ステランティスとボルト、欧州で無人運転モビリティを加速化

ステランティスと欧州に於ける大手モビリティプラットフォームのBoltは12月9日(オランダ・アムステルダム及びエストニア・タリン発)、欧州全域での商用運用に向けたレベル4(無人)自動運転車の開発と展開を視野に事業提携を締結した。

この提携により、ステランティスのAV-Ready Platforms™(具体的にはeK0中型バンとSTLA小型プラットフォーム)とBoltの広範なモビリティネットワークを統合する。

この取り組みはステランティスにとって、レベル4大規模運行のために設計されたAV-Ready Platforms™を本格活用することを指し、これを契機にグローバルな無人運転モビリティサービスを推し進めることを意味する。

またボルトにとって同提携は、2035年までにシェアードモビリティプラットフォーム上で10万台の自動運転車を利用できるようにするという同社の最終目標に進むための次ステップとなる。

もとよりステランティスのAV-Ready Platforms™は、柔軟性と拡張性を考慮して設計されており、高度なセンサー、ソフトウエアスイート、高性能コンピューティング、システムの冗長性を統合して最高の安全性と信頼性を満たすと共に、サービスの提供コストを最適化し、業界で最も競争力のあるソリューションのひとつでもある。

対してBoltは現在、EU加盟国23カ国を含む50カ国以上で配車サービスを提供しており、ステランティスの自動運転車両を自社のシェアードモビリティプラットフォームに統合し、完全自動運転の無人配車サービスの提供を目指す。

今回、両社は互いの保有技術を持ち寄り、2026年から欧州諸国で試験用試験車両の配備を開始する計画であり、目下、欧州で最高の安全性と性能基準を提供するサービスの構築に重点的に取り組んでいる。

なおサービス拡張に伴う配備プロセスは、パイロット車両による検証から段階的なサービス規模の拡大までを段階的に進められ、最初の車両量産は2029年を目標としている。

併せて両社は、適用される安全性、データ保護、サイバーセキュリティの標準に完全に準拠したテスト、認証、スケーラブルな展開に対する責任ある立場を明確にするべく欧州の規制当局と緊密に協力していく。

この事業提携を受けてステランティスでCEOを務めるアントニオ・フィローサ氏は、「当社のAV-Ready Platforms™は最大限の柔軟性を実現するように設計されており、ヨーロッパのお客様に最高の体験を提供することができます。

自動運転車両は、共有され最適化されたモビリティを実現し、渋滞と排出量を削減することで、二酸化炭素排出量の削減にも貢献します。

Bolt社との提携は、このビジョンを現実に近づけることを目的としており、当社のエンジニアリングの専門知識とBolt社の運用範囲を組み合わせることで、ヨーロッパで無人運転モビリティを日常生活の信頼できる一部にすることを目指しています」と述べた。

またBolt社の創設者兼CEOのマルクス・ヴィリグ氏は、「同事業提携に伴い、欧州で同事業のダイナミクスを理解している2社がここに結集します。

ステランティス社のAV-Ready Platforms™と当社の運用専門知識を組み合わせることで、欧州のニーズに合わせて欧州基準に準拠し、数百万人が利用できる最高の自動運転車を開発する予定です。

またこの提携は、2035年までにBoltプラットフォーム上で10万台の自動運転車を実現するという当社の目標に向けた新たな一歩となります」と結んでいる。

 
 




 
 

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