ネクスコ中日本、舗装補修工事にICT技術を活用


NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社・本社:名古屋市中区錦2-18-19代表取締役社長CEO:宮池 克人)は5月30日~2018年8月22日の期間、東名高速道路の舗装補修工事でNEXCO3社で初となる、ICT技術を全面的に活用した試行工事を実施した。

NEXCO中日本は予てより、新設工事でICT土工の本格導入を進めると共に、コンクリート構造物の現場施工からプレキャスト化による現場作業の効率化も進めるなど高速道路の建設・保全の安全性向上と生産性向上に取り組んできているが、今工事では(1)ICT土工、(2)全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化など)、(3)施工時期の平準化の「トップランナー施策」など国土交通省が掲げるi-Construction施策に沿って、舗装工(路盤)にICT活用工事を適用した。

具体的には、舗装補修工事で舗装の基層および表層部の施工にICT技術を導入し、事前測量、3次元設計データの作成、3次元データによる施工および検査(出来形管理)の全ての工程で適用性の検証をおこなったもの。

舗装補修工事の試行内容は以下となる。

試行工事概要
工事名:東名高速道路(特定更新等) 富士管内舗装補修工事(2017年度)
工事業者名:大成ロテック(株)
工期:2017年5月30日~2018年8月22日
ICT技術採用内容:(1)事前測量→(2)3次元設計データ作成→(3)切削・舗設の自動制御→(4)出来形管理を実施した。

1. 光波を用いた測量機器(トータルステーション)およびレーザースキャナによる事前測量。

2. 事前測量データを活用し、舗装切削および舗装施工(舗設)の3次元設計データの作成。

3. 3次元設計データを活用した、舗装切削機とアスファルトフィニッシャなどの建設機械の自動制御。

4. 光波を用いた測量機器(トータルステーション)およびレーザースキャナによる施工(舗設)後の検査(出来形管理)。

NEXCO中日本は、「今後ICTを活用した舗装補修工事をさらに展開し、そこで得られたデータより、従来工法に対する生産効率の評価や測量精度や施工精度を踏まえた管理基準の見直しなどを検討することで、舗装補修工事の更なる安全性、生産性の向上を推進します」と結んでいる。