日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川 廣人)は6月15日、同社の持続可能性への取り組みが評価され、フィナンシャル・タイムズ(FT)紙及び世界銀行グループ傘下の国際金融公社(IFC)から「気候ソリューション最優秀賞」を授与された。
この賞は、電気自動車と電力サービス部門に対する日産の取り組みを評価するものであり、特に日産のV2G(Vehicle to Grid)技術とバッテリーの二次利用への取り組みが評価されたのだと云う。
そもそもこのFTとIFCが評価するビジネスアワードは、実施の趣旨を踏まえ、新興国の開発に於ける画期的なソリューションになりえるものが対象となる。
例えば過去には、アフリカの太陽光発電設備の効率向上を実現したクロスバウンダリー・エネルギー基金(ケニア、ルワンダ、ガーナ)や、革新的な技術を用いてインド農村部に安全な水を供給したピラマル財団などが挙げられる。
今回のNISSANのV2G(Vehicle to Grid)技術は、電気自動車のバッテリーに蓄積された電気を地域の電力グリッドに供給することができ、電力の安定供給と持続可能性が高まる。電気自動車からの充放電によりグリッドを安定化させる同技術を通じて、消費者が自分たちの電力供給を管理することも可能になる。
バッテリーを二次利用する取り組みでは、100%電気自動車の日産リーフやe-NV200から取り外した使用済みバッテリーが家庭やオフィスの蓄電ユニットとして活用される。
これにより、エネルギーコストの安価な夜間電力や、太陽光パネルで発電した電力を、二次利用されたバッテリーに蓄電しておくことができるようになるのだ。
こうしたことを前提にした評価について、同社副社長のダニエレ・スキラッチ氏は、「このような価値ある賞を頂き誇らしく思います。
世界初の量販型電気自動車、日産リーフの発売を通じて、私たちは電動化社会への普及に取り組んでいます。
『ニッサン インテリジェント モビリティ』を通じたゼロ・エミッション社会の実現に向けて、日産は今後もこの分野をリードしていきます」と述べている。
日産は先日、イギリス市場向けに据え置き型蓄電池Nissan Energy Solarも発売した。同製品はソーラーパネル、バッテリーそして家庭用エネルギー管理システムから構成されているものだ。