日産自動車( 本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン・エスピノーサ )は6月16日、日産フォーミュラEチームが、2024年F1アカデミーチャンピオンのアビー・ジョー・プリング選手( Abbi Jo Pulling / 2003年3月21日生まれ)と複数年契約を締結したことを明らかにした。
プリング選手は8歳でモータースポーツの世界に関わり、2013年の9歳でカート競技を始めた。以降、彼女は主にイギリスでカート選手権のキャリアを築き、 2017年と2018年にスーパー1ナショナルジュニアTKMチャンピオンシップで2度優勝した。
ひして2020年にJHRデベロップメントから英国F4選手権にシングルシーターデビューを果たした。
現在22歳になったプリング選手は、日産フォーミュラEチームに於いてルーキーテストやシミュレーター業務、レースイベント準備に加え、シーズン12に向けた最先端のダイニスマシミュレーターの初期設定にも参加し、チームの重要なメンバーとして活躍する予定だ。
そんなプリング選手は、2024年F1アカデミーシーズンでのタイトル獲得に加え、イギリスF4で初めてレースに勝利した女性ドライバーであり、世界のモータースポーツ界で最も有望な若手ドライバーの一人とされる。
今年はGB3に参戦し、イギリスのシルバーストーンサーキットでのシーズンオープナーでは見事5位に入賞した。昨年11月にスペイン、マドリードのハラマ・サーキットで行われたフォーミュラE初の女性限定のテストセッションでは、トップタイムを記録した。
プリング選手の加入にあたり、日産フォーミュラEチームでマネージングダイレクターおよびチームプリンシパルを務めるトマソ ヴォルペ氏は、「プリングを公式にルーキーおよびシミュレーター ドライバーとしてチームに迎えられることを非常に嬉しく思います。
昨年11月の女性限定テストでは、彼女のスピードやコミットメント、プロフェッショナリズムに感銘を受けました。彼女は非常に優秀で、驚くほど早くマシンに適応し、堂々とトップタイムを叩き出しました。
これはどのカテゴリーでも難しいことですが、フォーミュラEでは特に難しいことなのです。この度、私たちのコラボレーションを拡大し、正式に契約を結ぶことができてとても喜んでいます。
プリングにはチームのために多くの役割を担ってもらいますし、彼女自身にもできるだけ多くの経験を積んでもらいたいと考えています。この長期的なコラボレーションが、チームとプリングの両方にとって非常に有益であり、彼女がより完成度の高いドライバーとして成長することを確信しています」と述べた。
これを受けてアビー プリング選手は、「ハラマでの女性限定テストでのドライブを切っ掛けに、日産フォーミュラEチームに加わり、コラボレーションを拡大できることにとても興奮しています。
テスト中のチームの働きぶりはプロフェッショナルそのもので、ルーキーの私に対してクルーが惜しみなく時間と手間をかけ、親切かつ忍耐強く支えてくれたことに感銘を受けました。
GEN3エボカーは非常にユニークで、特に350kWモードの全輪駆動による走行はとても楽しかったです!これまでのどの車とも異なり、パワーが増えたことに慣れるのに少し時間がかかりました。シミュレーターでの作業や、機会があればコース上での運転を楽しみにしています」と話している。