日産自動車(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン エスピノーサ)は5月12日、自社のフォーミュラEチームが、東京で開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11(2024/25)の第8戦・第9戦に挑むため1年振りに東京へ戻ってくる。
現在、日産はマニュファクチャラーズランキングで首位、日産フォーミュラEチームはチームランキングで2位に立っている。
前回のモナコでは、オリバー ローランド選手が第6戦で優勝、第7戦ではポールポジションを獲得後2位でゴールし、ドライバーズランキングで首位を維持している。
ローランド選手は、2024年3月に東京で初めて開催されたE-PRIXではポールポジションと2位を記録した。ノーマン ナトー選手も、シーズン10の東京レースで6位に入賞した。
全長2.582キロメートルの東京ストリートサーキットは、東京ビッグサイト(東京国際展示場)を囲むようにコースが設定される。
全18のコーナーからなるこのコースは、遅いコーナーが続くテクニカルなファーストセクションと3つのストレートが特徴で、オーバーテイクが起こりやすいコーナー1、10、15、17では、ひときわ白熱したバトル展開が予想される。
また土曜日の第8戦は、ピットブーストが導入される3回目のレースとなる。日産フォーミュラEチームは、これまでピットブーストが導入されたジェッダ戦で2位、モナコ戦で1位を獲得し成功を収めている。
オリバー ローランド選手とノーマン ナトー選手は、16日(金)16:00にフリープラクティスに参加。第7戦(土)と第8戦(日)の予選は10:20に開始、決勝戦は15:00開始だ。
なお東京でのホームレースを記念して、日産フォーミュラEチームはイラストレーター吉田 健太郎氏とのコラボレーションで、初制作となるビデオゲーム「NISMO Electric Racer Tokyo」を発表した。
加えて桜をテーマにした既存のデザインに同ゲームのユニークなビジュアルを反映した特別版の車両デザインを、日産のNISMO公式SNSや5月14日に横浜の日産グローバル本社で開催されるイベントで披露目する予定だ。
今季の東京戦について、日産フォーミュラEでバイスプレジデント兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターを努めるトマソ ヴォルペ氏は、「昨年、好成績をあげた東京大会に再び参戦するのはチームにとって特別なことです。
今回はホームでのダブルヘッダーとなるため、私たちにとって非常に意義深いイベントです。
地元のチームとして、日本の素晴らしいファンの前でレースができることはもちろん、日産のトップマネジメントが応援に来てくれるこの重要な瞬間を迎えられることが嬉しいです。
また、このレースはファンやドライバーのお気に入りになっています。昨年はポールポジションと2位を獲得した実績がありますが、コースレイアウトが改良されたのでさらに速いペースとなることでしょう。
なお土曜日のピットブーストと日曜日の追加ラウンドは、新たな課題となるでしょう。私たちの主な目標は、両車でポイントを獲得することです。今シーズン、5回の表彰台を獲得した唯一のチームとして、さらに獲得回数を増やすために全力を尽くします」と意気込みを語った。
オリバー ローランド選手は、「今シーズンは好スタートを切り、ドライバーズランキングの首位を維持していますが、個々のレースに集中することは変わりません。
シーズンの半分も進んでいないので、保守的になりすぎてはいけません。このコースのチャレンジや緊張感が大好きで、レイアウト変更によってさらに速いペースでドライブすると思います。
週末の目標は、デュエルに参加して上位5位を狙い、確実にポイントを獲得することです。ホームE-Prixでのサポートは素晴らしく、プレッシャーもありますが、それも力になります!」と語っている。
次いでノーマン ナトー選手は、「東京はタイトなコーナーやシケインがあり、運転が難しい一方で非常に楽しめるサーキットです。
マシンには満足しており、ポイントを多く獲得できる自信があります。ダブルヘッダーにより、レース間の準備と適応が必要で、一方はエネルギー管理に重点を置くことになるでしょう。
私の目標は、シーズンの初戦以来、17号車が獲得すべき表彰台を東京の素晴らしいファンの前で達成することです!」と話している。
最後に日産フォーミュラEチームのリザーブ兼シミュレータードライバーのセルジオ セッテ・カマラ選手は、「このサーキットはフォーミュラEの中でもお気に入りの一つで、昨シーズンに初めて訪問しました。狭いので追い越しが難しいため、予選が重要です。
ピットブーストの導入によりレースに対し目が離せなくなりますし、限界を超えようとするマシンを見られるのは素晴らしいことです。昨シーズン、日産フォーミュラEチームへの歓声を覚えているので、今年はチームの一員としてその場にいることを楽しみにしています!」と結んでいる。