東洋ゴム工業製、防振ゴム部品に関する追加調査の結果報告


東洋ゴム工業株式会社(本社:大阪府大阪市西区江戸堀、代表取締役社長:山本卓司、以下、東洋ゴム)は、10 月 14 日に公表した一般産業用防振ゴム部品の不実記載に関連し、対象期間を2004 年以前に広げて追加調査した結果について、国土交通省ならびに経済産業省にその報告を行った。

1.追加調査の結果について
同調査は、製造物責任法や ISO に基づいて、東洋ゴム化工品 明石工場が定めている記録保管期間(10 年)より過去にさかのぼり、最終的に記録が存在した 1999 年から 2004 年までについて、一般産業用防振ゴム部品(船舶用、鉄道車両用、建設機械用、その他産業用)を対象に記録の照合を行なった。この結果、2 品番において問題行為があったことを確認した。

1)調査対象 : 1999~2004 年に製造・販売した 1,378 品番(出荷製品合計 2,094 万 0,975 個)

2)当該製品 : 2 品番※(出荷製品合計 2,880 個)*1
※ この 2 品番は、10 月 14 日に公表した 2005 年~2015 年の調査において判明した当該製品の品番と重複する同品番であるため、最終的に品番数が増えることにはならない。

これらの製品以外に同工場で製造している防振ゴム分野の製品(産業機械用空気ばね、鉄道車両用空気ばね、ゴムホース等)についても、同期間(1999~2004 年)における調査を行ない、該当する問題行為がなかったことを確認している。

2.納入先様との仕様書の再確認結果等について
10 月 14 日時点で「納入先様との仕様書の再確認が必要」としていた 81 品番(1 万 2,702 個)について確認調査を行なった結果、79 品番(1 万 0,160 個)*2 に問題がなかったこと、2 品番(2,542
個)において不実記載のあったことが判明した。

一方、当初公表した当該製品 189 品番(8 万 7,804 個)のうち、27 品番(3 万 3,878 個)*3 は不実記載の事実がないにもかかわらず計上されていたことが精査によって判明した。

3.最終的な問題範囲の特定について
これらの判明事実を総合すると、同社製一般産業用防振ゴム部品における不実記載が行なわれた当該製品の品番および出荷個数は、以下の通りとなる。
・2005 年~2015 年を対象とした調査結果 189 品番 8 万 7,804 個
・1999 年~2004 年を対象とした調査結果(*1) 2 品番※ 2,880 個 ( + )
・納入先様との仕様書の再確認結果(*2) 79 品番 1 万 0,160 個 ( - )
・前回調査の精査結果(*3) 27 品番 3 万 3,878 個 ( - )
当該製品 83 品番 4 万 6,646 個(最終)

なお、今回の追加調査等の結果、当該製品の納入先数は、最終的に 15 社となる。

4.今後の対応について
1)第三者機関への検査依頼
不実記載のあった全 83 品番に使用されているゴム材料について、自社による再現試験、および外部第三者機関への検査依頼を行なっていく。

納入先様へこれらの物性評価(試験結果)の説明を進めるとともに、当該製品が使用される最終完成品の安全性について、確認の協力要請を引き続き行なっていく。

2)最終使用用途の確認
これまでに当該製品に関わる不具合報告、当該製品に起因する事故等の報告はないが、どういった最終完成品に使用され、具体的にどういった部位に用いられているかの把握を引き続き進めて
いく。

3)原因究明および再発防止
原因究明については、関係者へのヒアリング調査等を実施してきたほか、同社と利害関係のない外部の法律事務所に相談のうえ、調査についての協力を得ながら進めていく。

問題の経緯・原因について 11 月末をめどに究明、整理し、12 月中旬をめどに再発防止策等をまとめ、これを報告する予定。

4)再監査の実施
同社がこれまで行なった緊急品質監査および品質・コンプライアンス調査双方の監査手法について、外部の専門コンサルティング機関に相談し、改めて監査手法、体制を再構築し、全事業を対象に再監査に取り組む。

5.業績への影響について
現時点で本事案に関連して起こり得る費用発生に対する想定材料が不十分であるため、その算定はできない。今後、業績に与える影響が判明次第、適時適切に公表を行なっていく。
以 上