた様々な提案
同サービスを利用することで走行実績データを収集することが可能。自社各々の要望に合わせ、受注データなどと掛け合わせたデータ分析、業務改善、収益向上を目的とした簡易コンサルなどご提案することが可能。
またDXに取り組む前段階としての課題の可視化、解決に向けた実施計画の策定支援など、お客さまごとの個別相談にも柔軟に対応する。全体最適を見据えた総合的なソリューションのご提供を目指す。
4.提供開始日
2025年12月1日
5.利用料金・お申し込み方法
詳細は、NTTドコモビジネス営業担当まで。
6.今後の展開
NTTドコモビジネスは、本サービスを活用した運送業務のDX化を更に推進し、運送事業者の業務効率向上を支援する。これにより、運送事業者自身が効率的な配車管理や稼働管理を行える環境の拡充を図っていきたい考えだ。

