株式会社日本レースプロモーション(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:白井 裕)は9月25日、宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGOインターナショナルレーシングコース(1周:3.704km)に於いて、全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第6戦の決勝レースを実施した。
レースは、No.20関口雄飛(イトウチュウ エネクス チーム インパル)が、デビューシーズンながらも、今季2度目のポールトゥウィンを果たした。
関口は途中、導入されたセーフティカーにより、ピットインのタイミングを逃すという不運があったにも関わらず、リスタート後、他の選手より1秒以上速い走りを重ね、スタートから首位を誰にも譲る事無くゴールした。
2位は、No.64中嶋大祐(ナカジマ レーシング)、3位は、No.40野尻 智紀(ドコモ・チーム・ダンディライアン・レーシング)が続いた。
スタート時は、前日の予選セッションでポールポジションを獲得した関口が、2番手グリッドの野尻、猛追する3番手の中嶋一貴をかわしてターン1に進入。
これに中嶋大祐、オリベイラ、バンドーン、ロシター、ロッテラーが続く。
このオープニングラップで、オリベイラとバンドーンが激しいポジション争いに演じ、その後方では、カーティケヤンと、国本が競い合う激戦となる。この間、中山はS字の立ち上がりでスピンし、早々のリタイヤとなった。
その後、6周目に2番手を走る中嶋一貴が3速を失いスローダウン。
さらに各車ピットストップを行うなか4番手走行中のオリベイラと、その後方に付けていた中嶋大祐が共に、給油だけのピットインで共にロッテラーの前でコースに復帰する。
これら各車の動きに対して、終始首位を走り続ける関口は、他車をコンマ1秒上回る1分08秒台を叩き出し、2番手の野尻に序盤で13秒もの貯金を積み上げた。
ところが関口が19周目に突入したところで、チームメイトのオリベイラがコースアウトしてセーフティーカーが導入される。
これを期にピットインのタイミングを逃がした首位関口を除く2位以下のマシンが一斉にピットイン。首位を走る関口に対して、一時期、優位を保ったかに見えた。
しかし23周目のレース再開後、馬の背の立ち上がりからいち早く加速体制に持ち込めた関口は、素早くタイヤを温めて1分07秒台のタイムを連発。
他車を寄せ付けないペースで走り切って今季2勝目を飾った。なお2位は以下は2013年の最終戦以来となる表彰台獲得となった中嶋大祐。3位・野尻、4位・中嶋一貴。5位・ロッテラー、6位・バンドーン、7位・小暮、8位・ロシターとなった。
結果、ドライバーポイントでは関口が28点でトップ。国本が23.5ポイントでランキング2位。ロッテラーが22ポイントで3位。中嶋一貴が20ポイントで4位。石浦とバンドーンが19ポイントを獲得している。
これらを踏まえ、関口雄飛がドライバーポイントでトップに返り咲き、最終戦を前に年間チャンピオンに大きく近づいた。
しかし最終戦で獲得可能な18ポイント以内に、12人がひしめく大混戦となっており、年間チャンピオン争いの行方に注目が集まっている。次戦は、最終戦10月29日(土)30日(日)開催の 第7戦鈴鹿サーキットとなる。
優勝 No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
週末に向けてコツを掴んだため、スタートが得意な中嶋一貴選手をかわしてトップポジションを維持したまま、幸先の良いスタートが切れた。
ところがセーフティカーが、僕の目の前に入るという最悪のシチュエーションになってしまった。しかしそこから諦めずにプッシュし、毎周毎周マージンを作ってから終盤ピットに入ったら、首位のポジションをキープしたままコースに復帰することができた。
実際には走行中、リアタイヤが少し垂れてきてペースが落ちた時期もあったが、次第に燃料が軽くなり、タイヤのパフォーマンスが維持できた。
ただドライバーズタイトルは僅差なため、次の鈴鹿では第1レースで勝って、余裕をもって第2レースに臨めたら最高だと思う。
2位 No.64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)
車両がSF14になってから、クルマの出来の割に、なかなか調子を上げられずに来たが、今回は力を出し切り、頑張りが結果に表われたと思う。
決勝のペースも今までに比べるとかなり良くなっていて、トップグループで戦えるようになった。また今日は実力で表彰台は獲れたと思うし、チームとして喜ぶべきことだ。
またセーフティカーが入った瞬間に、自分としては恵まれた展開に持ち込めたのにも関わらず、本当に悔しい。勝たなきゃならないレースだっただけに、力が足りず、勝てなかった。
最終戦の鈴鹿では、優勝目指し、できるだけたくさんのポイントを獲りたい。もっと速くて強いドライバーになりたい、そう思ったレースだった。
3位 No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
今季初表彰台ということで、レース中、何事もなく最後まで走り切れたという意味で、表彰台獲得は喜ぶべき所なのかも知れない。
ただ関口選手とは、昨日の予選で0.1秒差だったはずが、決勝になると、毎周1秒ずつ違うんじゃないかというペースになったのでドライバーとしては悔しさしかない。
また今年の僕のチームメイト(ストフェル・バンドーン)が速く、互いに切磋琢磨できて、彼のいいところを盗みつつ、予選でもいいパフォーマンスが出せてるかなと思っている。
チャンピオンシップは実質関係ないのだが、最終戦の鈴鹿では、獲れるだけポイントを獲り、タイトル争いを面白くさせたい。