中国ポニーAI、ステランティスと欧州でのロボタクシー開発に意欲

中国・Pony.ai(ポニーAI:小馬智行)は10月7日(アムステルダム、ルクセンブルク発)、ステランティスと欧州地域を対象としたロボタクシーソリューションの開発と展開で、拘束力のない覚書(MoU)を締結したことを発表した。

この締結によりポニーAIは、ステランティスのAV-Readyプラットフォームと技術融合させ、SAEレベル4(ハン​​ズオフ、アイズオフ)の自動運転車の開発に取り組む。

そんなポニーAIは、2016年にシリコンバレーで発足した自動運転ベンチャー。2019年にトヨタ自動車と戦略提携を結んでおり、2020年に4億ドルの投資を受けた。2024年には米国市場で上場を果たしている。

なお、今提携によりステランティスは、自社のPro One商用車事業部門の車両群を介して、自動運転技術を搭載した欧州発のLCV(Light Commercial vehicle)メーカーとして独自の立ち位置を確立するだろうとも発信している。

更にポニーAIによると実際のテストは、ルクセンブルクで開始される予定であり、当初は、ロボタクシー用途に最適化したバッテリー電気式中型バン(プジョーe-Travellerモデルをベースにした試験車両)の配備を開始する見込みであるとし、この取り組みはヨーロッパ全土へ拡張可能で、安全かつ競争力のある自律移動ソリューションへの道筋が開くという。

より具体的には2026年から、ヨーロッパの多様なモビリティ環境に合わせて、車格、柔軟性、運用を包括した総所有コストや効率性など拡張可能なソリューションサービスの実際像を模索していき、将来的には欧州の各都市でロボットタクシーによる関連サービスを段階的に展開。着実に欧州地域での存在感を高めていきたい考えとした。

今取り組みについてテランティスで最高エンジニアリング&テクノロジー責任者を務めるネッド・キュリック氏は、「自動運転車は、都市に於ける人々の移動手段を変革し、地域社会にとってより安全で手頃な選択肢を提供する可能性を秘めています。

このビジョンを実現するために、私たちは当社のAV-Readyプラットフォームをベースに、自動車産業界でトップクラスの企業と提携します。なかでもポニーAIは、その技術的専門知識と協調的なアプローチに於いて際立った存在あるといえるでしょう」としている。

対してポニーAI創設者兼CEOを務めるジェームズ・ペン博士は、「ステランティス社と提携し、当社の自律走行技術を欧州に導入できることを大変嬉しく思います。

ステランティス社の欧州に於ける強力なプレゼンスと象徴的なブランドポートフォリオは、この重要な市場で当社の成長を加速させるための理想的なパートナーです。

もとよりステランティスのAV-Readyプラットフォームは、技術アップデートを通じてSAEレベル4の機能をサポートするようにアップグレードされた先進的なプラットフォームであり、システム冗長性や高度なセンサースイートとの互換性といった主要な要素を追加していくことで独自の自動運転ソフトウェアスタックが完成します。

結果、我々の自動運転技術を介して世界水準の安全性と信頼性が保証されることになります」と結んでいる。

 
 




 
 

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