自動車購入の意思決定に於いて、6割以上の女性が主体的に関与。女性の視点・ニーズを取り入れた製品やサービスの開発を急ぐ
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は3月17日、同社が女性活躍推進に優れた上場企業「なでしこ銘柄」に選定されたと発表した。
なでしこ銘柄は、経済産業省が東京証券取引所と共同で2012年度より選定、発表しているもので、今回はこれまで東証一部に限っていた選定対象を、東証二部、マザーズ、JASDAQの上場企業にも拡大して行われた。
同社の選定は、なでしこ銘柄選定開始以来4年連続となる。
東京証券取引所は、日産をなでしこ銘柄に選定した理由として、以下の取り組みを挙げた。「日産は、女性活躍推進を経営戦略の一環として取り組んでおり、『女性のキャリア開発支援』、『業務プロセスに女性の視点を反映』という2つの活動を柱としている。」
日産によると「女性のキャリア開発支援」の面では、女性の管理職比率を2017年までに10%とすることを目指し、女性従業員を対象としたキャリア開発会議や能力開発のための研修機会を提供。
その他、役員候補の女性管理職については、外部研修や役員ワークショップを通じてグローバルで育成している。その結果、2015年4月時点で、国内の女性管理職比率は8.2%まで上昇していると云う。
また、仕事(ワーク)と家庭(ライフ)の両立を実現できるような制度を導入し、就業環境を整備した。
2015年からは、全従業員のワークとライフの質の向上を目的に、1日8時間勤務を意識し、時間あたりの生産性のさらなる向上を目指した働き方改革「Happy8」活動も開始した。
「Happy8」活動の一助となる在宅勤務制度も間接の全従業員を対象に活用実績を増やす取り組みを行っていると云う。
なお「業務プロセスに女性の視点を反映」では、商品開発の段階で女性の意見を反映。工場のラインでは女性視点でのエルゴノミクス(作業効率)改善活動の促進などを行っている。
日産が、多様性(ダイバーシティ)を会社の強みと捉えて積極的に推進している理由は、自動車購入の意思決定で、6割以上の女性が主体的に関与していることにある。
女性の視点・ニーズを取り入れた製品やサービスの開発が不可欠であり、日産に於いては「多様化する市場のニーズに応えるため、今後もプロジェクトや組織のリーダーを担う女性が活躍できるような環境の整備に積極的に取り組んでいきます」と語っている。